かつて破たんした日本航空(JAL、9201)。
ANA株は以前保有していたんですが、航空会社への投資は今はしていません。
久しぶりにJAL株を見てみると、株価がかなり下がっており、配当利回りも上昇するなど、なかなか魅力的な水準に落ちてきています。
株主優待欲しいな、と思いつつ、業績ってどうなんだろうと思い、改めて調べてみました。
JALの株主還元
まずは、JALの株主還元について、見てみます。
JALの配当金
配当金投資をしている身としては、安定した配当金が大切です。
JALの株主還元について、分かりやすくまとめてくれています。
配当性向については、35%程度を目安にすると明言しています。
配当金額については、実効税率の上昇にかかわらず配当水準を維持すべく、配当性向を概ね35%程度を目安としつつ、継続性・安定性および予測可能性を重視して決定してまいります。
加えて、自己株式の取得については、当社の財務状況等を見据え、積極的かつ柔軟に実施を検討いたします。
これにより、当社はステークホルダーの皆さまへの期間利益および経営資源の適切な配分を実施することで、配当金総額と自己株式取得額の合計額を踏まえた総還元性向について、概ね35%から50%程度の範囲となるよう努めてまいります。
また、資本効率の向上にも継続的に取り組み、配当金総額と自己株式取得額の合計額を株主に帰属する資本で除した「株主資本総還元率」の水準にも留意し、同指標については概ね3%以上となるよう努めてまいります。
引用:JALホームページ 太字は筆者
今の配当利回りは、ちょうど35%付近となっています。
毎年のように、増配するわけではなく、むしろ減配もちらほらあります。
増配率の推移です。
増配にばらつきがあるのは、航空事業は景気に大きく左右されるビジネスというのが大いに関係していますね。
JALの配当利回り
JALの配当利回りは、株価も上がっていたので、低かったわけです。
株価下落に伴い、利回りも上がってきていますね。
配当金狙いをしているので、配当利回り3%というのは最低限クリアしたい水準。
ただ、このところ、日本株全体では配当利回りが上がってきており、利回り5%銘柄もごろごろあるなかでは、投資妙味は薄れています。
JALの株主優待
JAL株の魅力のひとつが、株主優待ですね。
割引券1枚につき、普通席大人普通運賃(小児の場合は普通席小児普通運賃)1名の片道1区間を、50%割引で利用できます。
つまり、半額になるというわけです。
ご所有株式数 | 3月31日現在の株主様 | 9月30日現在の株主様 |
---|---|---|
100株 ~ 199株 | 1枚 | – |
200株 ~ 299株 | 1枚 | 1枚 |
300株 ~ 399株 | 2枚 | 1枚 |
400株 ~ 499株 | 2枚 | 2枚 |
500株 ~ 599株 | 3枚 | 2枚 |
600株 ~ 699株 | 3枚 | 3枚 |
700株 ~ 799株 | 4枚 | 3枚 |
800株 ~ 899株 | 4枚 | 4枚 |
900株 ~ 999株 | 5枚 | 4枚 |
1,000株 ~ 1,099株 | 5枚 | 5枚 |
1,100株 ~ 99,999株 | 5枚+1,000株超過分500株ごとに1枚 | 同左 |
100,000株 ~ | 203枚+100,000株超過分1,000株ごとに1枚 | 同左 |
3年以上継続保有している場合は、優待利回りがアップします。
300株 ~ 999株 | 各7基準日目に 1枚 |
1,000株 ~ 9,999株 | 各7基準日目に 2枚 |
10,000株 ~ | 各7基準日目に 3枚 |
詳しくは、JALの株主優待をご覧ください。
【2021年3月の権利確定日】
- 3月末日が権利確定日の権利付き最終日は3月29日(月)(この日までに株保有が必要)
権利落ち日は、3月30日(火)(この日以降に株を売っても優待がもらえる日)
【2022年9月の権利確定日】
- 9月末日が権利確定日の権利付き最終日は9月28日(水)(この日までに株保有が必要)
権利落ち日は、9月30日(金)(この日以降に株を売っても優待がもらえる日)
JALの業績推移
それでは、JALの業績もチェックしておきましょう。
LINE証券を利用するとかなり楽にチェックできるので、口座を作っておくと便利です。売上高推移
売上高は1.6兆円弱あり、やはり巨大企業です。
順調に売上を伸ばしていますね。
売上高の構成比です。
柱となる航空事業は、国際線、国内線旅客収入は、概ね5000億円ずつとバランスの取れた収益構造です。
営業利益の推移
JALの営業利益、営業利益率はやや下降気味です。
ライバル会社のANAHDの営業利益率が6%~8%程度なので、JALの利益率はかなり高いです。
税金面の違いがあり、単純比較はできませんが。
その大半は旅客収入なわけですが、営業利益率が低下傾向なのはやや気になりますね。
営業キャッシュフローマージン
現金をどれだけ稼ぐことができるかを見る営業キャッシュフローマージンの推移です。
こちらは20%程度で推移しており、非常に高いですね。
上場廃止した際には、キャッシュを稼ぐ力を失っていましたが、再上場後は強固な営業キャッシュフローマージンです。
営業キャッシュフローの範囲内で投資をしており、フリーキャッシュフローも順調に出すことができていますね。
決算期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現金・現金等価物 | フリーCF |
Mar-13 | 264,853 | -264,436 | -60,643 | 99,413 | 417 |
Mar-14 | 247,941 | -131,237 | -61,912 | 155,252 | 116,704 |
Mar-15 | 261,139 | -230,559 | -67,323 | 119,287 | 30,580 |
Mar-16 | 312,394 | -288,915 | -49,636 | 92,951 | 23,479 |
Mar-17 | 253,153 | -168,077 | -53,531 | 124,261 | 85,076 |
Mar-18 | 281,542 | -166,600 | -55,883 | 182,870 | 114,942 |
Mar-19 | 296,717 | -189,713 | -37,037 | 252,795 | 107,004 |
キャッシュフローは非常に安定しており、素晴らしい経営をしていますね。
JALの株価指標
JALの株価は、高値の4,200円から下落傾向にあり、割安になりつつあります。
株価指標です。
- 株価 3134円 最新の株価はこちら
- PER 9.3倍
- PBR 0.91倍
- 配当利回り 3.51%
- 自己資本比率 57.4%(19年3月期)
- 営業利益率 10.9%(20年3月期予)
- 営業キャッシュフローマージン 20.0%(19年3月期)
グレアムミックス係数(PER×PBR)も低いですし、投資妙味が出てきているように思います。
JAL まとめ
JAL株は、株主優待を考えるとなかなか魅力的です。
気になるところは、
- 配当金が安定していない(過去10年以内に減配履歴がある)
- 営業利益率が下落傾向(費用1円あたりの売上低下)
です。
指標面では、割安で株主優待も魅力的ですね。
今回、業績を見て思いましたが、JALは高収益体質ですね。
ANA株も比較してみましたが、収益力はJALのほうが上だなと思いました。
お互い切磋琢磨して、これからも日本の空の旅を提供し続けてもらいたいです。
ではでは。
将来のお金の不安を小さくしていくためには、資産運用は欠かせません。
資産運用の代表的なツールが「株式投資」。
株式投資では、ある程度の資金が必要ですが、何事も「小さく始めること」が大事です。
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