総合商社のなかでは、最強の三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事に次いで大きい総合商社の丸紅(8002)です。
配当利回りは3%あり、1単元5万円程度(20.5.7)で購入できるので、ほかの総合商社より買いやすい水準です。
新型コロナウイルスの影響もあり、21年3月期は大幅減配を発表しています。
世界66ヶ国に130の拠点、食料、繊維、資材、紙パルプ、化学品、電力・プラント、鉄鋼、金属、機械、金融、物流、情報関連、開発建設など広範な分野でビジネス展開しています。
穀物トレーディング・発電容量・エチレントレーディング・水ビジネス等でトップクラスを誇りますね。
総合商社のなかでも時価総額が低く、配当利回りは高く、少額からでも投資できるので、投資妙味があるように思います。
総合商社第5位の丸紅
芙蓉グループの総合商社。穀物や発電分野では、総合商社トップ。
また、食品関連ではコーヒー豆の輸入シェア3割を誇ります。
商社は万年割安株とも言われますが、丸紅は少々売られ過ぎのように思います。
株価は7万円前後で投資でき、私のような弱小投資家にとってはありがたい水準です。
PERわずか5倍台と、割安な総合商社のなかでさらに割安です。
8002 丸紅の株式指標 | |
株価 | 466円 |
PER(予) | 8.09 |
PBR(実) | 0.53 |
ミックス係数 | 4.31 |
配当利回り(予) | 3.2% |
配当利回りも高く、投資先として選びましたが、大きく減配していますね。
配当金推移・配当性向推移
丸紅の配当金推移です。
年初に掲げた配当金を下限とする配当方針を採用しています。
2020年3月期は1株35円が下限となっているので、今の利回りは確保されています。
21年3月期は、新型コロナウイルスの影響もあり、大きく減配しています。
16年3月期には、減配しています。
この期は商社は軒並み減配(三菱商事、三井物産は初の減益)をした年ですが、概ね増配傾向ですね。
中期経営計画によると、
「現行の連結配当性向25%以上を維持し、各年度における配当金は、期初に公表する予想配当金を下限とする。」
とあります。
また、ネットDEレシオ0.8倍程度を達成したあとは、追加の株主還元として、自己株式の取得を実施することを宣言しています。
配当金は、3期連続の増配をしましたが、50%を超える減配を発表。
1株配当金 | 配当性向(%) | |
2015/03期 | 26.00 円 | 43 |
2016/03期 | 21.00 円 | 59 |
2017/03期 | 23.00 円 | 26 |
2018/03期 | 31.00 円 | 25 |
2019/03期 | 34.00 円 | 26 |
2020/03 | 35.00 円 | ー |
2021/03(予) | 15.00円 |
有利子負債を徐々に減らしていますので、ネットDEレシオ0.8倍は、2020年3月期には達成できそうでしたが、目論見が外れています。
丸紅の業績
営業収益は減少傾向ですが、営業利益は改善傾向にありましたが、20年3月期は一転赤字に。
新型コロナウイルスの影響・原油価格の急落により、減損がすさまじい額となりました。
セグメント別に見てみると、エネルギー分野や航空機リースなどが貢献しているもよう。
電力・発電分野が強く、ネット発電容量12ギガワットの日本最大のIPP(独立系発電事業者)が丸紅です。
丸紅のなかでは、安定収益型の事業として位置付けていますね。
キャッシュフロー経営
配当の原資となるのは、キャッシュになりますが、キャッシュフローを意識した経営をしていることが決算資料から読み取れます。
減損による赤字計上ですが、キャッシュフローはプラスで推移し、株主還元後も573億円を確保しています。
営業キャッシュフローマージンは3.8%(2019年3月期)と高くはありません。
営業キャッシュフローは安定的に稼ぐことができていますね。
丸紅は少額で投資できる高配当株
最後に大手総合商社の指標比較です。ソースは株マップ。
10万円以下で投資できるのは丸紅だけですね。
令和2年5月7日時点です。
コード | 会社名 | 株価 | PER | PBR | 配当利回り(%) | 配当性向(%) |
8058 | 三菱商事 | 2,229 | 6.3 | 0.6 | 5.92 | 37.3 |
8001 | 伊藤忠商事 | 2,058 | 6.1 | 1 | 4.13 | 25.2 |
8031 | 三井物産 | 1,501 | 14.2 | 0.67 | 5.33 | 75.7 |
8053 | 住友商事 | 1,194 | 5 | 0.54 | 6.7 | 33.5 |
8015 | 豊田通商 | 2,445 | NA | 0.72 | NA | #VALUE! |
8002 | 丸紅 | 466 | 8.1 | 0.53 | 3.22 | 26.1 |
2768 | 双日 | 237 | 7.1 | 0.49 | NA | #VALUE! |
丸紅は、配当利回りの面では、魅力がなくなりましたね。
財務も改善傾向ですし、安定したキャッシュフロー経営もできています。
時価総額は三菱商事の4分の1程度です。
丸紅は減配しましたが、保有を続ける方針です。株価も5万円以下と買いやすいですし、放置ですね。
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