将来の資産形成のために、積立投資は長く続けやすい方法だと思います。
我が家も、毎月積立投資をしていますが、もうほったらかしです。価格を見ることもなく、必要なときまで続ける方針です。
淡々と積み上げていきます。
少額投資非課税制度(NISA、つみたてNISA)や、個人型確定拠出年金(iDeCo)なども普及していますね。いずれも資産形成につながる、有利な税制度と言えます。
そんなときに投資信託ってどう選ぶのがいいのでしょう?改めて勉強してみました。
どうやって投資信託を選ぶ?
モーニングスターや証券会社などでも見ることができますが、投資信託を選ぶ際には3つの指標を見るのがいいようです。
○リターン(収益率)
○標準偏差
○シャープレシオ
リターンは、ある期間にどれだけの利益または損失を上げているのかを年率で換算していますね。
資産を増やしていくためにも、年率リターンは必ず見ておきたいし、気になるところ。
リターンは分かりやすいですが、もう2つ見ておきたいのが「標準偏差」と「シャープレシオ」です。
標準偏差とは?
標準偏差は、上げ下げのブレ幅を見る指標です。
投資なので、価格の上げ下げが日々あるわけです。
○標準偏差の数値が小さい → ブレの小さい運用
○標準偏差の数値が大きい → ブレの大きい運用
というわけですね。
標準偏差が10%だと、5%のリターンを出している投信であれば、10%±5%というわけです。
統計的には、この確率は約68%になるので、2倍にすることで約96%の確率に収まるようになるそうです。
標準偏差×2をする
上記の事例で言えば、10%×2倍で+20%~▲20%のブレ幅があるというわけです。
標準偏差が小さいと無難な運用ができ、大きいとリターンも大きくなる可能性が高いというわけですね。
シャープレシオとは?
シャープレシオは、数字が高いほど運用効率が良いことを示す指標です。
リスクを取ることによって、相対的に高いリターンを得ることができることが分かるんですね。
1年だと短いので、3年、5年、10年と見ておくようにしています。
シャープレシオを比較する際には、同じカテゴリーの投資信託で見ることが必要です。
全く違うカテゴリーで比較しても意味がないんですね。国内株式でもインデックスファンドとアクティブファンドを比較してもあまり意味がないのです。
モーニングスターで簡単に調べられる
モーニングスターという投資信託を調べることができますね。
試しに、積立投資をしているひふみ投信を見てみました。評価基準日は断りない場合、2018年2月28日です。
これを標準偏差×2を踏まえて、リターンのブレ幅を見てみると次のようになりました。
ひふみ投信 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
トータルリターン | 34.94% | 19.86% | 25.26% | — |
標準偏差 | 8.51 | 13.34 | 14.42 | — |
標準偏差×2 | 17.02 | 26.68 | 28.84 | — |
収益のブレ幅(+) | 51.96% | 46.54% | 54.10% | — |
収益のブレ幅(-) | 17.92% | -6.82% | -3.58% | — |
シャープレシオ | 4.11 | 1.49 | 1.75 | — |
ひふみ投信は国内小型グロースというカテゴリーに分類されているので、同じカテゴリーの投信と比較してみましょう。
DIAM 新興市場日本株ファンドという優れたアクティブファンドがあります。
DIAM 新興市場日本株ファンド | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
トータルリターン | 54.51% | 36.57% | 42.89% | — |
標準偏差 | 10.95 | 20.38 | 25.73 | — |
標準偏差×2 | 21.9 | 40.76 | 51.46 | — |
収益のブレ幅(+) | 76.41% | 77.33% | 94.35% | — |
収益のブレ幅(-) | 32.61% | -4.19% | -8.57% | — |
シャープレシオ | 4.98 | 1.79 | 1.67 | — |
5年年率で考えていくと大きな差がでています。
リスクのブレ幅で言えばひふみ投信のほうが小さいですが、リターンで言えばDIAM新興市場日本株ファンドのほうが優れていますね。
シャープレシオで見ると、5年年率では、ひふみ投信のほうが効率よく運用できていることが分かります。
モーニングスターでは、カテゴリーごとにファンドを探すこともできるので、使ってみるといいかもしれません。
公式 モーニングスター
積立投資をしているファンドも調べてみた
SBI 中小型割安成長株F ジェイリバイブ
積立投資をしているのは、SBI 中小型割安成長株F ジェイリバイブ(年2回)のほうですが、運用期間が短いので年1回決算のほうで見てみました。
ひふみ投信やDIAM新興市場日本株ファンドと同じ国内小型グロースのカテゴリーに、分類されていますね。
