貯蓄から投資への掛け声のもと、つみたてNISAをはじめ、金融政策が行われていますが、私の周りでは投資している人はごく少数です。
投資をする際には、一度に多額の資金を投入するよりも、コツコツと毎月一定額を積立していく積立投資のほうが続けやすいですし、心理的にもハードルが下がりますね。
我が家も一度はやめた積立投資を3年前から再開しております。
投資信託を販売する顧客のうち、どれだけの損益が出ているのかが見える「成績指標KPI」が公表されるようになっています。
各社統計の算出時期がバラバラなので、一律に比較することはできませんが、一定に参考になるかもしれません。
積立投資をしているセゾン投信のホームページを覗いてみました。
投資信託の共通KPIとは?
正式には、「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI」ですが、金融庁のホームページによると、
- 運用損益別の顧客の割合
- 預かり残高上位20商品のコストとリターン
- 同リスクとリターン
毎年3月末の成績表をわたしたち投資家に公表する仕組みです。
実際にお金を投じている各社の成績がどうなっているのかを知ることができますね。
セゾン投信のKPIは?85%の人が含み益
我が家は、セゾン資産形成の達人ファンドへの積立をしています。
毎月1万円の積立なので、3年ほど積立をしています。
約18%のリターンが出ていますね。
セゾン投信は、設定以来の運用損益を出しています。
2018年3月末現在では、84.9%の人が含み益が出ているようですね。
セゾン投信はワンクリックでKPIの情報にホームページからたどり着くことができます。ほかの証券会社はなかなか探しても出てきません。。。
こういうところにも顧客への姿勢が出ているように感じるのは私だけでしょうか。
口座の開設別の損益も出しています。
2017年~2018年に開設した人は、含み損が多くなっていますね。
積立投資は長期で、分散投資を続けていかないと運用益も出にくいのが分かります。
セゾン投信は、長期分散投資でのんびりお金を増やしていこうとしていますので、積立投資を続けていくことが大事ですね。
ネット証券4社のKPIは?
ネット証券4社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券、カブドットコム証券)もKPIを出しています。カブドットコム証券だけ見つけることができませんでした。。。
ネット証券4社のKPIも出ていますね。
4社で見ると、顧客の63.8%が含み益が出ています。セゾン投信と比較すると、随分と景色が変わってきますね。
SBI証券 を見てみると、64.7%の含み益となり、ネット証券4社より若干高いですね。楽天証券を見てみると、62.9%の人が含み益となっており、4社平均よりやや低くなっています。最後に、LINE証券です。
64.2%の含み益となっており、SBI証券同様に、ネット証券4社より若干高いですね。
ネット証券の場合、扱う商品が幅広いので、買う方も迷うことが多いと思われます。
また、日本経済新聞(2018年10月5日朝刊)の報道によると、いわゆるメガバンクや三菱モルガンスタンレーの顧客は、含み益の人が少ないというデータです。
含み損が多いというわけですが、毎月分配や手数料が高い、あるいは、対面なので売買をしやすいなどがあるのかも。
銀行にとって収益の高い投資信託を売っている傾向があるのかもしれないなぁという勝手な妄想。
もちろん、このKPIだけで判断することはできません。一定の参考にはなるでしょう。
ひふみ投信の顧客の90%は含み益
我が家もひふみ投信 に積立投資をしています。
ひふみ投信は、設定以来の顧客の損益ですが、なんと91%の人が含み益です。
ちょうど株高の期間でもありますが、コツコツ積立投資をしていくことの重要性を改めて感じました。
KPIの比較
今日、調べた証券会社のKPIをまとめておきます。
2018年3月末 | ▲50%未満 | ▲50%以上▲30%未満 | ▲30%以上▲10%未満 | ▲10%以上0%未満 | 0%以上+10%未満 | +10%以上+30%未満 | +30%以上+50%未満 | +50%以上+30%未満 | 含み益 | 算出 |
セゾン投信 | 0.4% | 0.1% | 0.2% | 14.3% | 34.0% | 27.0% | 13.4% | 10.5% | 84.9% | 2007年3月15日 |
ひふみ投信 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 9.0% | 39.0% | 32.0% | 13.0% | 7.0% | 91.0% | 2008年9月 |
ネット証券4社 | 0.7% | 0.7% | 4.6% | 30.1% | 31.2% | 22.9% | 5.9% | 3.8% | 63.8% | |
SBI証券 | 0.7% | 0.6% | 4.4% | 29.7% | 32.2% | 22.2% | 5.7% | 4.5% | 64.6% | 2009年12月1日以降 |
楽天証券 | 0.8% | 0.7% | 4.5% | 31.0% | 28.7% | 22.7% | 7.4% | 4.1% | 62.9% | 1998年8月30日以降全期間 |
マネックス証券 | 0.7% | 0.7% | 5.7% | 28.6% | 33.5% | 26.6% | 3.2% | 0.9% | 64.2% | 2013年7月1日以降 |
一番、KPIが良かったのはコモンズ投信です。我が家は積立していないですが。
このKPIをもってセゾン投信やひふみ投信 が良いというのは当然ながら言えません。
しかし、商品がシンプルなセゾン投信やひふみ投信 は続けやすいという利点があるのかもしれませんね。
数千本もあると言われる投資信託からどれを選ぶのかというのは、なかなか難しいものがあります。
コツコツと長期積立投資を実践しよう
積立投資でどのくらいお金が増えるのか。
過去のリターンがそのまま将来のリターンを約束するわけではありませんが、株式のリターンは5%〜7%程度と言われています。
毎月3万円を15年間積立を続ければ、利回り6%とした場合元本は540万円に対して、運用益で332万円も生み出してくれるのです。資産は、872万円にもなります。
これが複利の力。
資産形成をしていくには、複利の力を活用することは欠かせないと言えますね。
「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI」は、毎年3月末時点のものを各社が公表するようになるので、その動向は見ておきたいですね。
ではでは。
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