2020年も2月もあっという間に終わり、相場は激動の3月に入っています。
2月中旬から始まったコロナウイルスの影響で株価は暴落しています。
もはや分散投資は無意味の様相で、人の恐怖の伝播はすごいものです。売りが売りを呼ぶ状態で、もはや投げ売り状態です。
わずか2週間で日経平均株価は3000円も下げることになっています。
コロナウイルスの影響が実体経済にどれだけ及ぼすかは不明ですが、株価下落で優良企業がありえないような高配当を演出しています。
3月時点の高配当株をまとめてみました。(2020年2月はこちら)
日経平均株価は21000円割れ
下げ相場のスピードはすさまじいものです。我が家の資産棄損も大きくなっています。毎日、お金が減るのは、いい気分ではありません。
過去、日経平均PBRが1倍割れをするようなときは、概ね底値であったわけですが、0.99倍とついに1倍割れになりました。
〇〇ショックのときにも、PBR1倍というのが強力なサポートラインとなっているわけですが、今回はどうでしょうか。
四季報オンラインに詳細が記されています。
慎重に対応しつつ、この暴落相場をチャンスと捉え、果敢に投資する方針です。
心がけているのは、慌てた狼狽売りだけはしないことです。
私は過去に狼狽売りを何度かしましたが、ほぼ底で売っています(泣)。
自分が弱気になるときこそ、保有株の財務指標を改めて読み、投資した理由を確認し、保有している理由を確認することが大切です。
財務が良く、キャッシュが回っている企業であれば、そう簡単にこけることはありません。
また、四季報を見ると良い銘柄をいくつも発見できます。
安定高配当株を保有しよう
私は、安定して配当を得られるような銘柄への投資を基本としています。
配当金投資のメリットは、
- 安定した配当収入が手に入る
- 得られた配当金を再投資することで複利運用が可能
- 配当金がクッションとなって株価が底堅い
- 配当成長力の高い銘柄は株価上昇も狙える
特に定期的に入ってくる配当金は、家計にもプラスです。
生活費に使うわけではありませんが、その配当金を投資に回すことで、複利運用が可能です。
お金がお金を生む流れを作れますね。
私たちの年金の一部は、年金資産を運用する市場のクジラGPIFが投資で運用しています。
そのGPIFが、次のように述べています。
インカムゲインは確実に得られる利益であり、景気変動の影響を受けにくい
管理運用法人の収益のうちインカムゲイン(利子・配当収入、13 ページ参照)は、資産の時価変動に関わらず安定的に一定の収益が見込めるものですが、キャッシュとして保有せず、自動的に再投資しています。
これは、長期投資家の場合には、インカムゲインをそのまま再投資に回した方が、長い期間で見れば大きな複利効果が得られるからです。
長期投資をしていくうえで、インカムゲインは長い期間で複利運用が可能となり、安定した収入を得られるのも魅力ですね。
インカムゲインの累積は右肩上がり。積み上げ型の利益と言えます。
高配当利回りランキング
それでは、高配当利回りのランキングを見てみましょう。株価は2020年3月6日終値です。
私が気になる銘柄なので、全銘柄ではありません。あしからず。
特別配当などを除いています。
配当利回りトップは、日本たばこ産業(2914)JTが7.29%!!
先月の6.72%からさらに利回りが上がっています。
そして、航空機リースを手掛けるFPG(7148)が7.28%とすさまじい配当利回りになっています。
JTは40年減配なく、FPGはオーナー企業であり、10期連続増配中です。
キヤノンは前期と同様の配当金と仮定して、配当利回りを算出しています。
配当性向が高い高配当株
配当性向は、利益に対してどれだけ配当金を出しているかを見る指標です。
安定配当株に加えて、配当の成長を享受するには、配当性向は低いほうが将来の増配力が高い点で投資先として良いです。
高すぎる配当性向は、増配余地が低いです。
また、高配当株は、事業は成熟期に入っているので、成長力が乏しいことも多く、配当性向を挙げて配当金を増やす傾向にあります。
配当性向が100%を超えるような銘柄は、避けたほうが無難です。
配当性向が100%を超える銘柄は、
- エイベックス(7860)
- ニコン(7731)
- キヤノン(7751)
- 昭和電工(4004)
などがありますね。
業績が芳しくなく、配当性向が高くなっていると減配リスクが高まり、今の高い配当利回りの維持力が弱いと考えられます。
キヤノンは30年以上減配していませんので、一概には言えませんが。
配当性向が高い銘柄は、減配リスクも高くなり、減配すれば株価下落とセットで資産棄損するリスクがあります。
ソフトバンクのように、事業が安定かつ成長しており、配当性向80%を目安に配当すると明言している銘柄もあります。
配当性向が低い銘柄
一方で、配当性向が低い高配当株は魅力的です。
上位は、不動産株が占めていますのでややリスクは高いですが、ミックス係数(PER×PBR)で見ても割安な銘柄が続いています。
不動産株、素材株、建設株、商社株と景気敏感株が多く占めています。
三井住友FC(8316)が、配当利回り5.67%とかなり高くなっていますね。
ミックス係数(PER×PBR)で見た割安銘柄
損失を防ぐために、できるだけ割安な銘柄に投資したいですね。
バリュー投資で注目の指標は、ミックス係数(PER×PBR)です。
- ミックス係数とは、バリュー株投資の祖グレアムが編み出した指標。
- PERとPBRを掛け合わせて、22.5未満(PER×PBR)の銘柄を言います。
ミックス係数(PER×PBR)ランキングで見てみましょう。
総合商社、不動産、銀行などが出てきますね。
三井住友フィナンシャルグループを買ったのですが、そのあとの株価下落をもろに受けています。完全に投資するタイミングを間違えましたね(買ったあとは数%上がってたんですが)。
