通信会社は、安定した収入源を持っており、潤沢なキャッシュフローがあります。
このため、安定配当株としても魅力的な投資先です。
NTTドコモとKDDIに投資をしているので、ソフトバンクにはIPOで当選したときを除いては、投資をせず、保有していません。
ただ、上場してこの1年。
ソフトバンクは、通信会社のなかでも、成長を感じる決算も出ていますね。
そして、通信会社随一、上場企業の中でも、魅力的は配当利回り(5.7%)と高いのも魅力です。
配当性向は85%と明言していますので、減配リスクを意識する水準ですが、減配リスクは意外と低いのかもしれません。
ソフトバンクは、ソフトバンクグループの子会社
ソフトバンクは、ソフトバンクグループの子会社ですね。
ソフトバンクグループは、ソフトバンクの66.49%の株を持つ筆頭株主です。
その保有価値は、4.8兆円とアリババ(12.4兆円)につぐ価値を有していますね。
ソフトバンクが減配しにくい理由
子会社であるソフトバンクは、配当性向85%と非常に高い(あのJTよりも高い!)。
この配当性向の高さから、投資先としては敬遠してきました。
ただ、ソフトバンクグループの支払い利息をペイするためにも、ソフトバンクの配当金は、SBGにとって欠かせない資金源です。
SBGの支払い利息は、年間2000億円前後あるようですが、ソフトバンクの配当金は約2,700億円となっており、この配当金はSBGにとって必要不可欠です。
親会社の財務のことを踏まえると、ソフトバンクの配当金は減配しづらいのでは?と思ってしまいます。
ソフトバンクの配当金は、上半期で約1,950億円を使っています。
年間約3,900億円の配当金を出しており、このうち親会社であるSBGには7割近い2,700億円を支払うことになるわけです。
まさに、SBはSBGにとって金のなる木、キャッシュ創出マシーンと言えますね。
ソフトバンクの業績は好調
携帯電話料金の官製値下げにより、最大手であるドコモは業績が苦しんでいます。
一方、ソフトバンクは、業績は上向いており、料金の値下げの影響が出ていません。
最たる理由は、ヤフーを子会社にしたことで、業績が通信分野だけでなく、ネット事業にも展開しているからです。
主力の通信事業も順調
主力のスマホ事業も契約件数が伸びており、格安スマホのY!mobile(ワイモバイル)やLINEモバイルも加わって、好調ですね。
月額3,480円で50GBまで使える「ウルトラ・ギガ・モンスター+」が非常に好調みたいですね。
SBの売り上げの7割は、スマホ事業を含むコンシューマー事業です。
私はソフトバンクを使ったことはありませんが、こうした容量の多いプランは人気のようです。
ソフトバンクの成長 買収
ソフトバンクは、NTTドコモやKDDIと比較すると有利子負債が高く、自己資本比率が低いです。
ヤフーを子会社かしたことにより、借入金が増加しています。
通信分野だけではく、非通信分野を強化しているのは、KDDIやNTTドコモと同様なんですが、ソフトバンクの子会社は魅力的なものが多い。
ヤフーを子会社にしたことに加えて、ヤフーには、高級宿泊ホテルサイトの一休、上場会社では「アスクル」「バリューコマース」などがあります。
これに加えて、業績が好調なZOZOを子会社化します。
私はZOZO株の株主でしたが、今回のTOBに応じて、ZOZO株を売却しました。
また、先日はLINEをグループに迎え入れることが決まっています。
単に親会社であるソフトバンクグループのキャッシュマシーンという印象しかもっていなかったのですが、見方を改めました。
携帯事業も好調ですし、非通信分野は買収などによって、急速に魅力的は事業ポートフォリオを構築しつつあります。
成長企業としても魅力的になっているのではないでしょうか。
LINEはLINEペイキャンペーンの影響もあり、大赤字の会社ですが。
配当性向85%の高還元
そして、ソフトバンクの魅力はその配当利回りの高さです。
配当性向85%と非常に高いので、配当金狙いにはうってつけの銘柄と言えます。
ソフトバンクの株価と他社比較
上場は、公募割れとなり急落したんですが、そのあとは市場も評価し始めて、株価は上がっていますね。
公開価格の1500円付近でうろうろしていますが、ヤフー、ZOZO、LINEなどの大型買収を乗り越えて、業績もついてこれば、株価の上昇もあると考えます。
《同業他社と比較》
ソフトバンク | NTTドコモ | KDDI | |
(銘柄コード) | 9434 | 9437 | 9433 |
業種 | 情報・通信 | 情報・通信 | 情報・通信 |
株価 | 1,483.5 円 | 3,007.0 円 | 3,150.0 円 |
売買単位 | 100 株 | 100 株 | 100 株 |
時価総額 | 71,017 億円 | 100,290 億円 | 74,194 億円 |
予想PER | 14.8 倍 | 17.3 倍 | 11.9 倍 |
PBR | 6.45 倍 | 1.82 倍 | 1.69 倍 |
予想配当利回り | 5.73% | 3.99% | 3.49% |
実績配当利回り | 2.53% | 3.66% | 3.33% |
ROE | 43.89% | 12.03% | 15.52% |
ROA | 7.88% | 8.85% | 8.88% |
自己資本比率 | 21.60% | 73.20% | 57.10% |
配当利回りは、5.7%とNTTドコモやKDDIと比較しても、魅力的です。
見てきたように、配当性向は高いものの、親会社であるSBGの重要な資金源であり、事業環境もいいことから減配リスクは低いのではないでしょうか。
ROEは3社の中で最も高い44%となっています。
ソフトバンクは、指標面で特別割安なわけではありません。
- 配当金の安定度
- 配当利回りの高さ
- 株価が低いので投資しやすい水準
なども考えると、魅力的な投資先と感じます。
配当株として、持ちたい銘柄と言えますね。
ではでは。
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