配当成長力のある銘柄を長期保有することで、配当金というキャッシュフローの増加とキャピタルゲインも期待できますね。
特に、毎年のように配当金を増やしている「連続増配株」は投資先として有力候補と考えています。
連続増配株として、住宅メーカーであるオープンハウス(3288)に着目してみました。
8期連続で増配を続けており、高い成長力を誇ります。
東京23区・神奈川県を中心に埼玉・愛知県等で戸建関連に強みを持つオープンハウスですが、関西でマンション販売で無類の強さを怒るプレサンスコーポレーション(3254)の元社長から株式を買い取り、持分法適用会社にしています。
不動産販売で、最強の営業部隊を持つ会社の誕生とも言えますね。
オープンハウスの業績
オープンハウスは都心の戸建て販売に特に強みを持ちますね。
【オープンハウスの事業概要】
- 不動産仲介(新築・中古一戸建て・土地、新築・中古マンション)
- ・戸建(一戸建住宅開発・分譲、3階建新築一戸建て、不動産流動化業務)
- ホーク・ワン(個別分譲「ミラスモ」)
- オープンハウス・アーキテクト(戸建、木造アパート建築請負)
- マンション「オープンレジデンシア」(開発・分譲、ファミリータイプマンション、コンパクトタイプマンション)
- 不動産流動化(国内収益不動産等の取得・運用・販売、リーシングなど)
都心で新築マンションんの平均価格は8,476万円にまで高騰しているなか、オープンハウスの戸建て(建売)平均価格は4,449万円と価格面でかなりの優位性がありますね(2020年)。
オープンハウスの業績はすさまじい伸びで推移していますね。
コロナ禍の影響で20年9月期は売上高はやや落ちていますが、純利益を上方修正するなど、無類の強さですね。
コロナ禍の影響がなくなれば、さらなる強さを発揮しそうです。
特に、テレワーク需要の増加で戸建てニーズはマンション以上に高まっています。
セグメント別
セグメント別に見ると、戸建てが圧倒的ですが、収益不動産も強さがありますね。
これに加えて、マンション販売全国2位、関西1位のプレサンスコーポレーションとの資本業務提携により、補完性が高く、最強の不動産のように感じますね。
戸建てとマンションという商品の補完性、東と西という地域性の補完性、どちらも営業部隊がすごいので、すさまじい会社ですね。
グループ約8000億円の売上高を誇る会社となります。
販売用不動産となる棚卸資産もあり、土地の仕入れ力がすごいんですが、プレサンスIR担当も「うちにライバルはいない」と豪語するくらいなので、今後も安定した業績が期待できそうです。
EPS、BPS推移
EPSの伸びは、株主としては最も気にしておきたい指標ですが、毎年20%以上増えており、すさまじい会社ですね。
オープンハウスの株主還元
オープンハウスの株主還元を見ておきます。
配当金推移
配当金も順調に増やしており、
8期連続増配
と増配を続けています。
それだけでなく、増配率もすさまじい高さであり、これだけ配当金が毎年増えていくと思うと、すごいですね。
増配力も素晴らしいですが、配当性向はわずか15%と極めて低く、配当余力は十二分にありますね。
株主優待
以前は優待を実施していましたが、株主還元は配当金重視の転換になり、株主優待は廃止され、現在はありません。
経営効率面、財務面
業績や株主還元は群を抜く素晴らしさがありますね。
ROEの推移
ROEも30%を超えており、すごいですね。
ROE8%を超えることが目安ともいわれますが、余裕ですね。
- Return On Equityの略称で和訳は自己資本利益率。企業の自己資本(株主資本)に対する当期純利益の割合。
- ROE=当期純利益÷自己資本 または ROE=EPS(一株当たり利益)÷BPS(一株当たり純資産)。
- 「投下した資本に対し、企業がどれだけの利潤を上げられるのか」と最も重要視される財務指標
- ROA:総資産に対する利益率。当期純利益÷総資産×100
- ROIC:(投下資本利益率、Return on Invested Capital)とは、税引後営業利益を投下資本で割ることで求められる指標。
