四季報で配当金投資において、非常に参考になる特集が組まれていました。
1株純利益に対して、どれだけ配当を出しているかを見る配当性向はよく確認していましたが、純利益は年によってブレが大きいです。
そこで、株主資本に対して、どれだけ配当を回しているかを見る株主資本配当率(DOE)があります。
保有する資産は、これまでの業績による積み上げですので、そこからどれだけ配当を出しているかという重要な指標です。
DOE(株主資本配当率)=配当総額÷純資産
- (配当総額÷当期利益)×(当期利益÷純資産)
配当性向×ROEで計算することができます。
一時的な利益に左右されにくいので、DOEは配当金投資をするうえでも、重要な指標となりますね。
DOE(株主資本配当率)が高い企業
四季報にはこう書かれていました。
配当の指標としては、単年度に稼いだ純利益に対する配当の割合を示す配当性向が一般的だ。
しかし、純利益は年度によって変動が大きく、配当性向だけを基準にすると配当金額が安定しなくなることもある。
一方、DOEの場合、ベースとなる株主資本は株主が出資した資本に、これまで蓄積した利益剰余金を加えたストックであり、比較的変動が少ない。
つまり、DOEは比較的ブレが小さいので、その指標を見るのは非常に有意義ですね。
では、ランキングの上位10社を見ておきましょう。
このDOEを経営目標にしている銘柄は、減配リスクも低いと考えられます。
時価総額1000億円超のランキング上位10社
1位はZOZOでしたね。2018年度に上場以来初めての減配となっています(汗)。
ZOZOは、高配当株ではありませんが、株主還元に積極的な会社ですね。
2位は、福利厚生代行のベネフィット・ワンです。
私たち夫婦ともにこのベネフィット・ワンのサービスを利用していますが、株主還元に積極的な会社だったんですね。
時価総額1000億円以下のランキング上位10社
時価総額が比較的小さい銘柄のランキング上位10社です。
高配当株のJACリクルートメントのように、毎年増配している銘柄もランクインしていますね。
成長株のIRジャパンなども入っています。
時価総額が小さく、株主還元に積極的な会社は注目かもしれませんね。
北の達人コーポレーションも注目していましたが、株主還元に積極的な会社だったんですね。
このDOE(株主資本配当率)は、投資する際にチェックしておきたいですね。
保有銘柄も見てみた
保有する銘柄の一部ですが、DOEを確認してみました。
1位はJTですが、それでも10%程度でしたね。
ドコモやKDDIは、まだ10%未満となっており、逆に十分な増配余地を有しているので逆にうれしくなりました。
ただ、さきほどの四季報上位銘柄と比べると、ROEも低いですね。
DOEは、分解すると「配当性向×ROE」です。
ROEが高い銘柄は、資産効率も良い銘柄です。
パフォーマンスを上げれるように入れ替えていきたい。
DOEに注目しよう
配当性向も重要な指標ですが、DOEも同じかそれ以上に重要な指標です。
利益が増えていれば、純資産は増えていきます。
積み上がった純資産に対して、どれだけ配当を回すかという指標がDOEですので、配当性向よりブレが小さいのです。
このため、一時的な損失により利益が減ったときに配当性向を目標にしている場合は、減配もあります。
また、一時的に配当性向が高くなっているだけかもしれないのに、投資対象から外してしまうかもしれません。
それを防げるのが、DOEと言えますね。
安定配当株の代表格であるNTTは、期末の決算短信で、
- 配当金総額
- 配当性向
- 株主資本配当率(DOE)
を載せてくれています。
配当を増やしているのか、それが無理なものでないのかをチェックできるのでいいですね。
配当金投資では「配当性向」+「DOE」もチェックしよう
おさらいですが、DOEは株主資本配当率です。
DOE(株主資本配当率)=配当総額÷純資産
- (配当総額÷当期利益)×(当期利益÷純資産)
配当性向×ROEで計算することができます。
配当性向のように、積み上げた純資産に対する配当を見ることができるので、ブレが小さいです。
- 配当性向を目標にしている銘柄より安定配当が期待できる
- 一時的な減益による配当性向が高くなっている銘柄を除外しないで済む
DOE(株主資本配当率)は、配当金投資をするうえで欠かせない指標だとわかりました。
DOEを株主還元の目標に掲げている会社は、注目ですね。
今後は、DOEもチェックして投資をしていこうと思います。当ブログでも銘柄分析のときには、掲載していこうと思います。
ではでは。
最新の指標では、全銘柄掲載してくれていますね。
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