ふるさと納税は、サラリーマンが手軽にできる節税対策です。
自分が住んでいる自治体も含めて、自分が好きなまち、応援したいまちに納税できる仕組みですね。
ふるさと納税という名称はついていますが、実際は自治体への寄付です。
それを、ふるさと納税と呼んでいるわけです。
社内でふるさと納税をしていると公言しているので、いろいろと聞かれることがあります。
これだけ熱を帯びて、自治体の競争も激しいんですが、意外としている人は少ないんですよね。
書店に行っても、ふるさと納税本は数多くありますが、「私たちもお得なの?」という会話をしている夫婦がいました。
今日は、初めてふるさと納税をするあなたのために、失敗事例をまとめてみたいと思います。随時、失敗例は追記もしたいと思います。
ふるさと納税で失敗しないために
ふるさと納税で失敗しないために、いくつか事例を挙げておきますね。
どれかに該当した場合は、後ほど紹介する計算ツールを使いながら、あなたの上限額を確認しておきましょう。
年収が下がって、自己負担2,000円を超えてしまった
ふるさと納税は、自己負担2,000円を超える納税額の税金が控除されるんです。
これは、会社員や自営業など働き方、扶養家族がいるかどうか、単身か共働きか、そして、年収によって違います。年収が高い人ほど納税額が多いので、その分、ふるさと納税できる上限額が高くなるんです。
「ふるさと納税の限度額を計算しよう!確定申告が不要になってさらに便利に。」で、上限額の調べ方をまとめていますので、参照してください。
給料以外に収入がある場合
給料以外に不動産収入など収入がある場合も、上限額が変わってきます。
総務省が事例をだしているのは、あくまで会社員の年収別による上限額なので、副収入がある場合は、「ふるさと納税は給料以外の収入があった場合にどうなるの?便利な計算ツールを使おう」でご紹介している計算ツールを利用すると、上限額が分かりますよ。
ただ、1点注意点ですが、今年の年収ってまだ確定しないですよね?そうです。
12月の最後の給料をもらうまでは年収が確定しません。
そのため、昨年の年収や今年の想定年収額でふるさと納税の上限額を確認するわけですが、ふるさと納税をし過ぎないように、注意しておく必要があります。
自己負担2,000円を超えちゃった!ってなると、なんだか悲しいですよね。
参考 年収が確定していないのに、ふるさと納税をするのは不安。その対策は?
所得税率の区分が変わってしまうとき(限界税率)
この問題はとっても複雑です。
ワンストップ特例制度を利用した場合は、住民税からのみ税金が控除されます。それ以外、つまり、確定申告をする場合は、所得税と住民税が安くなります。
問題は、ふるさと納税をすることで所得税率の区分(限界税率)が変わる場合です。
国税庁HP 所得税率の区分
これは、私が利用している計算ツールを利用しているときに、ふと知ることになりました。
所得の割には、あまりにもふるさと納税限度額が少なすぎる・・・!!!
そう思って、注意書きを見てみました。
これは、ふるさと納税によって、所得税率が変わってしまう場合に起こってしまうのだそうです。
この第2限度額の問題が生じるのは、ふるさと納税による寄附金控除で所得税率が変わる可能性のある所得の人、つまり所得税率10%以上の人です。
特に、所得税率が20%以上の人は影響が大きいんです。
上記のキャプチャでは、限度額の目安が216,922円であるのにもかかわらず、第2の限度額の目安では、179,000円まで下がっています。
いくつかシミュレーションをすると、一気に3万円台まで下がることもありました。
所得税率の変更付近にいる方は、特に注意が必要となりますね。
年1回しか特産品をもらえないと知らなかった
ふるさと納税は、上限額の範囲内で、複数の自治体、あるいは、同じ自治体に何度でもすることができます。
ただ、自治体によっては、年1回しか特産品を送ってもらえないところもあるので、気に入った自治体だから、別の特産品をもらいたいって思ってもダメな時があるので注意してくださいね。
ふるなびというふるさと納税ができるサイトでは、「年何度でも可」と分かりやすく書かれています。
私はまだ出くわしたことがないですが、暦年でカウントする自治体と、年度でカウントする自治体もあるようです。統一してほしい・・。
年末調整とふるさと納税は関係あるの?
