四季報夏号(2022)を読んで、いくつかの銘柄をピックアップしてみます。
今回は、超優良企業として、時価総額1兆円を超える大型株の中から3銘柄を取り上げます。
時価総額が大きいと確かに小さい銘柄よりも値上がり期待は小さいかもしれませんが、大企業ならではの安定感、成長力、配当持続力などが期待できます。
もちろん、大きい企業だからと言って株価が大きく下げないというわけではなく、今回取り上げる銘柄はむしろ大きく下げたことでずいぶんと買いやすくなった銘柄で、さすがに売られすぎじゃね?という銘柄をピックアップしたいと思います(だからといって今が底値かどうかは分かりません)。
自分の備忘録としてまとめておきます。
あくまで私の独断による銘柄選出なので、参考程度にしていただき、実際に購入されるかは必ずご自身でご判断いただきたい。
相場自体はかなり軟調ですよね。
日米金利差拡大、円安傾向、資源高に伴う物価インフレ・・・良い話はなかなかなく、アノマリー的に米大統領中間選挙年は下落、底値が多いということくらいでしょうか。
買った直後に含み損になりやすい時期でもあると思いますが、粘り強く投資をしていきたいと考えています。
時価総額1兆円超!さすがに売られすぎか?優良銘柄3選
それでは、見つけた3銘柄を見ていきます。
6869 シスメックス
年末以降株価はズルズルと下げて、直近高値15725円から今は80万円割れと半値水準にまで下がっています。
さすがに売られすぎじゃね?と思って、購入した銘柄でもあります。
同社は、四季報記載の配当利回りは0.95%と配当利回りこそ低いですが、減配せずに増配を続けている銘柄です。
配当維持が途中で入っているので連続増配期数でこそ短いですが、10年以上減配することない非減配銘柄です。
今回の四季報でも見出しは【連続最高益】と事業そのものは絶好調でありながら、株価は半値。。。
同社は有利子負債ゼロ、自己資本比率72%、利益剰余金3057億円、現金同等物737億円、営業キャッシュフローは毎年安定してプラスという鉄壁会社です。
それもそのはず、同社はストックビジネス銘柄。
検体機器メーカーの同社は、ヘマトロジー(血球計数検査)分野は世界トップ企業であり、機器と試薬で稼ぐビジネスモデル。
古くはプリンターとインクで稼ぐキヤノンやリコーのビジネスモデルに似ており、かみそりの替え刃で稼ぐジレット銘柄とも言えそうですね。
四季報記載PERは35倍と高く感じますが、同社の安値平均PERは39倍ですので、割安水準にまで落ちていると言えます。
高値平均は69.6倍。EPS239円×69.6倍=16634円の高値から考えると、2倍程度の値上がりも想定したいところでしょうか。
手術支援ロボットも手掛けており、成長領域への投資も継続していますね。
平均年齢41.7歳で平均年収835万円と高年収な点も個人的には好感高いです。こうした会社に入りたかったw
また、グローバル展開をしている点、検査機器という医療現場では欠かせない分野で、世界上位の会社であることも良いですね。
10年前に見つけた時にさっさと買えばよかった銘柄ですが、安値で買えれば特に売る必要はなさそうだなと感じる銘柄です。
6920 レーザーテック
2銘柄目は、レーザーテックです。
半導体のマスク欠陥検査装置を手掛ける同社は、マスクブランクス検査装置はシェア100%。
EVなどが普及することが想定される中で、同社の製品が活躍することは目に見えていますね。期待が高いだけにPERも高いため、この半年はかなりの株価下落です。
直近高値は36000円から足元の株価は15000円程度と、50%以上も下落していることになります。
四季報オンラインより
【絶好調】 柱のマスク検査装置が繁忙、SiCウエハ検査装置も好伸。研究開発費の大幅増こなす。23年6月期は半導体業界の活発な先端投資を一段と謳歌、膨大な受注残消化。前期新製品の採算改善。最高純益。
四季報の見出しも強気のコメントが出ていますね。
