楽器のヤマハ発祥のヤマハ発動機(7272)は、バイクや電動バイク、マリン事業で有名ですね。
ホンダと並んで、二輪車世界トップメーカーでもあります。
今までウォッチしていませんでしたが、配当利回り5%近い高配当株であり、株主還元ありとなかなか魅力的な銘柄です。
12月決算(6月、12月配当)であるため、配当金の分散先としても魅力的。
我が家は、配当金を目的とした投資をしていますが国内株は3月決算が7割程度と言われ、偏りがあります。12月決算かつ好財務の企業はいいですね。
そのヤマハ発動機の株主還元、配当金推移、株主優待や業績についてまとめています。
IR資料も分かりやすく、財務データもExcelでダウンロードできるので、好感度高いです。
ヤマハ発動機の株主還元
まず、株主還元から見ていきましょう。
配当金・配当性向
ヤマハ発動機は、配当性向30%を目安に配当金を出す方針です。
当社は、株主の皆様の利益向上を重要な経営課題と位置付け、企業価値の向上に努めております。
配当につきましては、「安定的財務基盤を維持・強化し、新しい成長投資・株主還元を増やす」ことを主眼に、親会社株主に帰属する当期純利益の30%を配当性向の目安としております。引用:ヤマハ発動機 配当方針
配当金の推移ですが、20年は四季報の下限予想です。
6期連続の増配中で、2019年12月期も増配すれば7期連続の増配です。
ただ、減益決算予想であるため、配当は据え置きされました。
リーマンショックのときの、
2009年、2010年は無配当
であることは頭に入れておきたいところです。
二輪車やマリン事業が主力事業ですので、景気動向の影響を受けやすいです。
増配率の推移
配当金の増配率の推移です。
配当性向30%を目安に掲げていますので、業績が伸びれば配当金も増えます。
増配に強い意志があるというよりは、業績に見合って出すよという感じですね。
配当利回り推移
このところ、株価が軟調ですので、配当利回りが急上昇しています。
売られ過ぎのようにも思いますが、これだけ利回りがアップしている点は見逃せませんね。
株主優待(12月権利確定日)
高配当も魅力ですが、株主優待がある点も魅力的です。
100株以上で、ジュビロ磐田のJリーグ観戦チケットやヤマハ発動機やグループ会社の所在地にある名産品がもらえます。
公式 ヤマハ発動機株主優待
長期保有(3年以上)で優待利回りがアップします。
保有株式数/期間 | 3年未満 | 3年以上 |
---|---|---|
100株以上500株未満 | 1,000ポイント | 2,000ポイント |
500株以上1,000株未満 | 2,000ポイント | 3,000ポイント |
1,000株以上 | 3,000ポイント | 4,000ポイント |
また、6月は1000株以上保有で、オリジナルカレンダーがもらえますね。
ヤマハ発動機の業績
次に、ヤマハ発動機の業績もチェックしておきましょう。
事業別売上高
主力の二輪車が圧倒的メインですね。
次に、マリン事業が近年拡大しています。
ヤマハ発動機は、二輪車やマリン事業に加えて、
ロボティクス、農業機器
医療創薬
ファンド事業
金融サービス
と成長に向けて事業展開を図っています。
営業利益・営業利益率
営業利益率は上昇傾向にあり、収益力が上がっています。
製造業のなかでは、高いですね。
二輪のライバルであるホンダの営業利益率は4.5%(2019年3月期)ですから、ヤマハ発動機の高収益であることが分かります。
四輪も手掛けるホンダと比較するのも難しいですが。
営業キャッシュフローマージン
私は、営業利益率よりも、現金を稼ぐ力を見る営業キャッシュフローマージンを重視しています。
ヤマハ発動機の営業キャッシュフローマージンは、高くないですね。
営業キャッシュフローは、プラスで推移していますので、その点は合格です。
キャッシュフローの推移
キャッシュフローの推移を見ておきます。
営業キャッシュフローがマイナスの年(2008、2012)があること、フリーキャッシュフローも安定しているわけではないですね。
2008年、2012年など景気後退期は現金を稼ぐ力が急速に萎むので、その点は頭に入れておきたいところです。
繰り返しになりますが、リーマンショックのときは無配になっています。
中期経営計画
2021年までの中期経営計画を出しています。
ヤマハ発動機は、二輪事業がメインではあるんですが、
今後は自動運転を見据えた新たなモビリティ事業
も展開していくので、その点は期待したいですね。
特にラストワンマイルと言われる小型車両の開発では、
ヤマハ発動機は一歩リード
しているように思います。
今後、日本は急速な高齢化が進みますので、スーパーから自宅などちょっとした自動運転モビリティのニーズは高まるのではないでしょうか。
自動運転は、ライバルがひしめくレッドオーシャンですが、二輪トップメーカーとしてのノウハウを結集して、この分野で先行できれば面白いかなと思います。
マリン事業も、ヤマハ発動機の得意分野。
3兆円市場とも言われるマリン市場で、どこまでシェアを拡大できるか期待したいところですね。
2021中期経営計画
モビリティやマリン、ロボティクスに加えて、自動運転などのモビリティ分野は成長の柱になるかもしれません。
また、金融サービスでは、ファイナンス、補償サービス、保険などの販売債権が好調であり、収益力も高い分野。
インドや東南アジアが二輪の主戦場でもあるので、各国の所得の向上に合わせて、伸びていくように思います。2015年比で、2021年は販売金融債権残高が約2倍になる想定です。
ヤマハ発動機の株価
最後にヤマハ発動機の株価を見ておきましょう。
業績が下降気味ということもあり、株価は冴えない状況となっています。
ただ、それが高配当を演出していますので、大きな業績下降がなければ、良い投資機会とも言えます。
いささか売られ過ぎのように思いますね。
ヤマハ発動機の指標です。
【ヤマハ発動機の指標】
- 株価1873円 最新株価はこちら
7272 ヤマハ発動機の株価指標 | |
株価 | 1,616 |
PER | 7.1 |
PBR | 0.8 |
ミックス係数 | 5.6 |
配当利回り | 5.6% |
配当性向 | 39.3% |
増配率(3期平均) | 0.8% |
PEGレシオ | -0.99 |
営業利益率 | 7.0% |
ROE | 11.3% |
ROA | 5.2% |
営業CFマージン | 6.0% |
PER7倍台、PBR1倍割れ、配当利回り5.6%とさすがに売られ過ぎ感がしますね。
株主優待もありますし、高配当ですし、保有したいと思える銘柄です。
以上、ヤマハ発動機の株主還元でした。
ではでは。
コメント