3月期決算をしている企業の多くは、半期となる9月末時点(2018年は9月25日)の株主に対して配当金を出してくれます。
私たちが受け取るのは、11月か12月ですね。この点は企業によって変わります。
12月は何かと出費のかさむときなので、少しでも収入が増えるのはうれしいものです。我が家では、インカムゲイン狙いで配当金を多く出す企業への投資をしています。
高配当株の一つに通信株が上げられます。菅官房長官が携帯料金はもっと下げられるはずだ!と発言したことを懸念して、ドコモやKDDIの株価は暴落しています。
少し買い増ししましたが、日米の通信会社の配当利回りを比較してみました。
日米通信会社の配当利回り・配当金・受け取り月
日米の通信会社は、
- NTTドコモ(9437)
- KDDI(9433)
- ソフトバンク(9984)
- AT&T(T)
- ベライゾン(VZ)
の5銘柄をピックアップしました。ソフトバンクは半分ファンド事業なので、ほかとはちょっと色合いが違いますが・・・。
また、ソフトバンク関連で有名なスプリントとTモバイルは無配当なので除外。
銘柄 | 配当利回り | 1株配当金 | 税引後配当金 | 配当金支払月 |
NTTドコモ | 3.90% (税引き後、 3.10%) | 110円 | 8,764円 | 6月,11月 |
中間(9月) | 55円 | 4,382円 | 11月 | |
期末(3月) | 55円 | 4,382円 | 6月 | |
KDDI | 3.39% (税引き後、2.70%) | 100円 | 7,968円 | 6月,12月 |
中間(9月) | 50円 | 3,984円 | 12月 | |
期末(3月) | 50円 | 3,984円 | 6月 | |
ソフトバンク | 0.45% (税引き後0.35%) | 44円 | 3,506円 | 6月,12月 |
中間(9月) | 22円 | 1,753円 | 12月 | |
期末(3月) | 22円 | 1,753円 | 6月 | |
AT&T(T) | 6.06% (税引き後 4.35%)
| 2$ | 1.43$ | 2月,5月,8月,11月 |
3月 | 0.5$ | 0.359$ | 5月 | |
6月 | 0.5$ | 0.359$ | 8月 | |
9月 | 0.5$ | 0.359$ | 11月 | |
12月 | 0.5$ | 0.359$ | 2月 | |
ベライゾン(VZ) | 4.31% (税引き後 3.09%) | 2.36$ | 1.692$ | 2月,5月,8月,11月 |
3月 | 0.59$ | 0.423$ | 5月 | |
6月 | 0.59$ | 0.423$ | 8月 | |
9月 | 0.59$ | 0.423$ | 11月 | |
12月 | 0.59$ | 0.423$ | 2月 |
この5銘柄を保有していると、配当金振込月は、
- 2月
- 5月
- 6月
- 8月
- 11月
- 12月
と年間12か月のうち、5か月も配当金を振り込んでくれますね。
毎月、配当金があるとうれしいので、こうした高配当株と配当金受取月を踏まえて、銘柄を保有するのもいいなと思っています。
我が家が保有しているのは、
- NTTドコモ
- KDDI
- AT&T(T)
の3銘柄です。この3銘柄でも、配当金振込月は5か月となります。
増配率の比較
配当利回りでは、AT$Tが6%と群を抜いていますが、増配率も比較してみましょう。
増配率 | 過去3年 | 過去5年 | 過去10年 |
NTTドコモ | 16.3% | 12.9% | 8.6% |
KDDI | 12.6% | 18.2% | 18.5% |
ソフトバンク | 2.4% | 1.9% | 33.2% |
AT&T(T) | 2.1% | 2.2% | 3.3% |
ベライゾン(VZ) | 2.8% | 2.9% | 3.5% |
増配率では、NTTドコモやKDDIが過去3年10%以上の増配をしてくれています。
菅官房長官の発言は気になるところですが、今後2020年以降は5Gが展開していくので、新たなビジネスチャンスです。
インフラを提供する通信会社がなくなることはまず考えられないので、今後も安定したキャッシュを創出し、配当金を出し続けてくれるものと考えています。
増配率の調べ方は下記の通りです。
参考 配当利回りも大事だけど増配率にも着目しよう。日本株・米国株の増配率の調べ方
連続増配年数の比較
どれだけ毎年配当金を増やしてくれているのかを見てみましょう。
この年数が長いほど減配リスクが低いと考えています。
銘柄 | 連続増配年数 |
NTTドコモ | 5年 |
KDDI | 17年 |
ソフトバンク | 0年 |
AT&T(T) | 34年 |
ベライゾン(VZ) | 13年 |
連続増配年数では、AT&T(T)に軍配ですね。
30年以上も増配してくれていると保有していると安心感があります。
ちなみに、NTTドコモは連続増配年数は5年ですが、過去減配したことがありません。
配当性向の比較
利益のうちどのくらいを配当金に回しているかをみる配当性向です。
ソフトバンクがまだまだ配当余力がありますが、2018年中には国内通信事業をIPO(新規上場)させる予定なので、今は比較しづらいですね。
銘柄 | 配当性向 |
NTTドコモ | 48.3% |
KDDI | 37.8% |
ソフトバンク | 4.6% |
AT&T(T) | 108.1% |
ベライゾン(VZ) | 68.4% |
ドコモやKDDIはまだまだ配当余力があります。
携帯料金下げるより、もっと配当金を増やし続けてほしいとも思います。
AT&Tは配当余力がほぼなく、増配率2%を見ても、意地でも連続増配を続けているという状態というのが読み取れます。
米国株であればベライゾンのほうが配当余力はありますが、AT&Tのほうがはるかに配当利回りが高いのでそちらを保有しています。
配当金が高いほうが手元にキャッシュが残るので、それを再投資しやすいと考えています。
参考 配当利回りの高い株と増配率の高い株のどちらに投資すべきか。
配当金で給料外キャッシュフローを作る
配当金は安定した収入源として増やしていきたいと考えています。
特に連続増配株は、減配リスクを抑えながら保有し続けることができるので、ひとつのキーワードですね。
株価下落時にも配当金というキャッシュを運んでくれるのも強みです。
参入障壁が高く、事業が安定している通信会社は高配当株としても魅力的です。引き続き、保有を継続していきたいですね。
ドコモやKDDIは9月末が権利確定日なので、買い増ししたいなぁと考えていますが、今回の菅官房長官の発言がどこまで株価を下げるか。
「4割程度下げる余地がある」
「国民の財産である公共電波を利用して事業をしており、過度な利益を上げるべきではない」
2018年8月21日の札幌での講演会での発言
設備保守や更新も莫大な費用がかかります。
大事なインフラなので安かろう悪かろうにならずに、通信料金も適度に下げつつ、配当金は増やしてほしいなw
ではでは。
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