財務面
不動産会社ですので、財務面で見ると有利子負債が多く、自己資本比率は30%程度となっています。
ネットD/Eレシオは、1倍以下の0.8倍程度と財務面も強固ですね。
キャッシュコンバージョンサイクル
キャッシュが回っているかを見る指標では155日となっています。
私が保有するサムティ(3244)という不動産会社は、321日となっているので、オープンハウスはキャッシュ化が早い会社ですね。
持分法適用会社のプレサンスコーポレーションとも比較しておきます。
3288 オープンハウス | 3254 プレサンスコーポレーション | 3244 サムティ | |
自己資本比率 | 30.9% | 30.7% | 32.5% |
ネットD/Eレシオ | 0.8 | 1.5 | 1.4 |
ネットキャッシュ(百万円) | -112,988 | -136,097 | -96,103 |
手元流動性(ヵ月) | 3.0 | 3.1 | 6.3 |
総資産回転率 | 1.2 | 0.5 | 0.4 |
売上債権回転率 | 1,085.1 | 2,470.5 | 105.1 |
棚卸資産回転率 | 2.2 | 0.7 | 1.1 |
仕入債務回転率 | 25.5 | 22.3 | 179.4 |
売上債権回転日数 | 0.3 | 0.1 | 3.5 |
棚卸資産回転日数 | 169.0 | 536.8 | 320.2 |
仕入債務回転日数 | 14.3 | 16.4 | 2.0 |
キャッシュ化日数(CCC) | 155.0 | 520.5 | 321.6 |
自己資本比率は30%台と低いものの同業他社とそん色なく、流動比率は260%超えと高いので、財務面も良いですね。
キャッシュフロー
不動産会社は、借入を起こして不動産を買っていきますので、財務CFが膨れます。
株価推移、株式指標
株価ですが、コロナショックによる底値確認後は大きく羽ばたいていいます。
ダブルバガーも達成しており、時価総額は4000億円台に乗せてきました。
まだまだ伸びそうですが、すごい会社ですね。
指標面では、PERわずか6.8倍と非常に低いです。
増配力がすごいですが、配当利回り2%あり、長期保有で高配当も実現できそうです。
3288 オープンハウスの株式指標 | |
株価 | 3,625円(R2.7.3)最新の株価はこちら |
PER(予) | 6.79 |
PBR(実) | 2.91 |
ミックス係数 | 19.76 |
配当利回り(予) | 2.2% |
配当性向(予) | 15.0% |
増配率(3期平均) | 35.4% |
営業利益率(予) | 10.9% |
PSR (時価総額÷売上高) | 0.77 |
PEGレシオ (PER÷EPS成長率) | 0.20 |
ROE(実) | 38.7% |
ROA(実) | 12.0% |
営業CFマージン(実) | 2.7% |
自己資本比率 | 30.9% |
D/Eレシオ | 1.80 |
ネットD/Eレシオ | 0.82 |
ネットキャッシュ(百万円) | -112,988 |
手元流動性(ヵ月) | 3.01 |
売上債権回転日数 | 0.34 |
棚卸資産回転日数 | 168.98 |
仕入債務回転日数 | 14.30 |
キャッシュ化日数(CCC) | 155.02 |
配当性向を現状の15%から20%に引き上げすることを目指しており、さらなる増配が期待できるのではないでしょうか。
オープンハウスのまとめ
オープンハウスは監視銘柄にしていたのですが、しばらく忘れていたら株価がすさまじく上がっていますね。
まだまだ伸びる会社だと考えますが、増配力もすさまじく、長期で保有したい銘柄です。
オープンハウスは株主優待はありませんが、プレサンスコーポレーションは400株保有でVJAギフトカードがもらえます。
配当成長力もすばらしいオープンハウス(3288)でした。
ではでは。
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