年末調整の時期ですが、共働き・育休中の相方さん!配偶者控除・配偶者特別控除を申告していますか?
育児休業中だと配偶者控除・特別控除が使えるんです!
共働きだと配偶者特別控除はスルーしてしまいますが、忘れてはいけません。申告するだけで、数万円の節税の可能性がありますよ。
今日は育児休業中に受けられる配偶者特別控除の話。
年末調整の申告の際に必ず忘れずにしましょう!配偶者控除と配偶者特別控除を見ていきましょう!
また、書類の書き方【2018年版】も解説します。
photo credit: voyageAnatolia.blogspot.com via photopin cc
そもそも配偶者控除って?
photo credit: 401(K) 2013 via photopin cc
今話題の廃止するかしないかって議論のある「配偶者控除」。いつも分かりにくいと感じる国税庁のHPを見ましたけど、ヒットしなかったのでウィキペディアによると、
配偶者控除(はいぐうしゃこうじょ)とは、所得税及び個人住民税において、納税者に収入のない、または少ない配偶者がいる者に納税者の所得金額から一定の所得控除を行なうもの。
ってなっています。
要は、所得を38万円減らして税金を安くしますよ!!ってことです。
※配偶者って、妻だけではなく夫も対象です。内縁の妻は対象外です。
配偶者の所得がポイント
配偶者の所得(額面じゃないよ)が年間38万円以下であれば配偶者控除を受けることができます。
給与収入(額面だよ)でいくと年間103万円以下ですね。税金などをひかれる前の給与収入です。いわゆる「103万円の壁」ってやつです。
(例) 給与収入が95万円の場合
給与所得=給与収入-給与所得控除=95万円-65万円=30万円
この場合、合計所得金額は38万円以下ですから、配偶者控除が受けられます。
出典:国税庁HP
我が家の場合は給与収入が年間103万円を超えているので配偶者控除は受けることができません。
配偶者特別控除があるよ
配偶者控除を受けることができなくても、配偶者特別控除を受けることができるかもしれません。
配偶者に38万円を超える所得があるため配偶者控除の適用が受けられないときでも、配偶者の所得金額に応じて、一定の金額の所得控除が受けられる場合があります。これを配偶者特別控除といいます。
なお、配偶者特別控除は夫婦の間で互いに受けることはできません。-国税庁HP-
給与収入でいくと年間103万円を超える場合においても、配偶者の所得が76万円未満(額面収入から給与所得控除65万円を差し引いた金額)であれば、所得税が安くなりますね。
【平成29年まで】
配偶者の合計所得金額 | 配偶者特別控除の控除額 |
---|---|
38万円を超え40万円未満 | 38万円 |
40万円以上45万円未満 | 36万円 |
45万円以上50万円未満 | 31万円 |
50万円以上55万円未満 | 26万円 |
55万円以上60万円未満 | 21万円 |
60万円以上65万円未満 | 16万円 |
65万円以上70万円未満 | 11万円 |
70万円以上75万円未満 | 6万円 |
75万円以上76万円未満 | 3万円 |
76万円以上 | 0円 |
出典:国税庁HP
【平成30年から】
給与所得者の合計所得金額 (給与所得だけの場合の所得者の給与等の収入金額) | 【参考】配偶者の収入が給 与所得だけの場合 の配偶者の給与等 の収入金額 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
900万円以下 (1,120万円以下) | 900万円超 950万円以下 (1,120万円超 1,170万円以下) | 950万円超 1,000万円以下 (1,170万円超 1,220万円以下) | ||||
配偶者控除 | 配偶者の合計所得金額 38万円以下 | 38万円 | 26万円 | 13万円 | 1,030,000円以下 | |
老人控除対象配偶者 | 48万円 | 32万円 | 16万円 | |||
配偶者特別控除 | 38万円超85万円以下 | 38万円 | 26万円 | 13万円 | 1,030,000円超 1,500,000円以下 | |
85万円超90万円以下 | 36万円 | 24万円 | 12万円 | 1,500,000円超 1,550,000円以下 | ||
90万円超95万円以下 | 31万円 | 21万円 | 11万円 | 1,550,000円超 1,600,000円以下 | ||
95万円超100万円以下 | 26万円 | 18万円 | 9万円 | 1,600,000円超 1,667,999円以下 | ||
100万円超105万円以下 | 21万円 | 14万円 | 7万円 | 1,667,999円超 1,751,999円以下 | ||
