高配当株の代表格であった日産自動車ですが、業績ボロボロで配当を出せなくなっています。
20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終利益は前年同期比73.5%減の653億円に大きく落ち込んでいます。
また、通期の同利益を従来予想の1700億円→1100億円(前期は3191億円)に35.3%下方修正し、減益率が46.7%減→65.5%減に拡大する予想です。
配当金収入目的では、高配当株は魅力的ですが、業績がきちんと乗っている会社への投資が必要不可欠ですね。
日産自動車の株主還元 配当金は減配
今回の業績悪化に伴って、通期配当金40円の予想を上期は10円、下期は未定としています。
下期は未定となるため、配当利回りの算出はできませんが、かつて利回り6%を超えていたことを思うと、大きな減配です。
仮に下期の配当金が見送られた場合、日産自動車の2019年度の配当金はわずか10円にまで落ちることになります。
配当性向に余力は出てきますが、下方修正前の予想では、配当性向90%超え(40円/EPS43.4)でしたので、もともと2020年3月期の配当金は怪しいものでした。
下期の配当金が見送られた場合、増配率は▲82.5%と大きな減配となります。
リーマンショックのときに、日産自動車は無配に転落しています。
その後、業績の回復とともに、9期連続増配をするなど素晴らしい株主還元を実施してきました。
来期以降に期待していきたいところですね。
日産自動車の業績
2019年度の上期決算は、営業利益が前年同期比で85%減という散々な結果です。
為替がネガティブに触れている点もありますが、主力の北米で大きく販売台数を下げています。
販売台数はどの市場でも下げており、特に欧州は約20%減と大きく減っていますね。
2019年度通期見通し
通期見通しは、下方修正し、販売台数は世界で554万台⇒524万台と減少。
営業利益は1500億円、営業利益率はわずか1.4%にまで下がります。
株価はそれほど下げませんでしたが(一時4%以上下げるも、終値はさずか▲0.5%)、日産自動車の業績悪化は止まりません。
配当金投資で大事なこと
配当金狙いの投資では、減配リスクの小さい銘柄への投資をしていくことです。
- 業績は安定しているか
- 配当性向は高すぎないか(90%以上は避ける)
- 過去に増配を続けているか
を見ておくことは必要不可欠ですね。
日産自動車は高配当株として魅力的でしたが、
- 会社のゴタゴタ(ゴーン問題、ガバナンス)
- 業績が悪い
- 配当性向が高くなっていた(90%超え)
私は投資候補としては上がらず、見送っていました。
過去の日産自動車の記事でも、「投資しない」としています。
今後も投資することはないでしょうけど、自動車株よりは、自動車の周辺産業へのほうが興味がありますね。
この教訓をもとに、減配リスクの低い増配株、将来の高配当株の発掘に力を注いでいこうと思います。
配当金投資に投資方針を切り替えてから減配銘柄には合っていませんが、集中を切らさず銘柄を発掘していきたい。
配当金投資は、キャッシュフローを生んでくれるメリットがありますが、その投資先は減配リスクを抑えつつ、分散投資が基本となりますね。
日産自動車の車自体は好きなので、今後の復活を期待したい。
過去に減配した銘柄の特徴もまとめています。
業績、特にEPSが成長している銘柄が配当金投資先の候補となりますね。
ではでは。
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