新築マンションの価格が高騰しているので、中古マンションに注目する人が増えているみたいですね。
私の周りでも、中古マンションに目を向けて、購入し、リノベーションをしている人もいます。我が家もマンション住まいですが、新築・中古とそれぞれ物件を見てまわりました。
日経ヴェリタスでマンションの特集があったので、興味深く読んでいました。
リクルート住まいカンパニーによると、新築マンションの契約している人が購入までに見学した物件数は、中古も含めて平均6件程度だそうです。
マンションを買う場合には、新築・中古を問わずに、その資産性というのを考える必要もありそうですね。
価格は高騰、高止まり
我が家マンションを購入したときも、消費税増税前(5%→8%)だったことや東日本大震災の影響で、すでに価格は高くなっていましたが、その後も高くなっていますね。
不動産経済研究所によると、首都圏のマンションの契約率は下がっていますが、新築マンションの平均価格は6,911万円(2017年1月度)と、ビックリするくらいの価格です。
出典:不動産経済研究所
もはや、一般的なサラリーマンが買える水準ではないように思います。
しかし、住宅ローンの低金利が続く中、「今が買い時」と考える人は少なくないですし、買うなら今とも言えますね。
買った瞬間大きく値が下がる可能性があるのもマンション。
私がマンションを購入した際に、とある大手不動産の仲介業者の営業マンが自身のお話をしてくれました。
その人は、新築マンションを購入し10年経過し、売却を考えたそうです。それは、ライフスタイルの変化によるものでした。
しかし、購入価格から1,000万円以上の値下がりであったため、売るに売れない状態だったようです。
ローン残高が物件価値を下回る事態だと、動くに動けない・・・ということになりかねないですね。
駅近物件にこだわろう
その営業マンが買われたマンションは、いわば”駅から遠いマンション”だったんです。
価格に比べて、広い面積であるものの、利便性が損なわれているとやっぱり、(中古で)買いたいという人は少なくなってしまいます。
東京カンテイが2016年末の首都圏の中古マンションの価格を調べていました。
それによると、築10年の中古マンションは、駅から徒歩3分以内の場合、新築時よりも8%上昇しているのに対して、10分を超えると7%も下落していたのです。
バス便だと14%と下げ幅もきつくなっていました。
職住近接、特に駅近物件が好まれるようになっていますので、駅から遠いとそれだけで売るときに買いたたかれる可能性がありますね。
首都圏であれば、東京カンテイが沿線ごとに中古マンションの価格を調べていますので、参考にされるといいと思います。
≫ 東京カンテイ
大規模マンションに資産価値あり
また、同様に資産規模で見てみると、50戸未満のマンションは平均で6%下落しているのに対して、500戸以上では29%も上昇していました。
大規模マンションすごい・・・。
ちなみに、我が家は50戸未満の小規模マンションです。
人が多すぎるとそれだけ色んな人がいますので、そうしたリスクもあるのではないか、エレベーターの待ち時間が多いのではないか。
売る際には、同様に売る人が多いので、希少性が失われるのではないかと思って、大規模マンションではなく、小規模マンションを選びました。
今のところ、快適に過ごせているので、資産性のみで判断しないのも大事なことかもしれません。
参考 東京カンテイ
人が集まる地域にも注目を
私もここまでは調べて買ったわけではありません。
ただ、住民が増えていく地域であれば、それだけ需要があるということが言えます。
総務省がまとめた「住民基本台帳移動報告書」によると、どこのまちに転入する人が多いのかが分かります。
転入する人が多い地域は、人気の地域とも言えますね。逆に、転出者が転入者を上回る”転出超過”の状態だとそれだけ出て行く人が多いということです。
気にある子育て世代である”30歳~39歳”、”0歳~9歳”に絞って、調べてみました。
”0歳~9歳”は自分たちの意志ではなく、当然親とセットで動きます。同じような動きをしていましたね。
東京23区の人口移動(転入超過数、▲は転出超過)
画像の左が30~39歳、右が0~9歳です。クリックで画像は大きくなります。
こうしてみると、東京23区では千代田区、中央区、文京区などが人気であることが分かりますね。
出典:総務省(住民基本台帳移動報告書)2016、クリックで大きくなります
東京23区以外の人口移動(転入超過数、▲は転出超過)
東京23区以外では、調布市や町田市の人気が高い地域です。
出典:総務省(住民基本台帳移動報告書)2016、クリックで大きくなります
横浜市の人口移動(転入超過数、▲は転出超過)
横浜市であれば、横浜市全体であれば転出超過の傾向です。これは意外な事実でした。
経年で見るとまた違った景色が見えそうですが、保土ケ谷区など一部の地域が転入超過になっていますね。
出典:総務省(住民基本台帳移動報告書)2016、クリックで大きくなります
川崎市の人口移動(転入超過数、▲は転出超過)
川崎市も以外にも転出超過の傾向です。人気の地域なので、待機児童が多いことなどが悪影響を与えているのかもしれません。
出典:総務省(住民基本台帳移動報告書)2016、クリックで大きくなります
さいたま市の人口移動(転入超過数、▲は転出超過)
首都圏では、さいたま市の一人勝ち状態。転入超過数もすごいですね。
出典:総務省(住民基本台帳移動報告書)2016、クリックで大きくなります
京都市の人口移動(転入超過数、▲は転出超過)
続いて、関西も見てみましょう。京都市も転出超過と、子育て世代は流出傾向のようです。
出典:総務省(住民基本台帳移動報告書)2016、クリックで大きくなります
大阪市の人口移動(転入超過数、▲は転出超過)
1万人の転入超過のある大阪市も、この年代に限ると転出超過の傾向です。
出典:総務省(住民基本台帳移動報告書)2016、クリックで大きくなります
神戸市の人口移動(転入超過数、▲は転出超過)
神戸市も全体であれば、転出傾向でした。関西は主要都市の周辺地域に流れ込んでいるのかもしれませんね。
出典:総務省(住民基本台帳移動報告書)2016、クリックで大きくなります
一部の地域しか調べていませんが、すべての自治体の転入超過数(転入者-転出者)が分かります。
人気のある地域は、資産価値も落ちにくいと言えるので、調べてみるのもいいのかもしれません。
スーモで見るデータ
また、スーモでは、保育園の保育料や待機児童数など自治体ごとに調べることができます。
子どもを持つ親なら気になるところ。こうした情報を参考にするのもいいですね。
自分たちの考えをまとめておこう
こうして考えると、マンション選びって大変です。
でも、楽しんでください。
全てを自分たちで調べ、判断する必要はありません。
勢いも必要です。
私がやっていたのは、「家族との対話」と「自分たちの優先順位の明確化」です。
ノートに書いて、考えをまとめ、分からない点は不動産会社に聞いたり、インターネットで調べたりしていました。
大切なのは、情報の渦に飲み込まれることではなく、適度な距離を取り、上手に使うことですよね。
今回の駅近物件の良さ、転入情報などはその一部です。
自分たちの優先順位が高い部分が納得できるのが、まず大事なことですね。
ではでは。
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