内定辞退に関するビッグデータの件や政策保有株の件で、リクルートHD(6098)の株価が一時的に下がりました。
リクルートHDは、前々から気になっている銘柄で3000円割れを待っているんですが、なかなか株価が落ちてきませんね。
それもそのはずで、業績がすこぶる好調で、株価も上がり基調です。
リクルートHDの業績や配当金推移について、見てみましょう。
リクルートHDの業績推移
リクルートを知らない人はほとんどいないのではないでしょうか。
リクルートカードを使っているとポイントも貯まりますし、ホットペッパーやじゃらんなどを利用している人も多いと思います。便利ですよね。
リクルートHDの業績は、好調を極めています。
売上のみならず、営業利益、純利益、営業利益率の改善、EPSの堅調な見せています。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 営業利益率 | 当期利益 | EPS |
2017/03 | 1,941,922 | 193,513 | 9.97% | 136,654 | 81.8円 |
2018/03 | 2,173,385 | 191,794 | 8.82% | 151,667 | 90.8円 |
2019/03 | 2,310,756 | 223,090 | 9.65% | 174,280 | 104.3円 |
時価総額5.4兆円と大型株にもかかわらず、成長株のようですね。
営業キャッシュフロー・マージン
私は、営業キャッシュフロー・マージンという指標を大事にしています。
営業キャッシュフロー÷売上高で求めることができるもので、「現金を稼ぐ力」を見るものです。
どれだけ会計上の利益が良くても、現金収入を見る営業キャッシュフローが強くなければ、会社にお金が貯まらず、投資もできず、株主還元もできません。
ソニーは、営業キャッシュフローを重要指標として位置付けていますね。
リクルートHDのキャッシュフローの推移です。
決算期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現金・現金等価物 | フリーCF | 営業CFマージン |
2017/03 | 154,373 | -213,886 | 107,152 | 355,196 | -59,513 | 7.9% |
2018/03 | 194,117 | -65,937 | -83,169 | 389,822 | 128,180 | 8.9% |
2019/03 | 276,960 | -204,619 | -68,521 | 402,911 | 72,341 | 12.0% |
営業キャッシュフローマージンはどんどん上がっており、良い傾向ですね。
フリーキャッシュフローもプラスになっており、現預金も増加しています。
何で稼いでいるのか?セグメント利益
じゃらんやホットペッパーなどが私たちの身近なところですが、リクルートHDの業績を支えるのは、人材派遣業です。
リクルートHDの業績の構成比別です。
2019/03 | 売上高 | 利益 | |||
(12か月) | 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | 利益率 |
人材派遣 | 1,290,288 | 55.20% | 82,952 | 27.40% | 6.43% |
メディア&ソリューション | 721,458 | 30.80% | 172,431 | 56.90% | 23.90% |
HRテクノロジー | 326,928 | 14.00% | 47,449 | 15.70% | 14.51% |
リクナビ、リクナビNEXT、リクナビエージェントなどがメインの事業です。
リクナビを利用している方も多いのではないでしょうか。
売上構成比の55%を占めています。
メディア&ソリューション事業は、ホットペッパーやゼクシィ、じゃらんなどですね。
そして、急成長分野として期待したいのが、オンライン求人情報専門検索サイト「Indeed」(世界トップクラス)などのHRテクノロジー事業です。
Indeedの月間ユニークビジター数は約2億5,000万人にもなるようで、ものすごいですね。
IndeedのCMも印象に残りますね。
リクルートHDのめざすもの
リクルートHDがめざすのは、HRテクノロジー事業の拡大です。
すでに60か国以上で展開もされており、今後もM&Aなどで事業拡大を考えています。
オンライン求人広告は、今後ますます増えていくことが予想されますが、競争も激しい分野。
リクルートがどこまで伸ばしていけるかが、今後の業績を左右していきますね。
リクルートHDは、買収巧者でもありますので、今後も買収も織り交ぜなら成長していくだろうと期待できます。
【リクルートHDは買収巧者】
