配当金を目的とした投資をする場合、利回りも大事ですが、配当金の持続性です。
毎年、配当金を増やしてくれる「連続増配」銘柄は、配当金の持続を長年証明し続けてくれる企業です。
連続増配では、米国株が有利ですが、日本株でも魅力的な銘柄はありますね。
米国株と違って、
- 為替リスクがない
- 税金面で有利(米国株は現地課税10%がかかる)
- 長期金利とのスプレッド
など魅力があります。
米国の長期金利は3%程度と利上げにより上昇基調にあり、株式配当利回りとの差は小さくなっています。
一方、日本の長期金利は0%程度と無金利状態ですので、株式配当利回りとの差が大きく、配当金目的は魅力的な投資先です。
その配当金を毎年増やし続けている代表格が「花王」です。
花王の商品を使ったことがない人はいないんじゃないかと思うくらいですが、花王の配当利回り、配当金推移、また、P&Gなどライバル会社との比較をしてみました。
花王は29年連続の増配株(日本株チャンピオン)
花王は日本で一番増配を続けている会社です。
2019年12月期も増配を予定しており、30期連続の増配です。
私が花王への投資を検討したのが、2013年、東日本大震災直後ですが、その頃からでもわずか5年で配当金は2倍になっています。
すごいですね。
こういう増配がすごい銘柄を投資していけると、配当金がどんどん増えていきます。
花王の株主還元方策
花王は、配当金を増やすのに加えて、定期的に自己株式の取得をしてくれています。
- 将来の成長に向けての投資 (設備・M&A等)
- 安定的・継続的な配当
- 自己株式の取得と借入金などの有利子負債の早期返済
引用:花王HP
自己株式の取得は、株価上昇にも寄与するので、株主還元策としてうれしいですね。
しっかりとキャッシュを稼げていることの証明が配当金の持続性です。
私たち株主にとっても、配当金が毎年安定して得られることは、家計のキャッシュフロー強化になります。
そして、長年持ち続けることで、含み益の拡大と配当金という安定収入を手に入れることができますね。
花王の増配率
花王の増配率は、さきほどのグラフで見たように、ここ数年かなり増配ピッチを上げていますね。
とにかく、増配する銘柄を持ちたいので、こうして連続して増配してくれる銘柄は大好きです。
不景気にも強い生活必需品株
景気が悪いときにも、財布の紐を締めにくいのが生活必需品です。
不景気だからといって、花王の洗剤を使わないわけにはいきません。
私の保有銘柄はジョンソンエンドジョンソン(JNJ)を保有していましたが、さきのベビーパウダーアスベスト混入疑惑で、一旦売却しています。
そのため、JNJの買い戻しか、花王などの生活必需品銘柄の購入を考えています。
花王の売上高増加率
花王の売上高は1兆5000億円ほどありますが、直近2期はやや売り上げが鈍化していますね。
P&Gやユニリーバのようなトップ企業とは、かなりの差があります。
花王の営業利益率推移
収益性を見る指標のひとつに、営業利益率があります。
営業利益率は年々向上しており、10%を安定して超えてきています。
ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)やP&G(PG)、ユニリーバ(ULVR)と比較するとやや見劣りしますね。
JNJをトイレタリー銘柄として入れるのはちょっと違いますが、参考までに。
同じおむつメーカーのユニ・チャームとは同程度、化粧品メーカーの資生堂と比較すると大きく上回っていますね。
花王の営業キャッシュフロー・マージン比率
配当金投資をする際には、「現金」を稼ぐ力を見る営業キャッシュフロー・マージン比率を重視しています。
花王の安全性
花王の財務は盤石ですね。
自己資本比率は50%を超えており、全く問題ありません。
他社と比較しても、自己資本比率は高いです。
返済義務のある負債が、株主資本と比較してどれだけあるかを見る「D/Eレシオ」は、1倍未満であれば安全と言われますが、わずか0.15倍程度と安全性は高いです。
DEレシオ(D/Eレシオ)は、「負債資本倍率」とも呼ばれ、企業財務の健全性(安全性)を見る指標の一つで、企業の資金源泉のうち、負債(Debt)が株主資本(Equity)の何倍に当たるかを示す数値(倍率)をいいます。
これは、返済義務のある有利子負債等が、どれだけ返済義務のない株主資本でカバーされているかを示し、通常、1倍を下回ると財務が安定しているとされます。
また、本数値を低下させるには、負債の削減か、または利益拡大による内部留保の積み増しが必要となります。
引用:金融情報サイト 下線は筆者
花王は割安か
花王のPERは26.1倍です。益利回りは3.2%しかありません。
80万円ほど投資資金が必要ですので、なかなか手掛けづらいです。
ただ、これだけ高いと株式分割の芽も出てきたかなと思いつつ・・・。
花王の配当利回り
また、花王の配当利回りは、相対的に低い状況です。
2018年は会社予想。
ただ、安定したキャッシュフローがもたらす増配の姿勢は、投資先としてとても魅力的です。
冒頭に申し上げたように、日本株保有のメリットは、
- 為替リスクがないこと
- 配当金への税金面
- 長期金利とのスプレッドが大きい
ことにあります。
もちろん、投資先が日本株であれば通貨が「円」に集中してしまうリスクもありますが、上記3点のメリットは大きいものと考えています。
連続増配銘柄への投資を主にしよう
配当金を増やしていくためには、
- 株を買う
- 保有株が増配してくれる
の2点です。
この両輪を回していくことで、配当金を増やし、家計のキャッシュフローになり、安定した収入源を作ることができます。
年10万円の配当金があれば、1、2回旅行に行っても、資産が減ることはありません。
配当金という不労所得を大きくしていくことは、経済的な豊かさにもつながるものだなと思っています。
花王は、キャッシュ良し、財務良し、連続増配良し、と長期保有には持ってこいの銘柄ですね。
ただ、株価が高いので私は投資できませんが、こうした増配を続けてくれる銘柄をコツコツと増やしていきたい。
ではでは。
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