安定した配当金収入を得ることができれば、副収入源として魅力的です。
コロナショックの影響で、今まででは想像できないような高配当株が増えています。
例えば、三井住友FCは7%程度ありますし、JTも8%を超えています。
FPG(7148)に至っては配当利回りが12%を超えています。
※いずれも2020年3月19日時点
減配リスクの高い銘柄もあります。減配となれば、当然、その前提として減収・減益となっている可能性が高く、株価の下落ショックも大きくなる可能性がありますね。
高配当利回りだけに注目しないようにしよう
配当金は安定した収入源となるので魅力的ですが、今回のようなコロナショックの株価下落によって、企業の業績が悪化懸念が出ています。
私は、通信株など業績悪化懸念が低い銘柄に振り向けましたが、高配当利回りではなくなっています。
高配当ランキングを見ると、心が揺れますね。
※いずれも2020年3月19日時点
高配当株投資の最低限のチェック事項
高配当株への投資は、減配されれば当然ながら高配当ではなくなる可能性があります。
リーマンショックのときには、日産自動車が無配に転落していますし、日産自動車の例を出すと、さきの業績悪化で大きく減配しています。
- 業績が好調であること
- 配当性向が高すぎないこと
この2点は、チェックしておきたいところです。
配当利回り7%超え コマツ
建機2位のコマツ(6301)ですが、配当利回り7%超えというのは見たことがありません。
株価の大きく下落しており、配当金も安定して出しているので、超高配当株となっていますえん。
まずは、業績予想を見ておきましょう。
LINE証券のツールが便利です。20年3月期は、減収・減益の予想です。
EPSについても271.8円(19年3月期)⇒190.7円(20年3月期予)と大きく減少しています。
営業利益で見てみると、前年同期比で▲29.9%と大きく減益です。
四半期の業績をチェック
企業は、四半期ごとに業績を出していますので、そこから予想をしていきます。
売上高で見ると減収幅が大きくなっています。
3Q累計で見てみると、概ね通期予想並みの減収・減益です。
コマツの主力建機であるコムトラックスの稼働状況を見てみます。
月次データを出してくれている企業の銘柄を保有している場合は、チェックが必須ですね。
第4四半期となる1月から3月ですが、
- 1月の日本の稼働時間が大きく減少
- 北米は1月・2月と稼働時間が減少
- 中国も1月・2月と大きく減少
となっています。
コマツの建機は、あまり元気よく稼働していない様子がうかがえます。
コマツの建機の売上は、日本と北米で40%ほど占めます。一方、中国は意外にもわずか6%程度ですので、それほど大きな影響はなさそうです。
もちろん、決算が出てからしかわからないものですが、4Qは少し悪いかもしれないなという印象を持つことができます。
最後に配当性向を見ておこう
コマツの配当性向の推移です。
コマツは、以前は配当性向40~60%という目標をもっていましたが、現在は配当性向40%以上という配当政策をとっています。
コマツの配当性向は高くなっていますし、業績の悪化もあります。
減配リスクはやや高くなっていると考えられます。
19年度決算が出て減配となりました。
今期の配当金は維持されても、いまの新型肺炎による景気悪化が続けば、減益・減配シナリオも見えてきます。
「今の高配当利回り」だけに着目して、投資するのではなく、業績を踏まえながら、判断しておきたいですね。
私は、今期は減配リスクはあるものの、配当は維持されると考えています。
これまでの利益の蓄積により、企業体力はアップしています。
にもかかわらず、株価の下落によりPBRはこの5年で最低を更新しています。
非常に割安ですし、魅力的な投資水準です。
たとえ、減配したとしても、将来の成長を考えれば、投資妙味はあると考えています。
コマツが倒産するリスクは低いと考えますし、今後も世界の建機メーカーとして活躍し続けるでしょう。
PBR0.79倍は、魅力的ですね(PERは、減益(EPS)が大きくなると変動するので、今はあまり参考にしていません。ちなみに、PER7.9倍。)。
高配当株への投資での注意点
高配当株がゴロゴロしています。コロナショックの株価下落がそれだけ急激だということです。
- 赤字を出すような企業
- 配当性向が高すぎる企業
などは、問答無用で投資先から省いていいと考えます。
青山商事は配当利回り11%超えですが、赤字転落予想です。
FPG(7148)は、配当利回り12%超えと魅力的ですが、オペレーションリース(主に航空機)が主力であり、航空会社の業績悪化なども懸念され、同社の株は暴落を続けています。
投資環境としては、かなりリスクが高いことの現れだと思います。
3月権利日が近づいていますが、投資先の選別はいつも以上に厳しくしておきたいですね。
マネックス証券は、便利なツールを使えるので、重宝する証券口座です。
分析ツールとしても、持っておきたい口座と言えます。
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