個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)は、節税効果が非常に高い金融商品です。
ざっくりいうと、自分年金を作るための制度です。
人口減少、長寿化に伴って、将来の国の年金財政がひっ迫することが予想されますので、国も自分年金を作ってもらおうと「税制面で有利な」制度を設けています。
それが、iDeCoです。
節税効果の高いiDeCoで、我が家も夫婦揃って加入しています。
その節税効果は、源泉徴収票から読み取れるのでしょうか。これから加入される方も知っておきましょう。
源泉徴収票で見るべきところ
源泉徴収票を受け取ると、次のような様式になっているかと思います。
その欄に「社会保険料等の金額」を確認してみましょう。
iDeCoに加入し、掛け金を支払っている場合、2段書きになっています。
月23,000円×12か月積立をしていれば、276,000円となっていますね。
公務員の場合は、月12,000円が上限ですので、12か月積立をしていれば、144,000円となっています。
iDeCoに加入していない場合は、上段は「0円」になります。
まず、源泉徴収票からは節税額はすぐに分かりません。
計算が必要です。
所得税率を確認しよう
源泉徴収票の
「給与所得控除後の金額」
から
「所得控除の額の合計額」
を差し引きます。
課税される所得金額が導きだされますので、所得税率を確認します。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え 1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円を超え4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
課税所得「330万円を超え 695万円以下」に該当すれば、
税率は20%
というわけです。
年収600万円であれば、税率20%の方が多いでしょうから、
276,000円×20%=55,200円
が節税できた金額というわけです。
さらに、住民税10%が節税できますので、27,600円が節税できます。
所得税と住民税を合わせて、82,800円が節税額
となるわけですね。
住民税は、6月から12か月間にわたって安くなります。
毎月23,000円を積立していれば、毎年これだけ節税できるわけなので、かなり大きな節税メリットがありますね。
無事、節税が確認できれば、実感が湧いてやっぱりうれしいものですね。
また、会社員や公務員は、年末調整でその節税を実現できるので、手間もいりません。
確定拠出年金iDeCoの節税メリット
iDeCoは、自分年金のための制度ですので、60歳まで引き出せません。
このため、20代など60歳まで時間がある方は、自己投資などほかにお金を回したほうがいいでしょう。
ただ、40歳前後になれば、残り20年間程度ありますので、iDeCoを利用することを検討すべきです。
iDeCoのメリットは、3つあります。
- 掛金支払い金額の全額所得控除
- 運用売却時の利益が全額非課税
- 受け取り時の一定額が非課税
iDeCoに加入しても、節税にならないんじゃないの?なんて疑問に思われる方もいるかもしれませんが、ガッツリ節税できます。
一つ目の、「掛金支払い金額の全額所得控除」は、さきほど『源泉徴収票』で確認んできたように、毎年、節税できますのでメリットが大きいですね。
運用売却益に対する利益は、譲渡所得税20%がかかります。
これが非課税なので、運用益が大きくなるほどにメリットがありますね。
最後は、受け取り時です。
つまり、年金として受け取るときですね。
【退職金の所得控除】
- 拠出期間が20年間まで(年数×40万円)
- 拠出期間が20年を超えたとき(800万円+年数×70万円)
受け取るときにも、多くの方が非課税になるのではないでしょうか。
退職金が多かったりすると一部課税は出てくるかもしれません。それでもメリットのある制度ですね。
これからiDeCoを始めるなら大手ネット証券が便利
我が家は、
- 夫が 楽天証券(iDeCo)
- 妻が SBI証券
を利用しています。
iDeCoは国民年金基金連合会、信託銀行、運営管理機関と3つのコストがあります。
この「運営管理機関」は、証券会社によって変わってきます。
少しでもコストを抑えるために、 楽天証券(iDeCo) や SBI証券 を選んでおくといいでしょう。
商品ラインナップもローコストなインデックス投信が用意されていますので、長期間積立していくのに適しています。
SBI証券 は、ネット証券最大手で最も使いやすいです。迷って特にこだわりがなければ、SBI証券がいいでしょう。
SBI証券のiDeCoは、「オリジナルプラン」と「セレクトプラン」の2つのプランがあります。
これからiDeCo口座を開設するのであれば、「セレクトプラン」のほうがローコスト商品も多いですので、おすすめです。
公式 SBI証券
楽天証券は、年金受け取り時の「出口」の選択肢が豊富です。
年金受け取り期間が「5年から20年」の間で1年刻みで設定できるので、最長80歳まで運用できますね。
公式 楽天証券(iDeCo)
投資は長期運用が大事です。
この点、iDeCoは「現役時代の節税メリット」を享受しつつ、じっくりと腰を据えて投資できます。
メリットの大きい制度ですので、自分年金を作りつつ、投資に慣れることもできますね。
まずは始めてみましょう。
ではでは。
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