将来の資産形成に向けて、投資信託での積立は有効な方法です。
少額から投資でき、また、分散投資(時間分散、資産分散)もできるのが魅力です。
楽天バンガードシリーズは、インデックスファンドの雄であるバンガード社のETFに連動する投資信託として人気を博しています。
その第1回の決算が出て、運用コストが思ったより高い!とちょっと衝撃的でした。
我が家は、楽天バンガード以外にアクティブファンドであるひふみ投信やセゾン投信に毎月、積立をしていますが、その実質コストはいくらだろう?と運用報告書を改めて覗いてみました。
セゾン投信・ひふみ投信の実質コスト
セゾン投信、ひふみ投信ともに証券会社に属さない独立系投資信託として人気を得ているファンドですね。
セゾン投信は、インデックスファンドであるセゾン・バンガード・グローバルバランスファンド(セゾンBF)とアクティブファンドであるセゾン資産形成の達人ファンドの2本立てです。
ひふみ投信は、直接購入できるひふみ投信と証券会社を通じて購入できるひふみプラスとありますが、ほぼ同じなので、ここではひふみ投信のみに言及しています。
直近の運用報告書を見てみましょう。
セゾン投信はBFが0.676%、資産形成達人が1.501%となっています。
ひふみ投信はアクティブファンドでは低い1.5084%の信託報酬ですが、実質コストは1.358%と隠れコストが意外と高い印象です。
信託報酬% | 隠れコスト% | 実質コスト% | 備考 | |
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | 0.5 | 0.176 | 0.676 | 第11期2017.12.10 |
セゾン資産形成の達人ファンド | 1.35 | 0.151 | 1.501 | 第11期2017.12.10 |
ひふみ投信 | 1.064 | 0.294 | 1.358 | 第9期2017.9.30 |
過去の運用報告書を調べてみても、同じくらいで推移していました。
たかが0.3%ですが、されど0.3%です。
つみたてNISAのアクティブファンド
金融庁が公表しているつみたてNISAで積立できるアクティブファンドの一部を調べてみました。
なお、最後の4ファンドはつみたてNISAでは積立できませんが、アクティブファンドとして優秀な成績を残しているファンドを参考に調べています。
信託報酬% | 隠れコスト% | 実質コスト% | 備考 | |
EXE-i グローバル中小型株式ファンド | 0.2484 | 0.0293 | 0.2777 | 第5期2018.5.14 |
結い 2101 | 1.08 | 0.0219 | 1.1019 | 第8期2017.7.19 |
コモンズ30ファンド | 1.058 | 0.073 | 1.131 | 第9期2018.1.18 |
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | 0.5 | 0.176 | 0.676 | 第十一期2017.12.10 |
セゾン資産形成の達人ファンド | 1.35 | 0.151 | 1.501 | 第十一期2017.12.10 |
ひふみ投信 | 1.064 | 0.294 | 1.358 | 第九期2017.9.30 |
※SBIジェイリバイブ | 1.836 | 0.231 | 2.067 | 第11期2017.7.24 |
※SBIジェイネクスト | 1.62 | 0.153 | 1.773 | 第13期2018.1.22 |
※スパークス・新・国際優良日本株ファンド | 1.769 | 0.048 | 1.817 | 第10期2018.3.27 |
※JPMザ・ジャパン | 1.836 | 0.107 | 1.943 | 第18期2017.12.14 |
「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」が積立できるようになっていたんですね。
ローコストでこれはいいファンドが入っています。
結い2101やコモンズは隠れコストが低いのが分かります。
運用成績
コストも大事ですが、投資をしていくのですから、運用リターンが良いほうが当然いいわけです。
事前にどのアクティブファンドがいいかを選別することはできませんが、10年などある程度、長い期間運用できていると一つの目安になりますね。
リーマンショックから10年なので、10年だけではなく、15年程度は見た方がいいようにも思いますが。
モーニングスターでは、1年、3年(年率)、5年(年率)、10年(年率)のパフォーマンスを見ることができます。
純資産額は、その投信に集まっているお金を示すので低すぎると途中で償還されるリスクが高いと判断できます。
2018.8.31時点 | 純資産額 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
EXE-i グローバル中小型株式ファンド | 60.87億円 | 16.66% | 9.35% | 12.34% | — |
結い 2101 | 383.34億円 | 8.79% | 6.45% | 7.79% | — |
コモンズ30ファンド | 152.00億円 | 12.34% | 10.56% | 12.58% | — |
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | 1694.96億円 | 5.80% | 3.57% | 7.53% | 4.54% |
セゾン資産形成の達人ファンド | 685.49億円 | 17.80% | 10.61% | 14.89% | 10.95% |
ひふみ投信 | 1472.51億円 | 16.21% | 16.26% | 21.15% | — |
※SBIジェイリバイブ | 208.32億円 | 6.08% | 18.64% | 29.88% | 22.20% |
※SBIジェイネクスト | 97.33億円 | 27.62% | 28.32% | 30.71% | 17.72% |
※スパークス・新・国際優良日本株ファンド | 1162.3億円 | 21.42% | 14.47% | 22.23% | 14.67% |
※JPMザ・ジャパン | 999.46億円 | 19.82% | 15.56% | 10.23% | 14.02% |
比較でき5年(年率)リターンで見ると、ひふみ投信のパフォーマンスがいいですね。コストは高いですが、それを負担してもなお良いパフォーマンスとなっています。
SBIジェイリバイブ、SBIジェイネクストは、我が家も積立しているファンドです。
5年(年率)で見てみると、とても優秀ですね。ジェイリバイブはこの1年リターンが悪いので、やや残念ですが。
スパークスもJPMザ・ジャパンも人気のアクティブファンドで、投信雑誌などでたびたび紹介されています。
スパークスはソフトバンクへの集中投資などわずか20銘柄程度に集中投資しているファンドです。
9銘柄ほど10年以上保有し続けているとのことなので、長期保有を見据えた投資をされていますね。
積み立て投資はじっくりと取り組もう
積立投資は、少額から始められて、長く続けられる投資手法として優れていると思います。
私たち会社員にとって、毎月数十万円も投資できる環境ではなく、個別銘柄に多額の投資し資金を投じにくいです。
積立投資は、毎月5000円(楽天証券など証券会社は100円からできます)などの少額から積立をすることができるのがいいですね。
投資信託は信託報酬というコストがかかってきますが、それ以外にもコストがかかっています。今回、その隠れコストを運用報告書から見てみました。
こうしたコストも踏まえながら、投資を続けていきたいですね。
我が家は、ひふみ投信 やセゾン資産形成の達人ファンドに積立投資を続けています。
- ひふみ投信 元本360,000円(+57,263円)+15.9%
- セゾン資産形成の達人ファンド 元本310,000円(+51,967円)+16.8%
時間をかけて、じっくりと投資していくため、値動きを追いかけない運用がされています。
ひふみ投信 は、中小の日本株への投資が中心ですが、このところ大型株や米国株(Amazon、Microsoftなど)への投資も始まっています。コツコツと積立投資を続けて、10年、20年先に大きく育ってくれるといいなと思います。
ではでは。
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