株式投資は資産形成に最適なツールですが、短期で稼ごうと思ってもなかなかうまくいくものではありません。
株式の長期投資をしていく場合、「配当金」が出す企業であれば長期保有にもうってつけです。
株式で得られるリターンは値上がり益と配当金の2種類です。
企業が利益の一部を株主に分配してくれるのが「配当金」ですね。
配当金の原資は稼いだ利益から法人税などを差し引いた純利益が原資となるため、配当を増やし続ける企業は稼ぐ力がその持続性に自信のある企業と言えます。
特に、米国株は株主還元の姿勢が強いため、長期で株式投資をする際には米国株は外せません。
そこで、米国株のなかでも配当利回りが3%以上の高配当で、かつ、30年以上連続増配を続けている企業をピックアップしてみました。
高配当利回り3%以上+30年以上連続増配株
配当利回りのデータは、2019年4月30日現在です。
上場している銘柄数は莫大なものがありますので、そのなかから投資対象を選ぶのは難しい側面もあります。
そうしたときに、長期に「配当金」を受け続けることができる企業への投資をし続ければ、15年~25年程度で投資額を上回る配当金を得ることができ、トータルで負けない投資となります。
3%以上の高配当利回りで、かつ、30年以上も増配を続けている会社をピックアップしますと、ちょうど20銘柄ありました。
以下は、連続増配年数が高いものから並べた順番です。
銘柄 | Ticker | 増配年 | 配当利回り | 配当性向 |
3M Company | MMM | 61 | 3.04 | 61.47 |
Target Corp. | TGT | 51 | 3.31 | 47.15 |
Altria Group Inc. | MO | 49 | 5.89 | 81.63 |
Kimberly-Clark Corp. | KMB | 47 | 3.21 | 79.38 |
Leggett & Platt Inc. | LEG | 47 | 3.86 | 67.56 |
Universal Corp. | UVV | 47 | 5.57 | 69.28 |
Consolidated Edison | ED | 45 | 3.44 | 66.97 |
Archer Daniels Midland | ADM | 44 | 3.14 | 44.59 |
United Bankshares Inc. | UBSI | 44 | 3.47 | 55.28 |
Walgreens Boots Alliance Inc. | WBA | 43 | 3.29 | 35.20 |
Franklin Resources | BEN | 39 | 3.01 | 36.11 |
Community Trust Banc. | CTBI | 38 | 3.41 | 43.77 |
Eaton Vance Corp. | EV | 38 | 3.37 | 43.34 |
Old Republic International | ORI | 38 | 3.58 | 30.89 |
ExxonMobil Corp. | XOM | 37 | 4.33 | 71.31 |
AT&T Inc. | T | 35 | 6.59 | 79.07 |
Chevron Corp. | CVX | 32 | 3.96 | 61.58 |
MDU Resources | MDU | 28 | 3.10 | 60.45 |
People’s United Financial | PBCT | 27 | 4.11 | 56.35 |
Arrow Financial Corp. | AROW | 25 | 3.09 | 41.27 |
スリーエム(MMM)は61年もの間、増配を繰り返しているまさに配当王です。
一番右の赤色は、配当性向が50%以下の会社です。
純利益のうちどれだけ配当金に回しているかを見る指標が配当性向で、低いほど配当余力が高いことを示します。
過去の増配率の比較
過去の増配率を見ておくと、どれだけの増配姿勢があるのかを見てとれますね。
毎年1%ずつ増配で50年続けていますというのもすごいと言えばすごいですが、増配率が物足りないですね。
銘柄 | Ticker | 増配率 1-yr | 3-yr | 5-yr | 10-yr |
3M Company | MMM | 15.7 | 9.9 | 16.5 | 10.5 |
Target Corp. | TGT | 3.3 | 5.3 | 9.8 | 15.4 |
Altria Group Inc. | MO | 14.9 | 10.4 | 9.7 | 9.5 |
Kimberly-Clark Corp. | KMB | 3.7 | 4.5 | 5.5 | 6.2 |
Leggett & Platt Inc. | LEG | 5.7 | 5.8 | 4.8 | 4.0 |
Universal Corp. | UVV | 20.4 | 7.7 | 5.4 | 3.7 |
Consolidated Edison | ED | 3.6 | 3.2 | 3.1 | 2.0 |
Archer Daniels Midland | ADM | 4.7 | 6.2 | 12.0 | 9.9 |
United Bankshares Inc. | UBSI | 3.0 | 2.0 | 1.7 | 1.6 |
Walgreens Boots Alliance Inc. | WBA | 8.4 | 6.4 | 7.3 | 15.0 |
Franklin Resources | BEN | 15.0 | 15.3 | 18.7 | 13.2 |
Community Trust Banc. | CTBI | 4.7 | 3.7 | 3.3 | 2.5 |
Eaton Vance Corp. | EV | 11.3 | 8.0 | 9.3 | 7.8 |
Old Republic International | ORI | 2.6 | 1.8 | 1.6 | 1.5 |
ExxonMobil Corp. | XOM | 5.6 | 3.9 | 5.6 | 7.6 |
AT&T Inc. | T | 2.0 | 2.1 | 2.1 | 2.3 |
Chevron Corp. | CVX | 3.7 | 1.5 | 2.8 | 5.9 |
MDU Resources | MDU | 2.6 | 2.7 | 2.7 | 3.0 |
People’s United Financial | PBCT | 1.5 | 1.7 | 1.5 | 1.8 |
Arrow Financial Corp. | AROW | 4.3 | 3.2 | 2.4 | 2.9 |
スリーエム(MMM)は、61年連続増配していながらも、過去10年の平均増配率が10.5%と驚くべき高さです。
こうした複数の指標を見ていくと、投資対象も絞れてくるのではないでしょうか。
正直、どこも投資したいところですけどね。
四半期ごとに業績チェックを
配当利回り3%以上、かつ、30年以上もの増配を続けている会社をピックアップしました。
過去の増配姿勢を踏まえると、長期保有に適している銘柄群と言えます。
ただし、どんな場合でも投資先の業績チェックは不可欠ですね。
例えば、スリーエム(MMM)では、2019年第1四半期の決算発表において、市場予想を下回る利益を発表(調整後1株利益2.23$、アナリスト予想2.49$)し、株価は13%も下げました。
1987年10月以来の30年ぶりの大幅な下げを記録しています。
業績悪化を理由に2,000人の人員削減も発表。
訴訟絡みで約5.5億ドルの費用計上も利益を圧迫していますね。
とはいえ、スリーエム(MMM)は超優良企業ですし、揺らぐことのない財務基盤を持ち合わせていますので、安心して保有できる銘柄の一つだと思います。
米国株投資で便利な証券会社
私は、次の4つの証券会社で米国株投資を経験しています。
どれか一つ持っておけばいいと思いますが、スマホアプリでも手軽にチェックできるのは、
です。
このため、米国株投資を始めるのであれば、どちらかの証券口座を開設しておくのがいいでしょう。
どちらも優れたアプリですので、両方口座を開設して、違いを体感するのがベストです。
以上、米国株のなかでも利回り3%以上の増配株でした。
ではでは。
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