住宅ローンは、変動金利で借りるのが最も利息負担が小さくなるかもしれません。
固定金利と違って、将来の金利は約束されていませんので、あくまで「かもしれません」というわけです。
つまり、変動金利の場合は、『金利上昇』という不確定な点があるので、分からないわけです。
住宅ローンを借りる人は、変動金利を選ぶ人が多いので、その際には必ず金利上昇シミュレーションを実施して、将来耐えうるか?を検討しておきましょう。
変動金利が上がる場合を見ておこう
住宅ローンの金利がいつ上がるかは、誰にも分かりません。
分からないので、事前に検討をして、
うーん、金利が上がっても返済できそうだし、変動金利かな
くらいは考えておくべきですよね。
間違っても、
一番金利が低いし、どうせ金利なんて上がらないだろう。
変動金利で借りよう
ってのが危ないです。
政府の予想ですが、「内閣府は「中長期の経済財政に関する試算」のなかで、名目長期金利の試算」では、長期金利は2027年には2.1%~3.5%にも上がるとしています。
ちなみに、今は▲0.15%ですよ。
住宅ローンで変動金利は、この長期金利ではなく、短期プライムレートで決まります。
- 変動金利は、短期プライムレート(銀行が上下させることができる指標を参考に金利を決める)
- 固定金利は、長期国債利回りを参考に金利が決まる(市場に連動する)
長期金利のように、市場で決まるわけではありませんが、長期金利が上がり続けているのに、短期金利は上昇しない??
将来は分かりませんが、シミュレーションして心積もりするのは大切ですよね。
シミュレーションツールはこちらを使いましょう。
5年ごとに0.25%ずつ上昇したとしたら?
試しに、以下の条件でシミュレーションしてみました。
【シミュレーション条件】
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5年ごとに0.25%ずつ上昇した場合です。
金利は、
- 当初5年 0.525%
- 6~10年 0.775%
- 11~15年 1.025%
- 16~20年 1.275%
- 21~35年 1.525%
としたシミュレーション結果です。
毎月返済額は、21年目以降は、
当初78,207円だったのが、
87,199円(+8,992円、+11.5%)
上昇していますね。
どうですか?
今よりも年収は上がっているでしょうし、このくらいの上昇ピッチだったら、十分耐えらえるかなと思えますか。
それとも、自分の年齢を考えたら、老後資金を貯めたいときに月1万円近いアップはきついかもと思うかもしれません。
もちろん、金利は5年目に0.25%上がって、それ以降一切上がらないかもしれません。
ちなみに、毎月返済額で見るとそれほど大きな金額ではありませんが、
総利息額で見ると、
- 2,846,960(金利上昇がない場合)
- 5,407,292(今回のシミュレーション)
利息負担額は約250万円のアップ
となり、利息負担は倍近くになっているんですよね。
5年ごとに1.0%上昇したとしたら?
もう少し極端な例で見ておきましょう。
同じシミュレーション条件で、5年ごとに1.0%ずつ上昇した場合です。
毎月返済額は、21年目以降は、
当初78,207円だったのが、
118,463円(+40,256円、+51.5%)
ちょっと厳しすぎる負担増と言えるのではないでしょうか。
ちなみに、総利息額で見ると、
- 2,846,960(金利上昇がない場合)
- 14,139,843(今回のシミュレーション)
利息負担額は約1,129万円のアップ
と破たんものです。
金利上昇って恐ろしいですね。
個人的には、こんな急ピッチの金利上昇はないと思いますが、35年の間何があるか分かりません。
借入額を抑え、住宅ローン減税が終わる11年目以降は、繰上返済をするなどして借入額を小さくすることが大事ですね。
過去の金利上昇
日本における過去の金利上昇局面を見ておきましょう。
金利が急騰したのは過去に4回あります。
一覧にしておくと、
年 | 事件 | 金利上昇前 | 金利上昇後 | 上昇ピッチ |
1987(昭和62) | タテホショック | 3.7%(6/15) | 6.446%(10/12) | 4か月で2.7%上昇 |
1990(平成2) | バブル | 4.6%(12/24) | 8.105%(90.9.28) | 約2年で3.5%上昇 |
1998(平成10) | 大蔵省資金運用部ショック | 1.442%(6/2) | 2.117%(12/30) | 半年で0.6%上昇 |
2003(平成15) | VaRショック | 0.433%(6/12) | 1.64%(9/2) | 3か月で1.2%上昇 |
金利は、急騰することもあるので、備えは大事ですね。
住宅ローンで借りるのは変動金利が有利だけど
変動金利が有利なことは、現時点では揺るぎない事実ですが、将来の金利上昇は誰にも読めません。
そのため、繰り返しになりますが、
金利上昇したときに、慌てずに済みそうか?
というのを見てみるのが大切ですね。
資金計画を安定させたいというのであれば、フラット35のなかでも、住信SBIネット銀行や ARUHI(アルヒ) のように独自に金利を下げているところを見ておきましょう。
変動金利との差は、安心の保険料とも言えますね。
住信SBIネット銀行や ARUHI(アルヒ) も、変動金利も取り扱っているので、相談してみるのもいいでしょう。住宅ローンを借りる際にはとにかく、事前のシミュレーションが欠かせないですね。
住信SBIネット銀行に事前審査を今すぐしてみる アルヒ・フラット35の詳細はこちらマイホームを住宅ローンを借りてまで、買うべきかという問題です。私は持ち家派。
住宅ローン金利が1%を切っていますので、住宅ローンを借りて減税制度利用で、利息負担がなくなるという最高の時代です。※条件によります
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