安定配当株を長く保有することで、キャッシュイン(配当金)と資産形成をしていくことを目的に投資をしています。
配当収入は、比較的安定しているので、翌年も収入を見込みやすいというメリットがあります。
得られた配当金は、投資資金になり、再投資することで『複利効果』を得られやすい点も魅力。
また、配当金という副収入源を作れることも魅力です。
東証一部加重平均配当利回りは2.2%程度ですので、配当利回りが5%前後の銘柄は高配当のなかでもトップクラスと言えます。
配当利回りが高い銘柄は、投資資金に対して、多くの配当金を得られるのがいいですね。
長期で保有することを考えた場合、『配当の持続性』も見ておきたいところですね。
無理して配当金を出している会社はいずれ減配することにもなるので、そうした銘柄は避けたいところ。
高配当だけど、投資したくない銘柄をピックアップしてみました。
高配当だけど投資したくない銘柄
最初にお断りですが、私の判断なので、必ずしも正しいわけではなく、配当金投資をするにあたっては、ご自身で判断ください。
配当金投資を続けてきて、将来の配当を増やしていくためには、
- 業績が好調(安定)していること
- 配当金を無理して出していないこと
が重要だと考えています。
私たち株主の利益になる1株当たりの純利益であるEPSの推移と、そのなかからどれだけ配当金を出しているかという「配当性向」の推移をチェックすることが不可欠です。
この2点を見るだけで、
- EPSの推移 ⇒ 業績が好調なら右肩上がり
- 配当性向の推移 ⇒ 安定しているなら無理して配当出していない
が分かります。
もちろん、配当の持続性を見るには、利益剰余金の溜まり具合などほかにも見るべき点はありますが、シンプルに2点を確認するだけでも銘柄を絞ることができます。
なお、文中に出てくる配当利回りは2020年2月10日終値時点のものです。
8219 青山商事
国内トップの紳士服販売チェーン。ビジネスウェアの「洋服の青山」などを手掛けている会社です。
配当利回り7.35%と超高配当株ですが、投資先としては魅力を感じない銘柄です。
EPSと配当金の推移を見ておきましょう。
EPS内にオレンジ色の配当金が収まっていれば、配当性向が100%以下でありますが、青山商事は高配当だけど無理して配当金を出している典型例です。
配当性向は100%どころか、EPSがマイナスに転じているため(つまり、赤字)、マイナスになっています。
加えて、減配に転じていますので、いくら配当利回りが7%を超えていようとも、その高配当利回りが持続するとは思いにくい銘柄ですね。
紳士服業界はどこも厳しいですが。
配当金の変動が激しい点も投資先として選びにくい銘柄と言えます。
5015 ビーピー・カストロール
配当利回り4.32%と高い英BPの子会社。
ガソリンの販売会社ですが、6期連続で配当性向が100%を超えており、無理して配当金を出している銘柄と言えます。
配当性向が100%を超え始めてから、減配もたびたびしています。
株価は比較的安定していますが、減配リスクの高い銘柄ですので、高配当が維持されにくい銘柄と言えます。
4544 みらかHD
受託臨床検査などを手掛けるみらかHD。なくてはならない会社ですが、業績はかなり悪いですね。
配当利回り4.33%と高配当株ではありますが、直近決算でも24%もの大きな下方修正を発表しています。
EPSの推移を見れば一目瞭然ですが、2015年度から大きく下げています。
EPSは回復基調ですが、配当性向は100%付近で推移していますね。
同社は減配こそしていませんが、減配リスクがやや高い銘柄と考えます。
7751 キヤノン
優良株のキヤノンですが、スマホの登場でカメラ販売が苦しく、業績も悪いですね。
2019年12月期は3度も下方修正を出すなど、厳しい実態が伺えます。
配当利回りは1株当たり160円で計算した場合、5.5%と高配当株。
配当金は31期減配しらずと非常に安定していますが、EPSの推移は下落基調ですね。
減配リスクは低い銘柄と考えていますが、業績を伸ばすために戦略的な投資が必要です。
ただ、高配当を維持し続けていますので、毎年、キャッシュアウトも多く、足かせになっていることは否めません。
7731 ニコン
配当利回り4.98%のニコンですが、キヤノン同様に業績は苦しいです。
2020年3月期は予想数値です。
ニコンは、キヤノンと違って、過去にEPSマイナス時代があり、減配もたびたびしている点で、キヤノンとは違ってリスクの高い銘柄と考えます。