105万円超110万円以下 | 16万円 | 11万円 | 6万円 | 1,751,999円超 1,831,999円以下 | ||
110万円超115万円以下 | 11万円 | 8万円 | 4万円 | 1,831,999円超 1,903,999円以下 | ||
115万円超120万円以下 | 6万円 | 4万円 | 2万円 | 1,903,999円超 1,971,999円以下 | ||
120万円超123万円以下 | 3万円 | 2万円 | 1万円 | 1,971,999円超 2,015,999円以下 | ||
123万円超 | 0円 | 0円 | 0円 | 2,015,999円超 |
出典:国税庁HP
【平成30年分より改正】
これまで配偶者の年収は103万円以下であれば、38万円の控除を受けることができていたのが、150万円以下と大幅に拡大しました。
配偶者の年収が201万円以下までは、控除を受けることができますので、パート世帯にとっては、一部、減税額が拡大することになりますね。
ただし、これまでなかった世帯主の年収制限が設けられました。
夫の年収が1,120万円以下であれば、これまで通り、配偶者控除を受けられ、さらには配偶者の年収が201万円以下までであれば配偶者控除を受けることができるようになるんです。
【年収制限】
●夫の年収 1,120万円以下
●夫の年収 1,170万円以下
●夫の年収 1,220万円以下
と、3つの区分が設けられました。
夫の年収が1,220万円を超える場合は、一切配偶者控除を受けることができなくなるため、増税となります。
所得が高い方は、狙い撃ちですね。
我が家で計算してみた
我が家の場合、配偶者特別控除が受けることができるのか微妙かなと思っていましたので計算してみました!
1月給与 | 275,000円 |
2月給与 | 231,600円 |
3月給与 | 212,500円 |
4月給与 | 217,000円 |
夏ボーナス | 382,000円 |
合計 | 1,318,100円 |
年間給与収入1,318,100円-給与所得控除650,000円=給与所得668,100円
配偶者特別控除受けれますがな!!!
photo credit: fd via photopin cc
赤字は我が家の場合です。
いやーうれしいわ!
私の所得を11万円も減らすことができます!!
所得税率が20%の人であれば、22,000円も税金が安くなるわけです。
年末調整が楽しみですね。
年収で見てみる
配偶者の所得が76万円未満(額面収入から給与所得控除65万円を差し引いた金額)で、見てきましたが、年収で見るほうが親しみやすいかもしれませんね。
年収で見た場合を図にしてみました。
配偶者の年収が103万円まであれば、配偶者控除を受けることができます。
それ以降は、年収が上がるについて、配偶者特別控除になります。年収110万円であれば、36万円の所得控除、115万円であれば31万円の所得控除という具合です。
我が家の場合は、131万円(135万円未満)の年収でしたので、所得控除は11万円でした。
給与収入に含めなくてよい収入
出産すると収入となる出産育児一時金などはどうなるのだろう?
所得に含める必要があるのか調べました。
出産育児一時金・出産手当金はどうなの?
出産育児一時金は、合計所得金額に含まれません。
(参照「国税庁HP」)
育児休業基本給付金はどうなの?
育児休業給付金は合計所得金額に含まれません。
(参照「国税庁HP」)
これらは非課税所得だからです。
配偶者特別控除の申請方法
配偶者特別控除をうけるためには、「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」を勤務先に提出する必要があります。
配偶者特別控除申請書ってどんな書類?
平成30年より様式が変わっています。
① あなたの合計所得金額の確認
まずは、あなたの合計所得金額を計算します。
配偶者控除等申告書の裏面に計算方法が記載されています。
年収500万年の場合だと所得金額は346万円になりますね。
次のように転記します。
今年から色んな所得を書かされるようになっていますね。
② 配偶者の合計所得金額
次に、配偶者の合計所得金額を計算していきます。
収入100万円の場合、所得金額は35万円となりました。
平成30年より配偶者控除等を受けられる人の所得に制限が設けられています。
このため、
- 合計所得金額が1千万円超え
- 配偶者123万円超え
は、残念ながら受けることができないので、用紙を提出する必要はありません。
本人と配偶者に関する事項
先ほど計算した数字を転記するだけです。
配偶者控除等の金額
さきほどみたあなたの区分「A」と配偶者の区分②を見てみると、380,000円です。
これを「配偶者控除の額」欄に「380,000」を記入します。
よっしゃーーこれで提出しましょう!
