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【高配当ランキングトップ!】配当利回り7%のJTは魅力か?減配リスクで注意か?

12月配当
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東証一部上場企業のなかで、トップの配当利回り(※)を誇る日本たばこ産業(JT、2914)。

※令和2年6月19日現在

配当利回りはなんと7%もあります。

12月決算銘柄ですので、6月の権利日時点で保有していると、9月に配当金を受け取ることができますね。

私もJT株を保有していますが、業績悪化が続いており、配当金の維持に黄色信号が出ているようにも思います。

高配当は魅力的ですが、リスクもあるので注意をしておきましょう。

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高配当は魅力だけど、減配リスクも

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配当金は不労収入として最適だと考えていますが、避けたいのは「減配」です。

もちろん、減配リスクを100%排除することは不可能ですので、銘柄の分散によりリスク分散は必須です。

減配リスクを軽減するために見ておきたい指標が「配当性向」です。

配当性向とは、1株当たりの純利益に対してどのくらい配当金を出しているかを見る指標です。

配当金÷EPS、もしくは、配当利回り×PERで算出できます。

JTの場合、

  • 154円(配当金)÷171.7円(EPS)=配当性向89.7%
  • 7.06%(配当利回り)×12.7倍(PER)=配当性向89.7%

JTは利益の90%を配当金として出しており、利益のほとんどを配当に回しているという形です。

株主としては良いかもしれませんが、将来の業績アップに向けた投資余力がないこと、配当金を増やす増配力が乏しいという点では、かなりのデメリットと言えます。

配当性向は長期の推移を見ておこう

配当性向は単年度だけで見るよりも、5期以上のスパンで見ることが大事です。

一過性の要因で配当性向が高まっているだけかもしれないからです。

JTの場合は、16期連続で増配を続けていたこともあり、増配を続けるために、利益が落ちているのに無理して増配を続けていることが分かります。

2914 JT 配当金

20年12月期は配当を維持という方針で増配をストップさせています。

また、現在のところは株主還元に変更なしという方針を打ち出していますが、コロナ禍の影響などで減益が続けば、減配の可能性があります。

JTは世界3位のたばこメーカーですが、同業他社と比較しても、配当性向は高めのようです。

  • アルトリアグループ(MO) 配当利回り8% 配当性向78.7%
  • フィリップモリスI(PM) 配当利回り6.2% 配当性向95%
  • ブリティッシュアメリカンタバコ(BTI) 配当利回り6.8% 配当性向64%

JTは減配したことがない

減配したことがない銘柄はいくつかあるんですが、JTもそのひとつです。

上場以来30年以上、ただの一度も減配したことがない株主還元に手厚い銘柄です。

2914 JT 配当金推移 長期

増配スピードより配当性向の上がるスピードが上がっているので、かなり業績が悪化している点が分かります。

高配当は評価されていない?!

JTは安定配当株なわけですが、市場からはあまり評価されていません。

2016年2月をピークに株価は下落の一途を辿っています。

私は配当利回り5%くらいの時に、さすがに下げ過ぎと思って買い始めたのですが、そのあとも下落が続き、含み損を増やしました。

落ちるナイフを拾うことのリスクを経験できた点ではよかったと考えています。

株価の下落は、ESG投資の観点からも海外投資家から敬遠されていることも要因です。外国人株主は減少傾向です。

2914 JT 株探より

2914 JT 株探より

業績を見ても、減収減益が続いており、利益率も悪化しています。

会計基準の変更があるため、2010→2011は急激な減収のように見えますが、実際は違います。

2914 JT 業績推移

JTも黙っているわけではなく、プルームテックのサブスク事業を始めています。

これがどれだけ業績に寄与するか分かりませんが、たばこ人口が減っていくなか、苦しいなかでも、収益源を作ろうとしているのが見て取れます。

2914 JT サブスク

2914 JT サブスク

キャッシュフローは安定

JTの業績のほとんどはたばこ事業なわけですが、たばこは習慣性がある商品である点や、コストが小さく、収益性が高い事業です。

業績は悪化していますが、赤字になっているわけでもなく、現金収入も大きいですね。

現金を稼ぐ力を見る営業キャッシュフローマージンは20%前後とかなり高く、安定したキャッシュ創出ができています。

ところどころ投資キャッシュフローが大きくなっているのは、海外たばこ会社を買収しているからです。

2914 JT CF

このため、配当金の維持も可能と考えていますが、M&Aなど投資余力が乏しくなっている点や配当性向が90%と高い点からも、減配リスクがちらつきますね。

財務面

財務面では、自己資本比率は高く、D/Eレシオも低いため財務懸念はありません。

2914 JT BS

JTの場合は、海外たばこ事業をM&Aによって育てていますので、巨額ののれんがある点が懸念です。

仮に減損すれば、キャッシュアウトはありませんが、大きな減益要因となります。

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高配当JTの注意点

フリー 投資

<JT株の注意点>
  • 配当性向90%と極めて高く減配懸念あり
  • 業績は下降が続き、株価も上がっていない
  • キャッシュフローは安定している
  • 財務懸念なし
  • 株主優待は1年継続要件があるため、最短でも21年12月権利日で株主である必要がある(1年以上先!)

2021年1月以降に、本社のJTビルの売却を予定しているので、キャッシュ創出要因はあります。とはいえ、一過性のものですので、継続的な増配は期待するためには、やはり業績ですね。

JT株は高配当が魅力的です。

ただし、配当性向が高くなっており、減配リスクが高まっているため、分散投資先として保有するのが良さそうです。

アトピー性皮膚炎治療薬の製造販売承認などプラス要因もありますが、たばこ事業がキャッシュカウであるうちに、次の成長の芽を育てていくことを注目しておきたいですね。

私は減配しないと踏んでいますが、2Qの決算発表が出るまでは、保有株はいじらない方針です!(売りも買い増しもしない)。

JT!株価も上げて!w

ではでは。

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※ 当ブログでは、具体的な銘柄や投資信託について言及することがありますが、売買の推奨等を目的としたものではありません。最終的な投資決定はご自身の判断でなさるようにお願いします。

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