- 2013年アメリカのIndeed社を買収
- 2015年飲食店オンライン予約大手の独クアンドゥー社を買収(271億円)
- 欧州美容予約サービス最大手の英ホットスプリング社を買収(210億円)
- 人材派遣の豪チャンドラー社を買収(267億円)
- 人材派遣のオランダのUSGピープル社を買収(1885億円)
- 2018年オンライン求人サービス大手の米グラスドア社を買収(1300億円)
世界トップクラスのIndeedや、米求人サイト「Glassdoor」などのサービスを提供の拡大しています。
人材派遣は海外M&Aにより世界4位と求人業界の巨人ですね。
日本は人口減少で、労働力人口が減っていきますが、世界の人口は増えていきます。所得が増えれば、求人の選択肢も多様化しますので、まさに成長市場と考えられますね。
メディア&ソリューション事業(じゃらんなど)
ホットペッパー、スーモ、じゃらん、ゼクシィなど私たちの生活分野にスポットを当てている事業です。
リクルートHDのなかでは、最も利益率の高い事業です。
2019/03 | 売上高 | 利益 | |||
(12か月) | 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | 利益率 |
メディア&ソリューション | 721,458 | 30.80% | 172,431 | 56.90% | 23.90% |
リクルートHDのなかでも中核になりうる事業ですね。
ホットペッパーの予約者は約9000万人、ホットペッパービューティーの予約者は約1億人、いずれも19年3月期延べ人数ですが、ものすごい数ですね。
キャッシュレス決済に向け、AirPAYも順調。
Airレジ登録数でみると
18年3月期1Q 29.2万台 → 19年3月期4Q 40.2万台
と順調に増えています。
リクルートカードもポイント還元率も1.2%と高く、使い勝手が良いですね。リクルートHDの株価チャートと指標
最後に、リクルートHDの株価チャートを見ておきましょう。
今回下がったのは買いのチャンスでしたが、3000円割れ目前で上がり始めたので、買えていません。
株価指標も見ておきましょう。
【リクルートHD(6098)の株価指標】
- 株価 3219円
- PER ‐
- PBR 5.5倍(19年3月期)
- 自己資本比率 55.2%
- 営業キャッシュフロー・マージン 12%(19年3月期)
- ROE 19.3%(19年3月期)
- 配当金 1株30円(20年3月期予想)※5期連続増配
- 配当利回り 0.93%(20年3月期予想)
- 配当性向 26.8%(19年3月期)
- 配当性向の目安:30%
配当利回りは高くありません。
ただ、配当性向は目標としている30%未満であり、増配余地があります。
また、業績が好調なので、いまの5期連続増配はもっと伸ばせていけそうですね。
配当金狙いというよりは、キャピタルゲイン狙いで保有したい銘柄です。
株価は上場後、3年で約3倍にもなっています。
キャピタルゲイン狙いとはいえ、配当の成長も期待できる銘柄ですね。
リクルートHDの大型株でありながら成長株
リクルートHDは、時価総額5兆円を超える大型株でありながら、世界の求人市場での展開を進めており、成長企業でもありますね。
【リクルート・ホールディングスの魅力】
- M&A巧者で、買収による成長も期待できる
- 世界トップクラスのIndeedなどオンライン求人事業が好調
- リクナビなど求人事業は引き続き好調
- じゃらんやホットペッパーなどのメディア&ソリューション事業は25%と高い利益率
- 営業利益率、営業キャッシュフローマージンが右肩上がりで増えている
- 配当性向30%未満と増配余力がある(5期連続増配中)
大型株では、ソフトバンクグループ、エムスリーと並んで、キャピタルゲイン狙いで保有したい銘柄と位置付けているのが、リクルートホールディングスです。
日本は労働力人口が減っていくので、ますます求人事業に関するニーズは高まっていくと思います。
求人事業を展開している銘柄は、軒並み好調な会社が多いです。
中長期投資でも十分報われるだろうと思っているのがリクルートホールディングスです。
事業展開も魅力的なので、ぜひ保有したい銘柄。
株価が下がったときに、躊躇せず買いにいきたいと考えています。
今後の成長も楽しみですが、もう少し配当金を増やしてほしいです。
以上、リクルートホールディングスについて見てみました。
将来のお金の不安を小さくしていくためには、資産運用は欠かせません。
資産運用の代表的なツールが「株式投資」。
株式投資では、ある程度の資金が必要ですが、何事も「小さく始めること」が大事です。
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