2020年は東京オリンピックも開催されず、安倍総理が辞任し長期政権が終了。
1年前は全く予想もできなかったことですが、激動の1年が終わろうとしています。
さて、四季報2021年新春号を手に入れました。
四季報を読むと新たな銘柄に出会えるので、やはり紙ベースでの四季報が好きですね。
今回の特典では、紙面ベースでオンラインでも見れるようになっています。
通勤途中とかはスマホやタブレットで見ることも可能ですね。
ぜひご活用ください。
四季報を真剣に読みだして、まだ1年くらいな気がしますが、毎回読むたびに見るべきポイント、精度も上がっているような(気がします)w。
私が普段チェックしているポイントをまとめてみました。
四季報を読んで投資先候補を見つけてみよう
新春号は、3月期決算企業の会社予想と四季報予想を比較しやすいでの、割と好みの号です。
四季報を読んでいくことで銘柄を探せるわけですが、上場企業が3600社以上あるので、正直読むのに苦労しますね。
株価チャートで選別する
紙面上部に月足チャートが掲載されています。
とてもシンプルですが、株価が下がっている銘柄は何かしらの理由があります。
買いたい人よりも売りたい人の多いので、株価は下がっているわけです。
もちろん、ダイヤモンドの原石であり息をひそめている銘柄もあるにはありますが、それがダイヤモンドだ!と見つけられるまで株価が上がらない可能性が高いので、機会損失を起こしてしまいます。
それよりも上がっている銘柄、買いたいと思われている銘柄を抽出していきます。
急激に上がっている銘柄は、ちょっとした人気で上がっているのか、しっかりとした業績の裏付けがあるのかを見ていく必要がありますね。
このほか、上がり始めている銘柄もチェックしていきます。
四季報で見つけた銘柄で、事例を挙げてみていきましょう。
取り上げるのはUbicomホールディングスというシステム開発会社です(保有)。
<3937 Ubicomホールディングス 月足チャート>
四季報では、月足チャートが掲載されていますので、見事な右肩上がりですね。
投資候補として見ていきます。
売上高の伸びで選別する
次に、チェックするのは、売上高の伸びです。
株価が上向きの銘柄であれば、(ほかの人も)買いたいと思っている銘柄。
その中から、業績の裏付けが大事。
ただ、単に売上が伸びているだけでなく、
を目安に見ていきます。
20%未満は足切りかというとそうではありませんが、前年比20%以上はあれば文句なし!という感じですね。
トップラインである売上が伸びていなければ、いずれ保有メリットが薄まっていくと考えています。
<3937 Ubicomホールディングス>
売上高 | 前年比 | 営業利益 | 前年比 | |
連16.3* | 2,926 | 193 | ||
連17.3* | 2,992 | 102.3% | 237 | 122.8% |
連18.3 | 3,208 | 107.2% | 322 | 135.9% |
連19.3 | 3,555 | 110.8% | 564 | 175.2% |
連20.3 | 4,038 | 113.6% | 707 | 125.4% |
連21.3予 | 4,437 | 109.9% | 807 | 114.1% |
Ubicomの売上高の伸びは、20%以上ではありませんが、着実に伸びていますね。
また、営業利益も伸びています。
前年比は四季報では掲載されていませんので、自分で計算するか、私はLINE証券の銘柄スカウターをよく利用しています。かなり便利です。スマホ対応。
営業利益率10%以上
業績が良く、かつ収益力が高い銘柄を選んでいきます。
事業に再投資する、株主還元する、このいずれにおいても利益ありきです。
加えて、営業利益率が10%以上の会社であれば、赤字リスクが低くなっていきます。
営業利益率でも経常利益率でもこの場合は構いません。
私は、営業利益率を確認し、営業利益の前年比も確認するようにしています。
<3937 Ubicomホールディングス>
売上高 | 営業利益 | 営業利益率 | |
連16.3* | 2,926 | 193 | 6.6% |
連17.3* | 2,992 | 237 | 7.9% |
連18.3 | 3,208 | 322 | 10.0% |
連19.3 | 3,555 | 564 | 15.9% |
連20.3 | 4,038 | 707 | 17.5% |
連21.3予 | 4,437 | 807 | 18.2% |
連22.3予 | 5,300 | 1,100 | 20.8% |
四季報は営業利益率は、掲載されていませんが10%は簡単に計算できますので、覚えやすいチェック項目ではないでしょうか。
安全性を確認する
次に、安全性の確認も重要です。
安全性とは会社の体力です。
収益力が高くても、借金が多い会社であればいずれ行き詰まります。
- 自己資本比率を確認する
- 有利子負債を確認する(営業CFの何倍か?)
