2019年は、相場環境の良い1年でしたね。
振り替えると、年明けと夏場は軟調だったように思います。
喜ばしいニュースのひとつに、税制改正によりNISAが延長されたことです(法改正はこれから)。
ただ、新NISAは2階建てという複雑な仕組みに変わり、1階部分はつみたてNISAの投信が投資対象となります。
新NISAの設定により、つみたてNISAの商品がなかば「リスクの低い投信」というような設定がされてしまいました。
危惧するのは、リスクの低い投信は、日本国債の投信くらいで(もちろんリターンも低い)でインデックス投資も含めて、株式投信はリスクの低い投信ではないということ。
リスクを取るからこそ、リターンもあるわけで。ローリスクハイリターンは存在しないのです。
NISAの制度は非常に良いものですが、リスクが低い=安全という意識が働かないか懸念があります。
投資信託は投資初心者におすすめなのか
投資先を自分で選ぶことができないなど、投資には難しい側面があります。
一方、人気の高いインデックスファンドへの投資は、市場平均と同じリターンをめざす手法なので、株式市場が成長すればその恩恵を受けられるわけです。
市場全体に投資をすることで、市場と同じリターンを得ることができるため、そういう意味では、投資初心者にはおすすめの商品と言えます。
今年は相場が良かったので、投信のリターンも良かったですね。
私も少額ではありますが、毎月積立を実施しています。iDeCoも活用しています。
人気が高いのは、信託報酬の低い投信です。
私が積立しているのは、楽天全米株式インデックスファンドです。
信託報酬が0.162%と非常に低いことに加えて、全米の株式市場に丸ごと投資できる点が魅力的ですね。
全米株式インデックスファンドやS&P500(eMAXIS Slimシリーズ)などを積立している場合もありますが、分散投資効果は薄く、リスクを高めているだけなので、一本化しておくといいでしょう。
アクティブファンドでは、ひふみ投信 が人気です。
つみたてNISAの対象商品でもあります。
大きくなりすぎてパフォーマンス悪いんじゃないか?と思って見てみました。
2019年はS&P500は28%も上昇
日経平均(赤色)を上回るパフォーマンスを上げているので、ひふみ投信もがんばっていましたね。
S&P500は、ひふみ投信と同等のパフォーマンスとなっていますので、長期では信託報酬が低いS&P500に連動する投信のほうがメリットがありましたね。
<2019年のパフォーマンス> 青色はひふみ投信
インデックス投資でも50%下がることもある
つみたてNISA対象商品がリスクの低い投資先という認識は、良くないと思っています。
株式資産に投資するので、リスク(値動き)はあるわけなので。
リーマンショックのときには、高値から50%も下げています。
<2009年のパフォーマンス>
国が推奨しているから、リスクの低い投信なのだろうと半ば不勉強でいきなり参入してしまうと、万が一、暴落に直面した場合、
積み立て投資を続けるべきなのに、安値で売却
してしまいかねません。
ウェルスナビは、全自動で分散投資できるので人気を集めていますが、2018年2月の暴落時に解約が相次いだようです。ちょっとした暴落で手放してしまうようでは、せっかく良い投資先に投資をし始めても台無しですからね。
つみたてNISAや2024年以降の新NISAの一階部分は、国が認める投資信託のみ投資することができるわけですが、
国が認めている=リスクの低い投信
というわけではなく、長期投資に向いてるであろうという投信です。
コツコツと10年、20年と積立投資をしていくことが前提ですので、短期での値動きに敏感に反応する必要は全くないのです。
長期の積立はドルコスト平均法になりますが、万能の投資手法ではありません。
相場が下がり続ければ、損失を拡大していくことにもなりますが、相場の回復期まで続けることが大切なのです。
投資信託はコツコツ投資が基本
2009年以降のパフォーマンスを見ておきましょう。
S&P500は日経平均より良いパフォーマンスを出していますが、この3本では最もパフォーマンスが良かったのはひふみ投信 でしたね。
<2009年以降のパフォーマンス>
だからと言って、この先もひふみ投信がいいかは分かりませんが、少なくとも過去の運用ではひふみ投信が良かったという結果です。
投資信託での積立投資は便利
投資信託への投資がリスクの低い投資というわけではありません。
これから投資を始める方は、それだけは本を読むなり、まずは、少額で始めるなりしてきちんと知っておくことが大切です。
少額から始められて、時間分散(買うタイミングをずらす)もできます。
相場が上がれば長期的には、資産も増えていきますからね。
短期で結果が出るものではなく、また、求めてはいけません。
そして、つみたてNISA=リスクの低いではなく、投資先や時間軸を長期で見た場合の分散投資をしていくことでリスクの軽減ができるというわけですから。
投資は、資産形成に必要な手段ですので、まずは年内に本を読んで、少額から始めてみましょう。
市場平均に連動する投信への投資は、初心者にもわかりやすく、おすすめです。
投資したあとも、継続的な勉強は必要ですね。それだけは欠かせません。
すべてほったらかしにできる投資はありません。
ではでは。
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