クラウドインテグレーション会社であるテラスカイ(3915)は、デジタルトランスフォーメーション(DX)関連銘柄として、成長力のある銘柄として注目しています。
クラウド・インテグレーション(「Salesforce」「Amazon Web Services」)などを手掛けており、Salesforce認定技術者を多数抱えており、最上位資格を有する技術者の在籍数は国内トップの企業です。
製品事業ではグループウェア「mitoco(ミトコ)」、「SkyVisualEditor」(Salesforceの画面を自由にデザインできるクラウドサービス)などを展開しています。
高成長企業として、また、既存ERPの保守サポートが終了する2025年の崖ともいわれる対応できる会社としても注目企業です。
テラスカイの株価が急上昇
テラスカイを前々から注目していたんですが、4月末になぜか急に下がったときに、株主となりました。
買いを入れたのは25日移動平均線を下回り、ヒゲが出たためです。
21年2月期1Q決算発表後に、いきなり爆謄したため、4500円を超えたところで売却し、ほぼダブルバガーでの利確となりました。
よって、現在は私は株主ではありませんが、非常に注目している企業なので、株価が下げればまた購入を企んでいます。
ちなみに、1Q決算の概要です。
売上高が前年同月比37.8%の増加、営業利益は2倍というすさまじい決算を出しています。
なお、純利益はとんでもない爆益(4.1倍)となっていますが、保有する株の売却(おそらくサーバーワークス)による28億円の特別利益があるためです。
テラスカイとは?
テラスカイの主な事業は2つあります。
1つは、クラウドインテグレーション事業でこちらがメインです。
2つ目は、製品事業としてクラウドに特化した製品の開発をしています。
主力は、SalesforceとAmazon Web Services(AWS)の導入支援等ですね。
クラウド市場は伸びに伸びている市場ですが、SalesforceもAWSもすさまじい成長です。
AWSはAmazonが展開しているクラウドサービスですが、世界トップです(2位はMicrosoftのazure)。
テラスカイは、この2社のクラウド導入支援を手掛けており、すでに4,500案件を超える導入実績を有しています。
テラスカイの業績推移
テラスカイの業績推移です。
売上高の伸びがすごいですね。
21年2月期は、前年比で15%の増を見込んでいますが、これはコロナ禍の影響を踏まえた控えめの数字とのこと。
1Q決算の伸びを考えれば、上方修正の可能性が高いと考えられます。
営業利益率はいわば代理店のような存在なので、それほど高くはありません。
また、現在は成長過程といこともありオフィスの拡大や採用の増加に伴う人件費の増加があり、営業利益は売上のように伸びてはいません。
現在は種をまいている時期と言え、売上高が順調に伸びていれば問題ないでしょう。
サブスクモデル
定期的な収入となるサブスクも順調に増えており、同社の業績を支えています。
このサブスク収入が増えていけば、安定増収が見込めますね。
テラスカイは投資事業も積極的
テラスカイは、投資案件も多く手掛けています。
代表的なのは、AWSの導入支援で株価も絶好調のサーバーワークス(4434)の大株主でもあります。
同じく、AWSの導入支援を手掛けているBeeX社の親会社であり、将来は新規上場を考えているため、テラスカイには多額の売却益の可能性もありますね。
売却益が多くなると、テラスカイの財務が飛躍的に良くなりそうです(今も財務は良い会社ですが)。
私が投資した際に注目していたのは、量子コンピューター関連の会社を設立したことです。
このほか、弁護士ドットコムが手掛けるクラウドサイン(電子契約)は、このコロナ禍で飛躍的に伸びていますが、テラスカイのサービスが採用されています。
弁護士ドットコムとは、2017年に業務提携をしています。
海外事業も展開しており、タイに現地法人を設立しています。
まだまだ投資したところで、赤字会社ではあるようですが、東南アジアのクラウド発展に寄与していけば、収益に結びついていきそうと期待が持てます。
テラスカイのROE推移
- Return On Equityの略称で和訳は自己資本利益率。企業の自己資本(株主資本)に対する当期純利益の割合。
- ROE=当期純利益÷自己資本 または ROE=EPS(一株当たり利益)÷BPS(一株当たり純資産)。
- 「投下した資本に対し、企業がどれだけの利潤を上げられるのか」と最も重要視される財務指標
- ROA:総資産に対する利益率。当期純利益÷総資産×100
- ROIC:(投下資本利益率、Return on Invested Capital)とは、税引後営業利益を投下資本で割ることで求められる指標。