累進配当銘柄である三井住友フィナンシャルグループは、3月決算銘柄として注目したい銘柄と考えています。
投資したい高配当株
配当性向に余力があり、増配力のある銘柄への投資をしていくことが、将来の配当増加には必須です。
備忘録も兼ねて、まとめておきます。
世界的な大企業が、今まででは実現されていなかったような高配当になっています。
5108 ブリヂストン
世界トップシェアを誇るタイヤメーカー。
業績も良くないこともあり、株価の下落がすさまじいですね。
配当金は安定しており、9期連続増配のあとは、3期連続で配当を維持しています。
配当性向はやや上がっていますが、配当維持力は十分にある銘柄ですね。
5108 ブリヂストンの株価指標 | |
株価 | 3,461 |
PER(予) | 10.9 |
PBR(実) | 1.1 |
ミックス係数 | 11.6 |
配当利回り(予) | 4.6% |
配当性向(予) | 50.3% |
増配率(3期平均) | 2.2% |
PEGレシオ | -1.64 |
営業利益率(予) | 10.1% |
ROE(実) | 10.1% |
ROA(実) | 5.8% |
営業CFマージン(実) | 13.2% |
自己資本比率 | 58.0% |
6301 コマツ
世界2位の建機メーカーです。中国事業がボロボロで業績も株価も下げまくっています。
配当性向は60%という目安があるので、そのギリギリのところまで来ています。
配当の維持力は十二分にありますが、減配リスクがあります。とはいえ、今の配当利回り5.3%は魅力的な水準ですね。
6301 小松製作所の株価指標 | |
株価 | 2,085 |
PER(予) | 10.9 |
PBR(実) | 1.1 |
ミックス係数 | 11.9 |
配当利回り(予) | 5.3% |
配当性向(予) | 57.7% |
増配率(3期平均) | 25.3% |
PEGレシオ | 0.44 |
営業利益率(予) | 11.3% |
ROE(実) | 10.0% |
ROA(実) | 4.8% |
営業CFマージン(実) | 7.4% |
自己資本比率 | 49.9% |
7148 FPG
2年ほど前に保有していた銘柄ですが、配当利回り7%以上と非常に魅力的になってきました。
今期業績はやや良くない予想ですので、注意も必要かと思っています。
減配リスクは低いと考えていますので、増配力銘柄としても魅力を感じます。
今後も増配が続けば、配当利回り10%も狙えそうな銘柄です。
7148 FPGの株価指標 | |
株価 | 825 |
PER(予) | 7.2 |
PBR(実) | 2.2 |
ミックス係数 | 16.2 |
配当利回り(予) | 7.3% |
配当性向(予) | 52.7% |
増配率(3期平均) | 9.5% |
PEGレシオ | 3.53 |
営業利益率(予) | 57.8% |
ROE(実) | 34.6% |
ROA(実) | 8.5% |
営業CFマージン(実) | -93.4% |
自己資本比率 | 32.3% |
8316 三井住友FC
保有株は、大きな含み損となっていますが、配当利回りが5.7%と非常に高くなってきました。
米国の金利引き下げもあり、銀行株は軒並み下がっています。
配当を減配しない、増配または維持する方針である累進配当政策を取り入れており、魅力的な銘柄ですね。
8316 三井住友フィナンシャルグループの株価指標 | |
株価 | 3,176 |
PER(予) | 6.2 |
PBR(実) | 0.4 |
ミックス係数 | 2.6 |
配当利回り(予) | 5.7% |
配当性向(予) | 35.4% |
増配率(3期平均) | 6.4% |
PEGレシオ | -24.32 |
営業利益率(予) | #VALUE! |
ROE(実) | 6.3% |
ROA(実) | 0.3% |
営業CFマージン(実) | 80.1% |
自己資本比率 | 5.3% |
8766 東京海上HD
国内最強の保険会社で、長期保有できる銘柄です。
増配姿勢も高く、今後も増配基調が続くと予想されます。
19年3月期は特別配当が含まれているので、減配のように見えますが、普通配当で見ると増配は続いています。
この銘柄は非常に魅力的ですね。
8766 東京海上ホールディングスの株価指標 | |
株価 | 5,350 |
PER(予) | 11.6 |
PBR(実) | 1.1 |
ミックス係数 | 12.3 |
配当利回り(予) | 4.2% |
配当性向(予) | 48.7% |
増配率(3期平均) | 20.2% |
PEGレシオ | 1.85 |
営業利益率(予) | #VALUE! |
ROE(実) | 8.7% |
ROA(実) | 1.3% |
営業CFマージン(実) | 17.3% |
自己資本比率 | 15.9% |
高配当株で増配銘柄に投資を続ける
投資する際には、指標はまず入り口部分として非常に役立ちます。
- ミックス係数(PER×PBR)が低い銘柄
- 配当性向が高すぎない(80%以上は危険シグナル)
業種を変えて、分散投資をすることが大事です。今回のような相場では分散投資も意味をなさないですが、1社だけだと不祥事リスク等を排除できません。
分散投資の銘柄は、管理できる範囲がいいですが、投資資金との関係もありますが、5銘柄から10銘柄程度が良いと考えています。
そのなかから、配当性向やDOE、ミックス係数(PER×PBR)など、いくつかの指標でランキングを見てみました。
投資する際にミックス係数は参考指標になりますね。
株価下落によって、必要以上に下げている印象もあり、おかげで魅力的な配当利回りを手に入れられるチャンスにも感じます。
ではでは。
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