配当金を得ることを目的に、株式投資をしています。
そのなかでも、配当金を増やし続ける増配株に投資をしていますが、まだ始めて2年ほど。
もしもはありませんが、過去、今保有している増配株に投資をしていたらどのくらい増えていたのだろう?とシミュレーションしてみました。
保有しているJT株と保有していないですが日産自動車株で試算してみました。
前提条件としては、
- 毎年100株購入
- 購入単価は有価証券報告書記載の最高株価と最低株価の単純平均株価
- 2018年は直近株価
- 配当金にかかる税金は20%
JTのIRサイトでは有価証券報告書を遡れたのは、13年前(2006年)でしたので、その情報で試算していました。
JTが配当金を増やし続けてきた年数は15年ですので、ほぼ増配が始まったときと言えます。
また、日産自動車も高配当株であり、9年連続増配の銘柄。
ただ、リーマンショックのときは減配(無配)に転落しています。
やはり、JTのほうが有利なのか?
日本たばこ産業(JT)と日産自動車の配当金推移
JT株の配当金推移
JTがこれだけ配当金を増やせたのも、元々配当性向が低かったこともあります。
増配を始めた頃は、配当性向は20%台であり、世界のたばこ会社と比較しても見劣りするものでした。
JTの配当方針を見ておきましょう。
・1株当たり配当金の安定的・継続的な成長を目指す
・自己株式の取得は、事業環境や財務状況の中期的な見通し等を踏まえて実施の是非について検討
・なお、引き続きグローバル FMCG(注2)の還元動向をモニタリング
(注2)ステークホルダーモデルを掲げ、高い事業成長を実現している Fast Moving Consumer Goods(日用消費財)企業
2006年頃の有価証券報告書では、連結配当性向20%を目標にするなど数字目標がありましたが、現在はなく、安定して継続した増配を目標としていますね。
日産自動車の配当金推移
日産自動車も高配当株であり、優良企業です。
ゴーン元社長のごたごたで何かと賑わしているところですが、安定した高配当株です。
ただし、景気敏感株でもあるので、リーマンショックのような株価暴落時の際には、業績悪化、配当金はゼロと無配になっています。
こうした無配当に転落する株は、保有し続けるのに、自分の精神衛生上難ありと思っているため、途中で無配転落があったとしても、高配当に上り詰める高配当株がいいのかを見たかったからです。
過去13年でJT、日産ともに投資資金を約20%回収
13年間、毎年100株ずつ買い増しをしていった場合の推移です。
13年で1,300株保有になりますね。
投資額は約360万円。
累積配当金は約72万円となります。
約20%投資資金を回収できたということです。
日産自動車も13年間、毎年100株を買い増しすれば1300株の保有で、投資額は約120万円。
累積配当金は約27万円となります。
約22%の投資資金の回収となっています。
増配を続けていたJTのほうが有利かと思いきや、意外にも日産自動車でした。
JT株と日産自動車株の増配率の推移
増配率の推移を見てみましょう。
日産自動車は、リーマンショックのときに大幅減配をし、無配に転落していますが、その後の増配率がすごいですね。
配当利回りの比較
無配になったあとの日産自動車の増配率が毎年高いため、平均取得単価で見る配当利回りは日産自動車が上回る結果ですね。
無配転落したときに、精神衛生上耐えられなさそうなので、やはり、減配していないJT株のほうが好みです。
それにしても、日産自動車の増配率の高さがすごいですね。
日産自動車の株価は低迷
日産自動車の配当利回りが高いのも、日産自動車の株価が長期にわたって低迷しているからです。
JTは2015年~2016年の株価が高かったこともあります。
どちらも、2019年3月12日現在の株価とほぼ変わらないので、トータルリターンとしては残念なものです。
配当分はプラスという感じです。
JTは2016年あたりに売却していれば、キャピタルゲインも得られていました。
増配株に投資を続ける
リーマンショックのときに無配に転落していたので投資対象から外していた日産自動車ですが、
その後の増配力の高さ、株価の低迷も相まって、配当株としてはなかなか良い株ですね。というか万年割安株というか・・・。
ただ、私としては、毎年少しでも増配を続ける銘柄に投資をしたい。
無配転落、減配があると高配当株の場合、株価下落とダブルショックを受けます。
現に日産自動車は、無配転落した2008年度には、約70%も株価が下がっていることは忘れてはいけないなと思います。
それでも、日産自動車への投資をコツコツ続けることで配当金による投資資金の回収は、JTよりも良かったことを考えると、
利回りはパワー
だなと思います。高配当の強さです。
ただ、株価の下落は日産がきついことや、何より、途中で無配転落時に損切りしてしまいそうなことを考えると、減配リスクの低いほうが私の投資方針として合っているように思います。
増配を続ける銘柄への投資を続けることで、配当金というキャッシュフローを手に入れる目標はブレずに、コツコツと積み増していきたい。
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