ROEは8%を超えていると合格点ともいわれますが、テラスカイは18%あり、合格ですね。
テラスカイの財務面・CF面
テラスカイの財務面を見ておきましょう。
現在は売上高は伸びていますが、利益面ではイマイチです。
そこで、確認しておきたいのは財務面ですね。
自己資本比率58%と財務優良
自己資本比率は60%近くあり、有利子負債比率も下がってきています。
問題ないですね。
D/Eレシオ
D/Eレシオは1倍以下と健全な水準です。
流動比率
21年2月期では流動比率が100%を下回りましたが、1Q決算を見ると100%を超えていますね。
手元流動性
現金同等物から有利子負債を差し引いたネットキャッシュは、大きく増えています。
手元流動性も4.4か月分有しており、十分ですね。
キャッシュコンバージョンサイクルも短縮傾向にあり、良い傾向です。
- 売上債権回転日数:商品を販売してから現金を回収するまでの期間
- 基本的に短いほうが良い(入金が早いため)
- 棚卸資産回転日数:商品を仕入れて、それを販売するまでの期間
- 基本的に短いほうが良い
- 仕入回転日数:商品を仕入れてから現金を支払うまでの期間
- 基本的に長いほうが良い(出金を後ろにできるため)
- キャッシュコンバージョンサイクル(CCC):商品を仕入れて、販売して、現金化するまでの流れ
- CCCは短いほうが良い(運転資金の借入する必要性を小さくできる)
キャッシュフロー
キャッシュフローの推移ですが、営業キャッシュフローはプラスで推移し、フリーキャッシュフローの推移もプラスです。
現金を稼ぐ力を見る営業キャッシュフローマージンは15%あり、問題ないですね。
営業キャッシュフローは有利子負債を上回っていますので、債務返済能力も高いです。
テラスカイの株主還元
テラスカイの株主還元ですが、現在は成長投資を優先しているため、配当金は出していません。
ベンチャー企業であり、まだまだ成長路線ですので、当分配当はないでしょう。
株主優待は、2月末現在の保有で1000円のクオカード優待があります。
【2021年2月の権利確定日】
- 2月末日が権利確定日の権利付き最終日は2月24日(水)(この日までに株保有が必要)
権利落ち日は、2月25日(木)(この日以降に株を売っても優待がもらえる日)
テラスカイの指標面
テラスカイの指標面のまとめです。
3915 テラスカイの株式指標 | |
株価 | 4,160円(R2.7.22) 最新の株価はこちら |
PER(予) | 24.21 |
PBR(実) | 5.81 |
ミックス係数 | 140.74 |
配当利回り(予) | 0.0% |
配当性向(予) | 0.0% |
増配率(3期平均) | 0.0% |
営業利益率(予) | 4.8% |
PSR (時価総額÷売上高) | 4.85 |
PEGレシオ (PER÷EPS成長率) | 0.12 |
ROE(実) | 18.0% |
ROA(実) | 11.0% |
営業CFマージン(実) | 15.7% |
自己資本比率 | 52.3% |
D/Eレシオ | 0.38 |
ネットD/Eレシオ | -0.26 |
ネットキャッシュ(百万円) | 2,316 |
営業CF有利子負債比率 | 134.1% |
手元流動性(ヵ月) | 4.39 |
売上債権回転日数 | 63.37 |
棚卸資産回転日数 | 3.49 |
仕入債務回転日数 | 18.37 |
キャッシュ化日数(CCC) | 48.49 |
成長企業でありながら、PER24倍と一見割安に見えます。
しかし、これは株式売却(28億円)による特別利益により、EPS(1株純利益)が大きく跳ね上がっているためです。
四季報の22年2月期予想のEPS数値を使えば、PERは100倍を超えています。
実態はPER100倍超えの銘柄と考えるほうがいいでしょう。
PSRは5倍程度ですので、そこまで高いとも言えませんが、PERが100倍を超えている点は注意が必要です。
まとめ
テラスカイは、今後の成長も期待できる銘柄と言えますね。
今の株価はやや移動平均線から乖離が大きく、期待込みの上げと見て売却しましたが、株価が下がれば再度購入を考えています。
クラウド関連銘柄として、テラスカイは注目しておいていいのではないでしょうか。
テラスカイは今後の成長が期待できる銘柄と考えています。
2月末のクオカード優待もあるので、コツコツ積立投資もいいかもしれませんね。
将来のお金の不安を小さくしていくためには、資産運用は欠かせません。
資産運用の代表的なツールが「株式投資」。
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