コロナ禍の影響で、業務のデジタル化は加速しているように思います。
株式市場でも、Saasなどクラウド銘柄は好調ですね。
Saasは、ソフトウェアを利用者側に導入するのではなく、提供者側で稼働しているソフトウェアを、クラウド経由で展開すること。
ストックビジネス銘柄でもありますので、安定した収益が期待できるのも魅力的です。
ストックビジネス銘柄は、業績が安定しており、解約率が低いビジネスモデルを有することで成長が期待できますね。
気になっている銘柄にラクス(3923)がありますので、取り上げます。
ストックビジネス銘柄のラクス
ラクスは、最近CMを見ないですが、交通費・旅費・経費精算システム「楽楽精算」などクラウドサービスを展開している会社です。
セグメントとしては、クラウドサービス:IT人材の派遣事業=8:2です。
クラウドサービスがメインの会社ですね。
クラウド事業のストック売上比率は実に92%(21年3月期1Q決算)にもなっており、極めて高い安定性を有しています。
私もラクスのほかに、ストックビジネス銘柄を好んで保有していますが、業績が良く、安心して保有をし続ける銘柄が多いですね。
業績トレンド
ラクスの業績トレンドを見ておきましょう。
売上高は順調に右肩上がりでとどまることを知りません。
利益率も20%前後と非常に高いですね。
20年3月期は成長投資をした関係で利益率は落ちていますが、全く問題ありません。
業績の伸び率
こうしたクラウド銘柄で注目しておきたいのは、売上高の伸び率です。
利益ももちろん大事ですが、投資が増えることで利益を落とす場合もあります。売上高が伸びていれば全く問題ありません。
逆に売上高が下がっていくと、やや注意です。
ラクスは平均売上高30%と非常に高い目標を設定しています。
安定して高い成長力を出しているのは、すごいですね。
クラウドの流れの加速、そして、先ほど見たようにストックビジネスが安定しており、92%のストック比率と非常に高いのが同社の強みですね。
楽楽清算ってすごいのか?
主力の楽楽清算の四半期ごとの売上推移です。
え、なにこれ、右肩上がりキレイすぎやん!というくらい順調ですね。
私は個人的にクラウド会計 freeeを使っているんですが、一度使うと便利すぎて解約する気は起きないんですよね。
会社も同じだと思うんです。
便利な制度で、しかも会社の経理という最も重要なバックオフィス機能ですから。
クラウド経費精算システム市場では、ラクスは業界2位の売上規模を誇ります。
一方、導入数で見ると業界1位です。
ラクスは、中小企業がメインターゲットであるため、1社あたりの売上は小さいものの、導入数では圧倒的というわけですね。
ターゲットは10万社ある市場ですが、このうち2万社はラクスの楽楽精算を導入したいと思わくです。
今の導入数が約5000社ですので、最低目標まで、ざっと
4倍
というわけです。
菅総理誕生で、脱ハンコ、脱ペーパーの流れは加速していきますので、ラクスにも追い風間違いありません。
ここから4倍の伸びがあると思うと、また、それはそれで夢がありますね。
同社の時価総額は、約3300億円(R2年9月25日現在)となっていますので、4倍になると時価総額1兆円も超えてきますね。
どこまで市場が織り込んでいるのか分かりませんが、「低い解約率」「安定したストック収入」のあるビジネス展開をしていますので、新規企業が増えるほどに同社の売上も加速していきますね。
楽楽精算がメイン事業ではありますが、クラウドメール処理も展開していますね。
クラウドメール処理とは、さまざまなメールからの問い合わせ等がありますので、それらを一元的に管理できるサービスを展開しています。
ラクスの売上シェアは71%にものぼりますので、超圧倒的な安定力と収益力を持っていることになります。
ラクスの財務基盤
財務基盤は心配ないです。
自己資本比率73.8%と極めて高く、非常に安定していますね。
キャッシュフローも安定しており、営業キャッシュフローはプラス、フリーキャッシュフローもプラスですので、全く問題ないです。
財務面は高いので、借入での成長投資余力もありますね。
株主還元
ラクスは株主還元も積極的です。
配当利回りは0.09%とめちゃくちゃ低いので、ほとんどないのと同じくらいですが、
9期連続増配銘柄
です。
※グラフ内の配当金は20年9月末の分割実施前で表示されています。
配当利回りは低いですが、増配率は非常に高く、21年3月期では45%も増配を発表しています。
配当性向はまだ30%程度であり、増配力も高いので、保有メリットが高いですね。
株主優待
株主優待は実施していません。
指標面
ラクスの最新株価はこちらです。
PER150倍超えとすさまじい高さですね。
指標面では非常に割高ですが、成長力のある銘柄を見る際に参考になるPEGレシオ。
PEGレシオも2倍超えと割高感は否めません。
指標面が割高でも、成長力が高いので株価は堅調ですね。
ラクスは成長力高いクラウド銘柄
ラクスは、ストックビジネス銘柄で、成長株として好調ですね。
楽楽精算の導入企業はどんどん増えていますし、増配銘柄としても注目です。
こうした企業を初期に見つけられて、長く保有できると大きなリターンを得られるので、銘柄選びの精度をあげていきたい。
ラクスはいい企業ですね。
ではでは。
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