年末調整の時期ですが、結論から書きますと、
まったく関係ありません!
会社員であれば正確なあなたの収入を知ることができるものなので、昨年の分を見ながら上限額を確認するといいですね。
ただ、今年の収入とは違いますので、上限額が変動することには注意が必要です。
≫ 年収が確定していないのに、ふるさと納税をするのは不安。その対策は?
産休・育休中にふるさと納税をしてしまった
産休や育休中に支給される給付金。これって収入とみなされるって思うんですが、実際はみなされません。
つまり、この収入をもとにふるさと納税をしても、まったくお得ではありません。
給料や不動産収入などで課税所得がある場合にはお得ですが、課税されない収入は関係ないので、ふるさと納税をしないほうがいいです。
【小ネタ】
これから育休に入る方は、保育園に預けることを考えている方もおられるとおもいます。
保育料を計算すると、高いですよね。
ふるさと納税や住宅ローン控除をすれば税金が安くなるので、保育料も安くなるのでは?と思ったんですが、実際に両方やってみたんですが、
ふるさと納税や住宅ローン控除は、保育料に影響しませんでした。所得税の計算時には考慮されますが、住民税の計算時には考慮されないからですね。
専業主婦なのにふるさと納税をしてしまった
専業主婦の場合は、所得がないのでふるさと納税をしてもお得ではありません。
控除する税金がないからですね。
高額商品は一時所得の対象と知らなかった
パソコンなど高額商品の返戻品を設けている自治体もあります。
税制上の一時所得に該当するため、年間50万円を超える場合は、超えた額が課税対象となるんです。
参考 国税庁 一時所得について
また、パソコンを取り扱っている自治体は「ふるさと納税でパソコンがもらえる自治体まとめ!年収700万円超の方は必見」でまとめています。
住宅ローン控除と併用した
住宅ローン控除をしていると、所得税や所得税で控除しきれなかった場合は、住民税の減税を受けることができますね。
そもそも、住宅ローン控除とふるさと納税を併用できるのか?と疑問に思ったんですが、
併用できます!
実践済です。昨年、住宅ローン控除とふるさと納税をフルに活用することができました。
また、ふるさと納税をしたからといって、
住宅ローン減税額が減ることはありません。
ただ、ふるさと納税は所得割の2割が限度なので、それ以上税金がすでに控除されていると、ふるさと納税はしないほうがいいですね。
確定拠出年金(DC)で限度額が下がっているのを知らなかった
いま、流行りのiDeCoという愛称がついた確定拠出年金(DC)。
こちらは、掛け金額や年収によっては、ふるさと納税ができる上限額が変わってきました。
○年収600万円(夫婦共働き) ふるさと納税限度額 78,000円
○年間276,000円のiDeCoに加入 ふるさと納税限度額 71,000円(▲7,000円)
シミュレーションによっては、ふるさと納税限度額が下がる場合があります。
DC(iDeCo)を利用している方は、その点は注意ですね。
≫ 個人型確定拠出年金(DC)の注意点。ふるさと納税、住宅ローンに影響あり!