ジェイリバイブ | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
トータルリターン | 51.35% | 29.32% | 37.52% | — |
標準偏差 | 9.36 | 15.23 | 16.26 | — |
標準偏差×2 | 18.72 | 30.46 | 32.52 | — |
収益のブレ幅(+) | 70.07% | 59.78% | 70.04% | — |
収益のブレ幅(-) | 32.63% | -1.14% | 5.00% | — |
シャープレシオ | 5.49 | 1.93 | 2.31 | — |
運用効率は抜群ですね。
参考 ひふみを凌駕する「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ」というアクティブファンド
セゾン資産形成達人ファンド
ほかには、セゾン資産形成の達人ファンドに積立をしているので、そちらも調べてみました。
セゾン資産形成達人ファンド | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
トータルリターン | 21.59% | 7.89% | 17.36% | — |
標準偏差 | 7.45 | 15.39 | 14.86 | — |
標準偏差×2 | 14.9 | 30.78 | 29.72 | — |
収益のブレ幅(+) | 36.49% | 38.67% | 47.08% | — |
収益のブレ幅(-) | 6.69% | -22.89% | -12.36% | — |
シャープレシオ | 2.9 | 0.51 | 1.17 | — |
見るべき指標は多いですが、こうした3つの指標を見ておくと良さそうです。
このほか、楽天バンガード(VTI)にも積立投資をしていますが、まだ運用期間が短いので割愛します。
積立投資、iDeCoを利用する際にも見ておきたい指標と言えますね。
ひふみ投信はバフェット超え
余談ですが、日経ヴェリタスの特集でリーマンショック後の有名投資家の成績がクローズアップされていました。
もうリーマンショックから今年で10年にもなるんですね。昨日のことのように思い返すことができるくらいすごい出来事でしたが、月日が経つのは早いものです。
株式投資で成功した人を思い浮かべるときには、バフェットの名前が出ないことはないでしょう。そのくらい「オハマの賢人」は有名であり、カリスマ投資家と言えます。
バフェット本は何冊も読んでいますw
ヴェリタスの特集ですが、データはマネックス証券のアイビリオネアというデータベースです。無料で利用することができます。
参考 アイビリオネア
カリスマ投資家の10年
バフェットが保有する銘柄は、投資をする人であれば注目する人が多いですね。
2009年9月には、コカ・コーラ、ウェルズファーゴ、P&Gがトップ3の保有銘柄でしたが、2017年12月時点では、Apple、ウェルズファーゴ(変わらず)、クラフトハインツとなっています。
「理解できないものには投資しない」というのがバフェットの信条ですが、ハイテク株にこれまで投資してきませんでした。
最近では、AppleやIBMに投資をしていますね(IBMは失敗だったと売っていますが)。
2009年からバフェットの運用資産は2倍強に増えていますが、思った以上に増えていないんですね。
ひふみ投信(藤野氏)は4.3倍
この期間、ひふみ投信を運用している藤野氏の運用成績は、4.3倍となっています。
10年間勝ち抜くことは大変なことですが、バフェット超えを果たしていることはすごいですね。
特集で入っていたのは、
コモンズ投信の伊井氏の2.3倍、さわかみ投信の沢上氏の2.2倍となっています。
アベノミクス相場があるとはいえ、ひふみ投信の成績はすごいですね。
我が家は、ひふみ投信に毎月積立投資をしていますが、喜ばしいことですね。
参考 ひふみ投信で長期積立投資。2017年のリターンは44.8%と好調
投資信託で見る3つの指標
投資信託を選ぶ際には、次の3つの指標は見ておきたいですね。
○リターン(収益率)3年、5年を見よう
○標準偏差 (×2をしてリターンと合わせてブレ幅を見てみる)
○シャープレシオ (数値が高いほど運用効率が高い)
つみたてNISAやiDeCoでうんようさきを選ぶ際にも確認しておきたいところです。
iDeCoは、現役時代には節税でき、運用益も非課税なのでぜひとも使っておきたい制度と言えます。今すぐ動いてみましょう。
SBI証券(iDeCo)で資料請求してみる 楽天証券(iDeCo)に資料請求をしてみる我が家は、ひふみ投信やセゾン資産形成の達人ファンドのアクティブファンドにも積立投資をしていますが、インデックスファンドはローコストで市場平均のリターンを得ることができる優れたものです。
SBI証券や楽天証券などで利用できる楽天バンガードシリーズは注目しておきたい。積立投資は資産形成につながる方法です。
コツコツと積立を続けて、将来の資産を築いていこう。
ではでは。
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