新型コロナウイルスの影響で、緊急事態宣言が延長が決まり、経済活動には大きな打撃です(緊急事態宣言の良しあしを言っているわけではありません)。
どれだけの影響が出ているのか、毎日のように、新聞で減益決算を目にするわけですが、経済産業省の「第3回 産業構造審議会 成長戦略部会」で非常に分かりやすい資料がありました。
株式投資をしている身としては、企業の業績動向は注視しているところ。
あなたも投資をされているのであれば見ておくといい資料かと思います。
業績が大打撃の自動車・航空会社
経済産業省の成長戦略部会は、2019年に発足されたようで、第4次産業革命に対応した政策課題の検討が設置目的となっていますね。
その第3回の資料で、今回のコロナショックの影響がまとめられていました。
20年3月の売上が減少した企業の割合
宿泊業や飲食店、フィットネスクラブなどは90%減とすさまじい下げです。
訪日外国人(3月)は前年比93%減となっていましたし、インバウンドの影響、自粛の影響はすごいものがあります。
月次データを公表している企業のうち、3月月次をまとめてみたのですが、旅行、ホテル、外食、百貨店はきつい状況ですね。
20年3月の売上が増加した企業の割合
一方増加している企業では、インターネット、情報機器製造など、IT関連は売り上げを伸ばしていますね(減少している企業も半数ほどありますが)。
パッと思いつくのでは、動画配信サービスや、テイクアウトなどは伸びていますね。
資金繰り面
政府の補償も様々なものがありますが、資金繰りへの懸念度では、大企業でも3ヵ月以内に心配となる企業が3割、中小企業は4割にもなります。
上場企業の2019年度業績予測
減益決算、20年度の未定という決算発表が相次いでいますが、航空会社、自動車メーカーなど製造業、金融も下方修正が公表されています。
自動車メーカーの海外販売台数
海外比率の高い自動車メーカーですが、イタリアとかえぐいことなっていますね。
2月は中国、3月は欧米とかなりの打撃です。
車を買おうという気にはならないのか、お店を開けれていないのか。
航空業界
JALやANAの減便状況もすさまじいですね。
両企業とも、19年度の上半期の配当は無配としています。ANAは20年度の配当も無配(10年ぶり)としています。
アパレル上場企業
アパレル上場企業も影響が大きいですね。
我が家は、ノースフェイスやヘリーハンセンなどを手掛けるゴールドウィン(8111)、グローバルワークなどを手掛けるアダストリア(2685)を保有していますが、株価の下落がきついです。
消費行動の影響がすごい
個人的に、スライドの中で最も衝撃的だったのがこのスライドです。
消費者の購買行動で、実際に肌では感じていましたが、こうして数字になるとその衝撃度がさらに具体的になりました。
投資の観点では、旅行、宿泊、外食、百貨店などは外すというのが王道かもしれません。
と思いつつ、私は外食や百貨店銘柄に投資をしていますが。
スーパーの株はよく上がっていますし、購買活動は参考になるのかもしれません。
動画配信サービスの伸びがすごい
巣ごもり消費の代表は「動画配信サービス」ですね。
我が家もとうとうAmazonプライムのFire Stick TVを買ってしまいました。
ネットフリックスは利用していませんが、有料会員の伸びがすごいですね。
GAFAM>東証一部上場の時価総額
衝撃的なスライドです。
Google、Apple、Facebook、Amazon、MicrosoftのGAFAMと呼ばれるわずか5銘柄の時価総額が、
東証1部上場の時価総額を上回りました。
この5銘柄はすさまじいですね。
株価の動向
最後に株価の動向も見ておきます。
日本航空(JAL)、ANA、トヨタ、ホンダを日経平均株価と比較してみました。
航空会社の下げがきついのが分かりますね。
米国ですが、さきほどのGAFAMとNYダウ平均株価との比較です。
Amazonすごいですね。とびぬけています。
コロナショックの影響により、企業の業績はボロボロです。
二番底があるかもしれません。
ジョージ・ソロス『まず生き残れ。儲けるのはそれからだ。』
ではでは。
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