- 営業キャッシュフローがプラスかを確認する
四季報では一瞬で確認できるのでホントに助かりますね。
自己資本比率が高いほどに安全性は高いです。
加えて、営業キャッシュフローがプラスであり、営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの合計がプラスであれば、良い状態と言えます。
業種にもよりますが、営業キャッシュフローがマイナスだとちょっと投資候補から外したくなります。※事業モデルにもよるため、一概には言えないが。
営業キャッシュフローがマイナスということは、事業で現金を創出できていないため、借金や資産売却などで現金を創出する必要があるからです。
有利子負債の有無もチェックしておきます。
例えば、売上の5倍もあるような有利子負債であれば、返済に力を注がれ、事業への成長が難しくなると考えます。
Ubicomホールディングスの場合、
- 自己資本比率 60.6%
- 有利子負債 わずか105百万円
となっており、何の問題もありません。
キャッシュフローも見ておきます。
<3937 Ubicomホールディングス>
決算期 | フリーCF | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現預金残高 |
2018.03 | 214 | 294 | -80 | -51 | 1,175 |
2019.03 | 361 | 567 | -206 | 58 | 1,602 |
2020.03 | 429 | 498 | -69 | -96 | 1,941 |
フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は、四季報では計算されていませんが、パッと見てプラスかどうかは判断できますね。
Ubicomホールディングスは、フリーキャッシュフローはプラスで推移しており、現預金も増えており理想的と言えます。
会社予想と四季報予想
四季報予想と会社予想の比較もしてみましょう。
四季報予想が必ずしも上がるわけではありませんが、四季報記者の独自予想により、会社予想より上回っている場合があります。
上方修正の可能性があるかも??!!
しれませんね。
<3937 Ubicomホールディングス>
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 1株益(円) | 1株配(円) | |
連20.3 | 4,038 | 707 | 715 | 533 | 46.2 | 5 |
連21.3予 | 4,800 | 860 | 830 | 610 | 51.9 | 5〜10 |
連22.3予 | 5,300 | 1,100 | 1,100 | 800 | 68.1 | 5〜10 |
連20.4〜9 | 2,093 | 393 | 377 | 254 | 21.8 | 0 |
連21.4〜9予 | 2,300 | 400 | 400 | 280 | 23.8 | 0 |
会21.3予 | 4,437 | 807 | 840 | 605 | – | (20.5.25) |
四季報/会社 % | 108.2 | 106.6 | 98.8 | 100.8 |
少なくとも四季報が会社比より強気予想のニコチャンマークがついている銘柄は、要チェックですね。
四季報を読んで探してみよう
簡単ではありますが、チェックするポイントをまとめてみました。
<四季報でチェックしているポイント>
- 月足チャートで右肩上がりか
- 売上高の伸びは前年比プラスか(20%以上あれば文句なく合格点)
- 営業利益率は10%以上か
- 自己資本比率は高いか
- 有利子負債は少ないか(現預金より小さい)
- フリーキャッシュフローはプラスか
全ての項目を満たさないと投資しないわけではありませんが、なるべく満たす銘柄のほうが安心してホールドできます。
このほか、ライバル会社との比較、決算短信や有報を読む、従業員数の推移、給料が増えている、など色々ありますが、四季報で候補を探すポイントとして見ているものです。
ぜひ、投資先を選ぶ際には四季報を活用してみてくださいね。
また、四季報を読む際に役立つ本もあわせてご紹介します。手元に置いておくとメリット大ですよ。
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