新型コロナの影響で、各社の決算が多く出ていますが、今期については「未定」という会社が多いですね。約6割の企業が決算予想を「未定」としています。
投資家としても、なかなか判断がしづらいところです。
ただ、すべての企業が「未定」としているわけではなく、業績予想を出している会社や増配を発表している企業もあります。
もちろん、決算予想ではありますが、投資家への説明責任を果たし、数字を出してくるのは一定の自信の表れと考えます。
コロナ禍のなかにおいても、確実に進められていく必要性の高いのがITの進化であり、その大きな基盤として期待されるのが「5G 」です。
「国策に売りなし」という相場格言もありますが、5G関連銘柄として、業績を示し、配当良そうも出している銘柄をピックアップしてみました。
5G関連銘柄で注目
5Gは今の4Gよりも、100倍の速度が出ると言われています。
- 3つの特徴
- 高速・大容量 約100倍
- 低遅延 約10分の1
- 同時他接続 約100倍
があり、自動運転などにも欠かせないツールとして期待されています。
ちょっぴり5Gを体験できる機会があったのですが、文字では表しにくいですが、すごいです。
スポーツの臨場感を体験させてもらいましたが、スポーツビジネスもかなり面白い存在になりそうです。
コムシスHD(1721)
日本最大の情報通信建設会社であるコムシスHD。
NTTグループ向けの有線・無線ネットワークの構築工事など通信工事を手掛けてる会社ですが、
社会インフラを構築する企業として、5G普及には欠かせない存在ですね。
そのコムシスHDですが、21年3月期決算予想を出しています。
20年度とほぼ横ばいですが、5Gは今後普及に向けて工事が増えてくることが想定されます。
20年度4月の月次情報でも前年比100%を超えていますが、NTT向けはやや停滞していますので、これから期待です。
また、業績は横ばいですが、
配当金を増配
を発表しています。
リーマンショック時も減配せずに、安定した配当を出しています。
配当金と自社株買いを合わせた総還元性向70%を目安にしていますので、今後も安定配当が期待できます。
通信会社にとってはなくてはならない存在ですし、優良企業です。
1721 コムシスホールディングスの株式指標 | |
株価 | 3,020円(R2.5.16) |
PER(予) | 15.17 |
PBR(実) | 1.25 |
ミックス係数 | 18.89 |
配当利回り(予) | 2.6% |
配当性向(予) | 40.2% |
増配率(3期平均) | 17.2% |
NEC(6701)
日本を代表するIT総合企業のNECです。
20年度決算は売上と配当金のみ出しており、利益は未開示。下記グラフはこのため、経常利益率0%で表示されています。
NECは、地域限定で利用する「ローカル5G」事業に本格的に参入を発表しています。
ローカル5Gは、NTTドコモなどの通信会社ではなく、地域限定で導入できるもので総務省が認めているもの。
19年度は、一過性の費用を計上しつつも、約2.2倍の営業利益を出し、かなり良い決算でした。
20年度は、減益となるものの、配当金は10円増配を発表しています。
自信の表れとも取れ、この増配が注目するきっかけとなりました。
決算説明でも5G関連の受注が大きく増加という発言もあり、期待感がありますね。
今まであまり見てこなかったのですが、非常にいい企業ですね。
配当金は、リーマンショックあとに無配になっている点は要注意です。
6701 日本電気の株式指標 | |
株価 | 4,800円(R2.5.15) |
PER(予) | 13.85 |
PBR(実) | 1.37 |
ミックス係数 | 18.95 |
配当利回り(予) | 1.7% |
配当性向(予) | 23.1% |
増配率(3期平均) | 18.7% |
アンリツ(6754)
唯一保有している銘柄ですが、通信用計測機器の大手です。
基地局向けの高いシェアを持つアンリツは、5G普及機のキープレイヤーであり、注目銘柄と考えています。
20年度についても、増収・増益の決算予想を出しており、今後の5G需給増加が期待できますね。
配当金については、「配当維持」という予想を出しています。
配当性向は30%程度ですが、過去に減配もちらほらしています。
2023年度までに親局の基盤展開率を97%をめざすことをNTTドコモが発表していますが、23年度までは好調が想定されますね。
6754 アンリツの株式指標 | |
株価 | 2,184円 |
PER(予) | 22.22 |
PBR(実) | 3.19 |
ミックス係数 | 70.81 |
配当利回り(予) | 1.4% |
配当性向(予) | 31.5% |
増配率(3期平均) | 29.2% |
(番外編)沖縄セルラー(9436)
通信会社は5Gを提供する側として、注目ですが、KDDI子会社の沖縄セルラーは、20期連続増配を続けており、連続増配銘柄として保有をしています。
沖縄県は人口増加が続いており、その沖縄で50%のシェアを持つ優良企業ですね。
5Gで世界は変わる
5Gが普及して当たり前のようになってくると、また違った世界を見ることができそうで楽しみですね。
スマホ普及期に近いものがあるかもしれません。
概ね10年ごとに通信変革があり、5Gによってどんなサービスが生まれてくるのか、想像するだけで楽しいですね。
そして、その5Gに関連する銘柄は注目しておいてもいいかもしれません。
「国策に売りなし」の相場格言もありますからね。
今回の決算でコムシスHD(1721)、NEC(6701)を新たに注目しました。アンリツ(6754)は保有銘柄ですが、引き続きのんびり保有しておきたいと思います。
ではでは。
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