身近なお店が上場していると、投資対象としてどうなのかな?と思ってみてしまいます。
そういえば、近くに100円ショップのセリア(2782)があります。
あまり気にしていなかったのですが、セリアってお店もきれいで使いやすいんですよね。
100円ショップの大手で業界2位(ダイソーに次ぐ)の会社です。
本社は、岐阜県大垣市にあります。毎年100店舗以上出店(直営1582、FC46、2019年9月)。
100円ショップのなかでも、おしゃれな100円ショップ」をモットーに什器や店内照明へのこだわり、税抜き100円商品のみの販売を徹底している同社。
この10年で
配当金は減配なし
配当金は22倍
にもしている超優良企業です。
セリアの株主還元がすごい
セリアは、株主還元にも積極的です。
有価証券報告書には、「配当性向の目安」や「連続増配」に関する記載はありませんので、配当の基本方針はいたって普通です。
ただ、実績はすごいものがあります。
配当金・配当性向推移
配当金は、過去10年一度も減配していません。
また、9期連続の増配見込みとなっており、増配株としても注目できます。
この10年間で、
配当金を22倍
にも増やしています。
すさまじい増配力です。
まだ、配当性向は30%台ですので、十分な増配余力を残しています。
また、2019年9月30日時点で資産約930億円のうち、現金及び預金は370億円と
キャッシュリッチな企業
です。
増配率の推移
では、増配率の推移をみてみましょう。
毎年、二けた増配を続けており、配当金をどんどん増やしています。
ずっと保有し続けていれば、配当金はとんでもないことになっていましたね。
こういう増配株を見つけ、長く保有していきたい。
増配株を持っておくと、新たな投資(入金)以外で、勝手に配当金が増えていくという強みがあります。
セリアの業績
セリアの業績も確認しておきます。
売上高の推移
やや増収率は右肩下がりですが、売り上げは増収を続けています。
この10年で約3倍にも売り上げを増やしていますね。
業界随一の利益率
営業利益の推移もすごい伸びで増えています。
営業利益率は、10%前後と非情の高収益です。
同業他社と比較して、圧倒的な収益力を誇り、これが同社の強みでもありますね。
キャッシュフロー
青色の営業キャッシュフローがプラスで推移しており、フリーキャッシュフローもプラスで推移しています。
非常に美しいキャッシュフロー
ですね。
利益だけでなく、現金の創出力も高いです。
月次情報
小売店は、前年同期比と比較して売り上げはどうだったか?などの月次情報を開示されています。
月次情報は、決算を読むヒントになるので、月次情報は見れる銘柄は必ずチェックしています。
特に、既存店の状況を見ています。
セリアの業績は好調ではありますが、2019年10月は93.6とあまりよろしくない数字ですね。
増税の影響を受けているようです。
店舗数の推移
セリアは2019年10月時点で、直営店で1582店もあります。
まさに私たちの身近なところにあるお店といっても過言ではないですね。
フランチャイズも含めると1628店舗もありますね。
毎年100店舗以上を出店目標としていますね。
退店もそこまで目立っては増えていません。
100円ショップ上場企業の比較
100円ショップの上場企業では、
- セリア(2782)
- キャンドゥ(2698)
- ワッツ(2735)
があります。
LINE証券のツールを利用して、比較してみました。売上・営業利益の同業他社比較
100円ショップはどこも増収で推移していますが、
営業利益を安定して増やしているのは、セリアだけですね。
セリアは、100円ショップ企業のなかでも、利益面でもトップクラスと言えますね。
売上・営業利益の前年同期比、同業他社比較
前年同期比で見てみると、キャンドゥやワッツはやや苦しい状況が続いています。
セリアも先ほど見たように、増収・増益力はやや落ち着いてきています。
それでも、増収・増益が続いています。
株価指標
セリアの週足チャートです。
17年末の高値から株価は下がっています。
先ほど見たように、既存店の売り上げが落ち込んでいるのも影響しています。
増税による影響がそれほど大きくなかったとみて、株価は反転に転じています。
これだけ優良企業でも、直近高値からは70%も下落していたことを思うと、個別株の難しさを感じる銘柄です。
株価指標の比較
銘柄 | セリア | キャンドゥ | ワッツ |
銘柄コード | 2782 | 2698 | 2735 |
株価 | 3,055.0 円 | 1,666.0 円 | 603.0 円 |
売買単位 | 100 株 | 100 株 | 100 株 |
時価総額 | 2,317 億円 | 279 億円 | 84 億円 |
市場 | 東証JASDAQスタンダード | 東証1部 | 東証1部 |
決算期 | 3月 | 11月 | 8月 |
会計基準 | 日本 | 日本 | 日本 |
予想PER | 20.0 倍 | 82.9 倍 | 23.1 倍 |
PBR | 3.29 倍 | 2.11 倍 | 0.80 倍 |
予想配当利回り | 1.80% | 1.02% | 1.66% |
実績配当利回り | 1.64% | 1.02% | 1.66% |
ROE | 18.20% | 6.62% | 0.68% |
ROA | 13.29% | 3.16% | 0.34% |
自己資本比率 | 73.20% | 47.50% | 47.10% |
営業利益率 | 9.37% | 1.72% | 1.48% |
同業他社と比較しても、
- 利益率
- 割安さ
- 資本の効率性(ROE)
- 財務の鉄板度合い(自己資本比率)
を見ても、セリアは群を抜いていますね。
圧倒的な王者としての地位を築いているように思います。
セリアの株主優待
セリアの株主優待はありません。
セリアは100円ショップ界の高収益企業
セリアは、私たちの身近なお店でこれだけ店舗網を張り巡らせているので、欠かせないお店ですね。
業績面、株主還元、指標面で見ても、投資したい銘柄です。
株価は底値を打ったように思いますし、増税後の影響がどこまで出てくるかですが、将来の高配当株として投資候補ですね。
セリアがここまですごい会社とは正直思わなかったですが、身近なところに優良企業が隠れているものですね。
ではでは。
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