インフラ事業の代表格である電力株は、かつては安定配当株として人気でしたね。
しかし、東日本大震災により、原発に対する見方が代わり、一変してしまいました。
私は東京電力を保有していましたが、現在は無配当です。
保有していたといっても、震災後に株価200円台で買っているので、多額の値上がり益を得ることができました。
電力会社は私たちの生活を支えてくれる企業です。
電気がないと何もできません。台風で停電したときに、痛感しました。
安定配当株の電力株はどれか?を探ってみたいと思います。
電力株の安定配当株として保有できるか
配当利回りの比較
電力株は、インフラ企業として安定していますが、原発事故の件もあり、今では見方が変わっています。
- 東京電力ホールディングス
- 中部電力
- 関西電力
- 中国電力
- 北陸電力
- 東北電力
- 四国電力
- 九州電力
- 北海道電力
- 沖縄電力
全国には、10もの電力会社があるんですね。
その10社の配当利回りの比較です。
東京電力と北陸電力は無配当株です。
配当狙いをしていきたい身としては、投資対象から外れますね。
北海道電力も利回りが低いです。
そのほかの配当を出している電力会社は、2%~3%程度とそこそこの配当が出しています。
沖縄電力は調べきれていませんが、配当利回りの推移です。
東日本大震災以降の配当利回りの推移で見てみると、
- 東京海上ホールディングスは、2011年度から無配当
- 関西電力は、2012年度から4年間無配当
- 中部電力は、2013年度のみ無配当
- 東北電力は、2011年度から2年間無配当
- 九州電力は、2012年度から3年間無配当
- 四国電力は、2012年度から2年間無配当
- 北海道電力は、2012年度から3年間無配当
安定して配当を出しているのは、中国電力と沖縄電力ですね。*グラフには沖縄電力未掲載
無配当に転落している銘柄は、なかなか買いづらいです。
それでも、地域を支える電力会社は必要不可欠な会社。
電力・ガス自由化の影響面、プラス面もありますので、地域を支える会社として今後どうなるかというところでしょうか。
営業利益率の比較
震災直後の決算では、東京電力と東北電力は大きなマイナスとなっています。
2017年度の通期決算で比較すると、東京電力がやや高いですが、全体的に5%程度とあまり高くないんですね。
多額の設備投資にお金がかかるのも電力会社です。
同じインフラで設備投資にお金がかかるドコモなど通信会社は、営業利益率でも10%をゆうに超えていますので、単純比較はできませんが物足りなさを感じます。
営業キャッシュフロー・マージン比率
現金創出力を見る営業キャッシュフロー・マージン比率(営業CF÷売上高)は、配当狙いで投資する際に重要視している指標のひとつです。
その営業キャッシュフロー・マージン比率の推移です。
2017年度で比較すると、いずれも10%を超えており、高い現金創出力がありますね。
キャッシュフロー計算書は、会計的に操作しにくい現金の動きを見ることができます。
営業キャッシュフローを安定してプラスで推移できていることが望ましいですね。
自己資本比率の比較
最後に、自己資本比率の比較です。
設備投資にお金もかかる業種ですので、全体的に低めです。
とはいえ、倒産リスクは小さいです。
倒産して地域の電力が止まれば、私たちの生活に大打撃どころか、まちは壊滅的になりますからね。
電気のない生活はもう考えられません。
阪神大震災のときにも、最も早く復旧したインフラは電力という話を聞いたことがあります。ガスでもなく、水でもなく、電力です。
私自身オール電化のマンションに住んでいますので、電力会社はどこか応援したい気持ちもあります。
電力株のなかには安定配当株もある
中国電力と沖縄電力は、安定した配当株でした。
東京電力と北陸電力を除けば、復配していますので、配当狙いとしても候補となってきます。
社会を支える電力会社ですが、いつ政争の具になるか分からず、どこか手掛けづらいところがあります。
ガス自由化で収益源の多角化に成功していけば、電力会社は単なる電力会社ではなく、総合エネルギー企業として脱皮していく可能性がありますね。
そうした銘柄を今から持っておくというのは良さそうですが、現状ではどこでしょうか。
個人的には東北電力は、あの震災の影響を乗り越え、復配している点に力強さを感じます。
無難に沖縄電力というのも安定していい感じですが。
ポートフォリオに「エネルギー株」を入れたいと思っているので、電力株は注視しておきたい。
以上、電力会社の比較でした。
ではでは。
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