2020年3月期はすでに配当性向100%超えとなっており、減配リスクは極めて高い銘柄と言えますね。
高配当株で投資するか悩む銘柄
EPSの伸び悩み、配当性向が100%超えなど高い銘柄は避けておきたい銘柄です。
高配当株でも投資するか悩む銘柄もあります。
6464 ツバキ・ナカシマ
精密ボールの世界最大手のメーカー。
上場したのが2015年(2007年MBOにより上場廃止、2015年再上場)ですので、2015年から配当金を出しています。
配当利回り6.10%と高配当の中でも高配当株。
景気敏感株ですので、EPSの推移には波が大きいです。
配当性向は2020年12月期予想で62.8%と比較的余裕はありますが、2019年12月期から配当維持でも大きく上がっています。
配当利回りは魅力的ですが、過去5年以内に減配もありますし、難しい投資先と考えます。
株価も大きく下げています。
5302 日本カーボン
炭素製品メーカー。
配当利回り5.34%と非常に高いですね。
また、配当性向も34.6%とかなり余裕があります。
利益が出ればきっちり配当を出してくれる銘柄ですが、減配リスクも高めの銘柄です。
景気敏感株の高配当株は、いきなり配当半減などもあるので、配当金狙いの投資先としては非常に難しく感じます。
高い強度と弾性率を持つ炭化ケイ素連続繊維を展開している同社は、車会社をはじめとしてなくてはならない存在なので、魅力的な銘柄。
安定配当株というよりは、キャピタルゲイン狙いの銘柄と言えます。
4004 昭和電工
昭和電工も配当利回り4.7%を超える高配当株です。
日立化成の買収など、5G時代を見据えて有望かと考えていますが、2020年12月期は大きく減益決算を発表し、配当性向は100%を超えています。
私も保有していましたが、今は保有しておらず、高配当株投資は難しいと感じる銘柄と感じています。
EPSと配当金推移の簡単な探し方
EPS推移と配当金の推移を見るには、各会社のIRを見に行けばわかるのですが、面倒ですよね。
私が活用しているのは、IR BANKというサイトです。
かなり手軽に確認できるので、おすすめです。
業績分析などにも使いやすいのは、LINE証券です。
正直、かなり使いやすいので、メイン口座が別にあったとしても、口座を開設しておきたい初見会社。
最近は、スマホからでも分析ツールが使えるようになっているので、重宝します。
将来のお金の不安を小さくしていくためには、資産運用は欠かせません。
資産運用の代表的なツールが「株式投資」。
株式投資では、ある程度の資金が必要ですが、何事も「小さく始めること」が大事です。
少額でも投資する良い方法があります。
【LINE証券のメリット】
- 1株数百円から手軽に投資ができる(最低100円から投資ができる)
- 全銘柄買付手数料が無料
LINE Pay・LINEポイントを使って投資ができる(1ポイント1円で入金可能)
- 平日21時まで取引可能
- LINEアプリから取引ができる
- LINE Payで引き落とし設定が簡単
- 投資信託も購入できる
高配当株というだけで投資しないようにしよう
高配当株は魅力的ですが、高配当なりの理由があります。
最低限確認しておきたいのは、2点です。
- EPSの推移 ⇒ 業績が好調なら右肩上がり
- 配当性向の推移 ⇒ 安定しているなら無理して配当出していない
が分かるからです。
警告を出していた日産自動車は、2020年3月期は大幅減配を発表しています。
リーマンショックのときは、無配当に転落していますので、過去に大きな減配している銘柄は高配当でも避けるべきと考えています。
安定した配当株を長期保有することで、投資は報われやすいですが、減配リスクの低い銘柄を保有し続けたいですね。
もちろん、今日取り上げた銘柄のなかでも、長期保有で報われる銘柄はあるかと思いますが、私は投資先としては外しておきたいと考えています。
将来のお金の不安を小さくしていくためには、資産運用は欠かせません。
資産運用の代表的なツールが「株式投資」。
株式投資では、ある程度の資金が必要ですが、何事も「小さく始めること」が大事です。
少額でも投資する良い方法があります。
【LINE証券のメリット】
- 1株数百円から手軽に投資ができる(最低100円から投資ができる)
- 全銘柄買付手数料が無料
LINE Pay・LINEポイントを使って投資ができる(1ポイント1円で入金可能)
- 平日21時まで取引可能
- LINEアプリから取引ができる
- LINE Payで引き落とし設定が簡単
- 投資信託も購入できる
コメント