自分の年収を聞かれる場合は見込みでオッケーです。また、配偶者の所得も見込み額の記入でオッケーですよ。
2016年からマイナンバー記入が必要になりました。
配偶者や子どものマイナンバーも必要になります。
節税できることは節税していきましょう!
今回は、思い込みって恐ろしいなって話。
配偶者特別控除受けれるよ!ってだれも言ってくれませんので自分で気づくしかありません。
共働きでも育児休業中であれば、配偶者控除または配偶者特別控除が受けられるかも!!
nanacoチャージで節税!
また、クレジットカードのヤフーカード(JCB)やリクルートカードでnanacoにでチャージする方法も節税方法の一つですね。
我が家は育児休業中、普通徴収になる住民税をこの方法で支払いました。
nanacoにチャージするクレジットカードのポイント分が節税できます。
楽天カードだと楽天市場で使えるポイントが付与されるので、効率いいですね。
ふるさと納税で節税!
また、この時期、実施される人が急増しますが、ふるさと納税もおすすめです。
私も3年ほどしていますが、節税につながって、特産品ももらえるのでとっても助かっています。
なかでも、還元率が高いと言われる家電(電化製品)を選ぶことができる「ふるなび」がおススメ。特に年収が高い人は、パソコンや掃除機など、家電を狙えます。
ふるなびグルメポイントを利用すれば、ポイント期限もないですし、おいしいグルメに行くこともできますよ。
その他のお得
- 養育特例は年金が減らない仕組みです。
- 育休に入ったなら住民税の減額の可能性がありますよ。
共働き家庭が育休になった場合でも、配偶者特別控除を受けることができるんです。
旦那様の所得税が安くなるので、忘れずにやっておきましょうね。
【追記】配偶者控除が拡大されますね。詳しくはこちらにまとめました。
≫≫ 配偶者控除150万円に拡大!減税の恩恵は大きいけど増税の人も。
老後資金も貯めることができて、節税もできるiDeCoは利用しておきたいところ。
コメント
こんにちは。
1年程前から、拝見しています。
自分は29歳既婚で、現在住宅購入を検討しているので、ジンさんのブログの家選びや住宅ローンの試算などを大変興味深く、読んでおります。
さて、本記事の趣旨と関係のない質問で大変恐縮ですが、「◼︎こうやって書きます」の書類に、書類にピンクの①、②、矢印などわかりやすく説明書きをつけられていますが、これはどのようなソフトを使われているのでしょうか。
参考にさせていただきたく、質問をさせていただきました。
子育て、お仕事、ブログの執筆などお忙しいと思いますが、季節の変わり目ですので、ご自愛ください。
これからも記事を楽しみにしております。
29歳richard 様
こんばんわ。ジンです。
なんと1年も前から見て頂いているのですか!ありがとうございます!!大変うれしく思います。
最近住宅ローンを決めないといけない時期になってきたので、そのからみの記事を多めに書こうと思っていますので、もしよろしければ読んでください。
さて、ご質問の件ですが、Skitchというサービスを利用しています。
http://evernote.com/intl/jp/skitch/
からダウンロードして頂ければすぐにご利用できるのではないかと思います。無料です。
簡単ではありますが、Skitchの使い方みたいな記事が書くことができれば書きたいと思います。
お気づかいありがとうございます。29歳richard 様も寒くなってきていますので、ご自愛ください。
家ネタなどは失敗談もあるので、楽しみにお待ちいただけると幸いです。また、気軽にご訪問・コメント頂けると幸いです。
ジン さま
早速ご返信いただき、ありがとうございます。
住宅関係以外の記事も(お子さんのブログも微笑ましく読ませていただています)楽しみにしています。
これからもよろしくお願い致します‼︎
29歳richard 様
ご丁寧に返信いただきありがとうございます!
毎日楽しみにして頂けるよう更新していきたいと思います。
こちらこそ今後ともよろしくお願いします(^^)
こんにちは!例で年収131万で所得66万、配偶者特別控除11万受けれますがな!!と書いていますが30年度だと配偶者控除となり38万受けれるのでしょうか?
こんばんわ。
ご指摘のとおり、改正後は配偶者控除の範囲が広がりましたので、ご理解のとおりですね。
お返事ありがとうございます!無知なのでとても参考になる記事書いていただきありがとうございました!(o^^o)これからもよろしくお願いします!
いえ、こちらこそコメントありがとうございます。
こちらこそよろしくお願いいたします^^