柱のマスクブランクス検査装置は、EVなどで需要増が見込まれるパワー半導体増産により、SiCウエハ検査装置も追い風です。
安値平均PER24倍に対し、22年6月期予想のPERは78.9倍(いずれも四季報掲載時)。
水準だけ見るとまだまだ下落余地はありそうですが、同社は高収益好財務銘柄でもあり、成長市場のキープレーヤーの一社と思うと、保有したくなりますね。
単価が高いので、私は端末株で買っています。
LINE証券で見る理論株価では、コンセンサスベースで約24,000円。今の株価(15,000円前後)はずいぶんと魅力的に見えてきます。投資するお金が欲しい。
長期業績を見るならLINE証券が便利なのでおすすめですが、同社の成長を見ると成長力がすごいですね。
売上高の5年平均成長率は35.7%、営業利益は42.6%ととんでもない成長株です。
6594 日本電産
最後に、日本電産を取り上げます。
世界トップの総合モーターメーカーで、EVに力を入れていますね。EV本格化に向けて主役企業の一つと考えています。
永守社長は元気ですね。78歳になっても、CEOに復帰し大企業のかじ取りをしているんですから。
四季報記載の安値平均PERは36倍。23年3月期PERは28.7倍とほぼ底値付近。
日本経済新聞の記事で読みましたが、株主総会で、
会見に先立ち京都市内で開いた株主総会には、469人の株主が出席した。年初に比べ3~4割安い8000円台で推移する同社株について永守氏は「今後1万5000円から2万円になる。いまが買い時だ」と購入を促す場面もあった。
発言したようです。
いまの株価は80万円を割っており、かなり割安と言えそうですね。
利益剰余金1.1兆円、現金同等物1996億円、自己資本比率48%と財務面でも健全ですね。
永守社長の本は何冊か読みましたが、何度も読み返したい本ばかり。
キャッシュフローを大切にした経営は、創業期に資金繰りで苦労した経験があるからですね。
配当性向30%を目安に増配を続けている銘柄でもある点も見逃せないですね。
四季報で見つけた大型株の成長銘柄
大型株のうち、高値から50%程度株価の下がった売られすぎ銘柄として3銘柄を取り上げてみました。
- シスメックス(6869)
- レーザーテック(6920)
- 日本電産(6594)
端株でもコツコツ買ったりしていますが、世界で活躍する日本が誇る優良企業の株主になるとなんだか心も嬉しくなります。
今回取り上げた銘柄は、さすがに売られすぎ!と思ったわけですが、いずれ反転した時が楽しみですね。
業績は好調そのもの。需給で下がった銘柄にはチャンスがあると思います。
四季報約3800社を網羅的に見ていくことで銘柄選びも参考になってきます。
私は毎回コンパクト版を購入して熟読していますが、毎回、違う銘柄に出会えるのが楽しみ!
ぜひ、手に取ってみてください。
年4回出る四季報で、1冊だけ買うとしたら間違いなく夏号。
上場企業の約6割にあたる3月決算企業の最新決算が搭載され、2期先の決算予想まで出ているのが今回だからです。
重要な一冊と言えるので、何度も目を通したい号といえそうです。
分厚い四季報を読み切る自信がない・・・という方には、厳選された500銘柄に絞ってくれている厳選500銘柄がおすすめです。
Kindleでも読みやすいです。
価格も四季報本体よりリーズナブルになっていますので、まずはこちらを読んでみるのもおすすめ。
様々な指標(PERや配当)などのランキングもしてくれていて、こちらは本体よりも充実しています。
入門編ではこちらを読んでみよう。
日本電産、永守社長の本はタメになります。
この本は株式投資における投資先選びにもヒントがあるなと感じましたので、ぜひ読んでみてくださいね。
今回の四季報で見つけた高配当株の記事はこちら。
また、PER×PBRで見た超割安銘柄の記事はこちら。
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