≫ 住宅ローン控除があってもiDeCo(イデコ)で節税メリットがあるの?年収600万円でシミュ―レーションしてみた
ワンストップ特例の書類を出し忘れていた
ワンストップ特例は、ふるさと納税をしても確定申告が不要になる制度です。
今までは、確定申告絶対に必要だったんですが、面倒くさいと思う人もいるので、確定申告不要の制度を作ったんですね。
ワンストップ特例(確定申告不要)
- ふるさと納税先が5以下であること(5つの自治体まで)
- 確定申告をする必要がない人
条件としては、寄附金税額控除に係る申告特例申請書をふるさと納税先に提出することです。
ふるさと納税した翌年の1月10日まで
に、ふるさと納税を実施した自治体すべてに提出する必要があるので、年末にふるさと納税をする場合は確定申告をすると思っておいた方が無難ですね。
この書類を出し忘れて、確定申告がいらないものと思って何もしないと、税金が控除されませんので忘れずに出しておきましょう。
自分のクレジットカードで支払わなかった
これもよくあるみたいですが、税金を納めたあなたのクレジットカードで支払う必要があります。ただ、議論が分かれるところ
- ふるさとチョイスでは、自分の名義のクレカで支払うこと
- Yahoo!公共料金は、自分の名義のクレカ払いでなくてもよい
と言ったことが書かれています。
クレジットカードは家族で1枚しかないから、ふるさと納税をする場合に、配偶者のクレジットカードを使って納税したって場合は、あなたの名義のクレジットカードを使うのが無難な選択ではあります。
ちなみに、家族カードでの支払いはオッケーです。
家族カードの場合、
夫が本人カード:カードの名義は夫、明細は夫
妻が家族カード:カードの名義は妻、明細は夫
ということになりますね。
妻がするふるさと納税を家族カードで利用しても、妻の税金は控除されます。
昨年、パートナーに持たせている家族カードを利用してふるさと納税をしてもらいましたが、ちゃんと税金が安くなっていました。
実践済です。
寄附金受領証明書が、税金控除をするあなたの名義であれば、だれが支払ったかは関係ないですね。
確定申告のときに、クレカの明細は提出しませんからね。
クレジットカード支払いの利点
ちなみに、寄付金を支払いは、年末に近づくと、納付書の発行や銀行振り込みだと時間がかかってしまうので、最短で決済してくれるクレジットカードがいいですね。
特に納付書支払いは、自治体から納付書が送られてくるのに1週間程度かかりますし、年末のように繁忙期はさらにタイムラグが発生するので、即時決済のクレジットカードが無難です。
計算ツール
総務省のサイトにある計算ツールも上限額が分かるんですが、細かな条件は加味されないんですよね。
- 住宅ローン控除を受けている
- 不動産収入や副業などで副収入がある
- 個人型確定拠出年金(DC)に加入している
- 生命保険料控除がある
など、そのほかの収入や税控除を利用している場合は、ふるさと納税の上限額が変わってきます。こちらの計算ツールは、そうした細かな情報も加味しながら上限額を算出してくれるので、かなり重宝しています。
参考 給料,年金,副業,自営業の所得税,住民税,社会保険料,手取簡易計算ツール(住宅ローン控除,医療費控除,ふるさと納税併用,配当等申告の有利不利比較)
おすすめふるさと納税ができるサイト
最後に、ふるさと納税を使うときのサイトについて、です。
私は還元率の高い特産品である「電化製品」を選ぶことができるふるなびというまとめサイトをお勧めします。特に、年収の高い方はおススメです。
自分が使いやすいサイトを利用して頂ければ一番ですが、ふるなびは見やすいですし、分かりやすいので便利です。
ふるさとチョイスやさとふるは、利用できる自治体が多いことや探しやすいです。
迷ったら、”ふるさとチョイス”です。
また、家電を取り扱っているふるなびは、ふるさと納税まとめサイトの中でも、まずは登録しておきたいサイトと言えます。
ふるなびの会員登録は、3分ほどでできましたよ。ふるさと納税に興味を持たれた方は、ぜひ利用してみてくださいね。
ふるなびグルメポイントという、ふるさと納税をして外食できるサービスも展開しています。
ポイントの有効期限がないので、年末の土壇場にふるさと納税をする際などは重宝しそうですね。
還元率が高いと言われる、家電を特産品として扱っている自治体は、ふるなび限定でしか取り扱っていないこと(飯山市や安曇野市など)あるので、必須のサイトですね。
ふるさと納税をするなら、ふるなびで決まり!です。
しかも、今なら「ふるなび」から申し込むと寄附金額に対して1%のAmazonギフトコードをプレゼントされますね。
公式 ふるなび
以上、ふるさと納税の失敗事例でした。
ではでは。
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